これは、私が12才の時に、10才頃から書き貯めていた童話を父が見つけて、小学校の卒業記念に、自費出版してくれたものだ。
実家が印刷屋だったので、当時、タイプ印刷で父が校正して、300部くらい刷って、クラスメートなどあちこちに贈呈した。
が、自分の手許には散逸して1冊も残っていない。
「訂正用」と表紙に書いているとおり、校正前の見本刷り。挿し絵も自分で書いた。
お小遣いで買ったコクヨのノートに、いくつもの物語を100冊くらい書いた。
ものを書く喜びは、当時から充分知っていたのだ。
そして、その苦しみも。