参院選(7月10日投開票)の公示から明日で1週間を迎える。ニッポン放送の番組で、選挙プランナーの松田馨氏と対談した。改憲勢力が3分の2になるとの情勢分析だった。ウクライナ情勢で安全保障の重要性も説かれる中、憲法改正がいよいよ現実的になるだろう。

円安や物価高の中、各党の公約をみたが、自民党の「来年度から5年以内に、防衛力の抜本的強化に必要な予算水準の達成」や、立憲民主党の「時限的な消費税減税」や「低所得の高齢者に一定額を年金に上乗せして給付する制度」など、すべてできればいいと思うが、原資はどうするのかという財源議論が不十分だ。

円安で国民が苦しんでいるが、遠因は国の借金だ。「バラマキ公約」に掲げられた政策が、さらに負担を与えることを国民は知るべきだ。物価高対策も、対症療法としてはいいが、円安は構造的な問題なので、抜本的な対策ではない。「年金は富裕層には払わない」など新ルールを提案し世界に向けて、本気で財政再建しようとするメッセージが届いたときに円安は終わると思う。

今回の選挙、波乱はおきないように感じる。そうなると気になるのが投票率だ。前回2019年参院選は48・8%で過去2番目に低かったが、今回は過去最低になるかもしれない。

参院選は組織票が大きなウエートを占める。議員時代に感じたことだが、議員は政治家にしてくれた業界団体を、どうしても一番に考える。だから「全体最適」ではなく「部分最適」になってしまう。既得権が強く規制緩和も進まない。

13年の出馬当時、私は組織票を背負っていなかった。だから6年間しがらみのない好きな発言ができた。

「シルバー民主主義」や「大衆迎合政治」は、この国を衰退させる。私がもし今、公約を掲げるなら「円安ストップ」で「財政健全化の道」を歩むと訴える。国債を大量に買い入れ、バランスシートが傷む日本銀行の「再生」の必要性を何より訴える。持続可能な国にすべくプライマリーバランス(PB)だけでなく、財政収支の黒字化を目指す。

年金や社会保障費を含む不要な歳出を削減し、経済成長の規制緩和も強調したい。最後のとどめとしては、消費税増税と、衆院の議員定数半数減、参院廃止も提言するだろう。

そうした中、ワタミは焼肉の和民で「選挙学割」を実施する。学生が選挙に行ったら、好きなお肉を1皿無料にするキャンペーンだ。

若者の投票率が低いままでは、この国の未来は変わらない。駅前やコンビニで投票できるなど、投票率を上げる政策に政治家は乗り出さない。投票率が低いままの方がいいのが本音だろう。一方で、投票に行かなければ次の投票権を失うような仕組みがあってもいい。理事長を務める郁文館夢学園では、「民主主義と投票権は、人類が勝ち取った大事な権利で、放棄してはいけない」と教えている。

【夕刊フジ】「渡邉美樹経営者目線」(毎週火曜日連載)より