8月9日よりオランダに視察として訪れた。
オランダは、医療・介護、NPO、有機農法、環境や教育など先進的な取り組みをしていることは有名だ。
国民が国を信頼し、19%と高額の消費税を許容し、
『News Week』の特集記事にあったように子どもは世界一幸せだという。
いったいなぜなのか。
いつか現地に行き、自分の眼で、その実態を確認したいと思っていた。
そんな折、ある番組を検討している日本のテレビ製作会社とオランダに同行することになり、
3泊4日で13の視察という強行プログラムが組まれた。
その内容を4回に分け、お伝えしたい。
今まで、いろいろな取材でロケに出かけたが、外国人のクルーは初めて。
右のカメラマンは、ルイさん。いつもタバコを吸っている。
高いタバコの価格に嘆いては吸っているウイットのあるヤツ。
左はミヌ。音響担当のクールで優しいヤツだ。
ドライバーのトゥー。
現在失業中で起業を目指している。
最初に訪れたのは、閑静な住宅街にある『UWV-CWI』という日本で言えば職業安定所。
所内はオレンジ色で統一されておいり、明るくカラフルで相談しやすい雰囲気。
オレンジはオランダのカラーだそうだが、実は広報に言わせると私のカラーもオレンジを意識しているとのこと。
これはまったくの偶然!
所内の企業紹介先である。
外食もあったが、医療・介護、運送など、労働集約型産業の求人が多かった。
取材に応じてくれたリッケさん。
一つずつ丁寧に対応してくれた。とてもキュートで優しい人でした。
職安に訪れていた、マイクくん。23歳。職業は園芸の職人。
上司とトラブル後、勤め先を辞め、職を探している。
悲壮感は微塵もない。ただ早く職について、一人前の仕事をしたいと言う。
がんばれ! マイク。
この施設で強く感じたのは、国家総がかりで、国民に仕事を持ってもらおうという姿勢だ。
オランダの失業率は4%程度と世界の中でも低いが、それは雇用対策に対して補助金を出すなど、
“雇用を守る”という国の確固たる意思にもとづいた適切な政策によるものだろう。
日本の場合、景気対策や給付金は“バラ巻き”と言われ、政策方針が国民に伝わってこない。
オランダはまず“雇用を守る”ことを企業、労組、政府が一体となって進めているのだ。
次の目的地であるオーガニック農業センターへ行く途中、車中でシャッター。
風力機がそれはもういたるところにあり、さすが風車の国オランダである。
環境への取り組みが国挙げて実施している象徴的な光景だった。