私がMCを務めるラジオ番組で、
http://www.1242.com/program/yume5/
新しい企画が始まりました。
「起業」を本格宣言された、
番組スペシャルアドバイザーの
テリー伊藤さんに、
私が経営塾の講師となって指南
させていただくという企画です。
第2回目の内容を一部紹介させて
いただきます。

事前にテリーさんに宿題を出しました。
それは、
「あなたの会社の理念はなんですか?」
「あなたの会社の社訓はなんですか?」
これは私の経営塾で必ず出す宿題です。
この宿題がどれだけ大事かということを
知っていただきたく、
テリーさんを「夢ストリート」に
招待しました。

「夢ストリート」とは、
ワタミ本社一階にある、
ワタミの理念がわかる展示ルームです。
私が佐川急便で貯めた資本金300万円が、
どうやって、売上高1650億円企業に
なったのか。
その歴史、企業理念がわかる内容に
なっています。

起業を決意されたテリーさんに、
盗めるものがあれば、
なんでも盗んでほしいと、
ご案内させていただきました。

「なんで飛行機の座席があるの??」
と、テリーさんがある展示で足をとめました。
ここは、
ワタミの最初の経営目的が生まれた場所です。
大学4年生、
何のビジネスをするか探し求めた、
北半球一周の旅。
ニューヨークで立ち寄ったライブハウスで、
人種も国籍もさまざまな人たちが、
音楽や食事を楽しんでいる姿に
衝撃を受けました。
「人は、おいしい料理といいサービスと
いい雰囲気がある場所に好きな人といると、
なんて幸せそうな顔をするんだ」と、
いいようのない感動を覚えたのです。

その帰りの飛行機、エコノミーシートで、
「一人でも多くの方にふれ会いと
出会いの機会を、そして安らぎの空間を
提供したい、多くの人の笑顔に出会いたい」
と、外食産業での起業を決意し、
同時に経営目的が生まれたのです。

リスナーの方から、
こんな質問をいただきました。
「理念や社訓を私も考えてみましたが、
すごく難しいです。
店のみんなで相談しながら考えると、
結局、ありきたりの言葉になってしまいます。
渡邉さんはどうやって考えたのですか??」

考えてみた、という姿勢は嬉しいですが、
理念は「みんな」で考えるものでは
ありません。
理念は「創業者の魂の叫び」です。
どうしてもこうしたい、
寝ても覚めてもそのことばかり考えている…。
それくらい強い思いから、
理念が生まれるのです。
ではいつそんな思いが生まれるかというと、
「えらい感動するとき」だと思います。

ニューヨークのライブハウスで見た光景に、
私は「人間ってこんな素敵な表情を
するんだな、人間っていいな」
と「えらい感動」しました。
その感動体験から、
ワタミの経営目的が生まれました。

起業を考える方、
「理念とは何か」と考える経営者の方は、
「えらい感動する」体験を大切にして、
そこから発想してみてはいかがでしょうか。

「ワタミ夢ストリート」は、
このようにワタミの物語を体験いただける
場所です。
なぜこの事業をやっているのか、
どこでつまずき、立ち直ったのか…。
成功だけでなく、
失敗から学ぶことも多いかと思います。
どんな経営本よりも、リアルな教科書です。
ぜひ一度足を運んでみてください。