2009年3月期、第23期の決算発表。



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※決算発表会の様子



売上1112億(前期比107%)
経常利益61億(前期比118%)


とこの厳しい環境のなか、過去最高の数字を出すことができた。

利益については、2月3月の外食の減速で若干予算達成ができなかったが、
4月5月で回復していることから、今期24期については不安視していない。
売上1208億(109%)、経常利益67億(110%)を目指す。


以下、発表会の場でお話させていただいたことを、
ブログでも簡単に紹介したい。


まず、「可処分所得」「貯蓄」「年金」というお財布をマーケットとした
ワタミのビジネスポートフォリオにおいてメインとなる3つの事業について、
コメントした。


■外食について
安定した成長期に入り、堅調。
人がすべての事業であり、6、7年前に入社した新卒の成長により、
店舗運営が安定、利益の安定化につながった。
今期はマーケット状況をみながら出店をかけたい。
特に好調なわたみん家、ゴハンを強化し、
Friday's redの展開は積極的に手がけていきたい。


■介護について
大変好調。
しっかりとしたビジネスモデルが確立できた。
規制が唯一の心配事項だったが、09年より緩和の方向で追い風。
通常有料老人ホームは3~4年で入居率が6割程度というのが平均だが、
ワタミの介護のレストヴィラ北鎌倉ではオープン前から7割を達成。
ブランドが非常に強いものになっていると感じる。
今後グループを強く牽引するビジネスとなる。


■タクショクについて
M&Aで新しくグループに加わった事業。
高齢者の方、特に独居老人へ、1食500円以下でお宅まで届ける……
こつこつと仕事をさせていただき、ありがとうを集められる、
実にワタミらしい仕事だ。
現在サービスの立て直しを行っており、
1、2年後には必ず育ってくる事業と確信している。
08年は種まきを始めた年となった。


外食が堅調、
介護が大きく伸びようとしている、
タクショクの種まきが始まった、

このようにグループ全体としていい状態である、
いい会社になってきたなというのが私の正直な意見、感想だ。


そのほかみなさんにご報告すべきトピックスが今年は2点あった。


1)ワタミエコフォーカス(現エコロジー)の方針転換
駅前の立地確保のため、出資を募り、ビル1棟借り上げ、グループの店舗を入れ、
ほかスペースをテナントへ貸すというビジネスモデルであったが半年で撤退。
リーマンショック以降出資が集まらなくなったからだ。
我々の出資でも事業として成り立つので十分ありえたが、
我々が汗を流すのではなく、お金に働いてもらう事業は
「ワタミらしくない事業」であり、なおかつ「資本を固定化したくない」と
メンテナンスに集中特化することに方針を転換した。


2)集団指導体制への移行(正式には来月株主総会後より)
老人ホーム、つまりおじいちゃんおばあちゃんの
人生の最後を預けていただく事業を始めてから、
借入、財務体質に今まで以上に厳しくなった。
信じて安心してご入居いただいている以上、
大震災が3回きても会社は絶対つぶさない、
そう心に決めている。

そうやってリスクをつぶしていき、最後に残ったのが
“私が社長である”というリスクだった。
ある日私が突然いなくなったらどうなるのか。

何事も重要案件を私が最終決定していたものを、
今後は5人のボードメンバーという、
時間はかかるが安定した体制でグループをひっぱっていく。
もちろん私も最後まで責任をもっておじいちゃんおばあちゃんと向き合っていく……
経営には関わっていくつもりだ。


創業より25年がたった。
今年からの新しい四半世紀、これからもどうぞよろしくお願いいたします。