ムーミン、ムーミンカフェ、ムーミンの日 | 渡辺やよいの楽園

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小説家であり漫画家の渡辺やよい。
小説とエッセイを書き、レディコミを描き、母であり、妻であり、社長でもある大忙しの著者の日常を描いた身辺雑記をお楽しみください。

 「ムーミン」にはまってます。


 アニメで有名ですが、私がはまっているのは、トーベヤンソンの原作本の方です。
 10歳の娘が図書館で借りて来て、はまり、「お母さん、すっごく面白いよ!」と、薦めて来たんですね。
 読書家を自負する私で、児童小説も国内外を問わず読破してるんですが、なぜかムーミンは未読だったんですね。その昔のカルピス劇場のムーミンがあまったるい感じだったので、偏見を持っていたのかもしれません。いや、偏見を持っていました。某サンリオ猫みたいな可愛らしいだけのキャラクターだと。
 ところが読んでみたら、これが非常に面白い。甘いファンタジーものでは全然なかったんですね。
 作者はフィンランド人、北欧の厳しい自然に育った人が書いたせいか、火事も洪水も地震も火山の噴火も嵐も、災害という災害が非情に起こります。ムーミン谷はけっして平和ではありません。出てくる登場人物たちも、一筋縄ではいかない性格ばかり。いじわるだったりよわむしだったりうぬぼれやだったりこすっからかったりひとりよがりだったり……欠点だらけなのです。でも、みな、その欠点をかかえつつ、お互いをいたわり合い反省しつつ、生きていくのです。
 主人公のムーミンは優しい男の子ですが、ちょっと気の弱いところがあります。
 前髪のあるフローレンは、かわいいけれどちょっとうぬぼれやさんです。
 かっこいいはずのスナフキンだって、無関心で冷たい面もあります。
 包容力のあるムーミンママは、うっかりさん。
 頼りがいのありそうなムーミンパパは、現実逃避しがち。
 
 なぜムーミンが世界中から愛されているか、そのわけがやっとわかりました。
 誰しもが持つ心の闇みたいなものを、ムーミンに出てくるキャラクターたちが代わりに見せてくれ、それを解消するこつを教えてくれるのです。
 いや、ムーミンは傑作でした。
 
 8月9日は原作者の誕生日、各地でイベントが行われまして、私の娘などは東京ドームシティで行われたムーミンの集いにでかけていきました。
 私も当分、ムーミンにはまりそうです。
 ところで、ムーミンの話しに出てくる、白くて細長い生き物ニョロニョロって、種から生まれるんですね。初めて知りました。

 

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 東京ドームシティにある「ムーミンカフェ」


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 かわいくてなかなか飲めないカフェオレ。

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 夏限定ランチ。

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 8月9日は、作者トーベヤンソンの生まれた日。
 ムーミンの日の集いが開かれました。