つっけんどん漂流記2-ファイル0632.jpg


新宿駅西口、小田急百貨店CHANELの前の柱。






そこには、ボール紙に「詩集300円」と手書きで書かれた看板をビニール紐で首からさげた、か細い中年女性が1人、何を見るでもなく、ただひたすらじーっと立っている姿を度々見かける。


彼女を初めて見かけたのはもう何年も前のこと。


やっぱり東京には不思議な人種がいるもんだ、と感慨に耽ったものだ。



そして数年前、立ち続ける彼女の不思議さに翻弄されて、初めてその詩集を買い求めた。

普段なら絶対に無理だが、その夜はきっと酔っ払っていたのだろう。



300円のお手製のその詩集は、手書きでコピー20頁足らずの薄いものだ。

そして、詩集を買って、「?」と思う。
「詩集」ではなく「志集」なのだ。


表紙をめくるとお決まりの文句が書いてある。






「詩は志であらねばならない」




そそる。





そんな志集、半年くらいずつ出版しているそうで、今宵手に入れたものは昨年12月に刊行されたもので第四十四号。



題名は「不合理」。



因みにこの志集は夫婦で刊行しており、夫は八十五才、妻は四十八才。

噂では、夫は既に他界しているとかいないとか…。



ご興味ある方は一度訪れてみてはいかがか。

運がよければ彼女と遭遇できるだろう。




志の内容は…。

昭和のにほいが漂う、僕の好きな世界ではある。






なぜ唐突に彼女のことを記事にしたか。



グランテールという男を考えるにつけ、色々な考え方や思想に触れたくなる今日この頃なのである。



自立とは難しい。

自立せずに生きていけるならばどんなに気楽だろうか。




ロマンと哲学と酒と女。


グランテールは、ある意味、男の理想的な生き方をした奴なのかもしれない。




そんなこんなのアングラ会の帰路。

まだまだ考えなければならないことは山のようだ。



とりあえず風呂入って寝るとするか。



明日も頑張ってジムに行こう。