こんにちは。関西学院大学 1回生 西原です。
今回西宮を視察することになり、私は西宮北部地域を担当しました。
西宮北部地域自体、初めて知ったのはほんの半年前です。たまたま車で北部地域を通っていた時でしたが、そこにある西宮市の表札にとても驚きました。そこは山の中で、私の持つ高級住宅街、西宮というイメージからかけ離れていたためです。調べてみると、六甲山脈を挟んで西宮南部とほぼ飛び地になっていて、交通面ではJR西宮駅から約40分かかる遠さです。ますます不思議に思いました。そんなことで興味を持っていたので、今回担当しようと考えました。
【西宮名塩ニュータウン】
街開きは1991年(平成3年)。1991年といえば、1986年から続くバブル期が色濃く残る時代です。そんな時代に出来た西宮名塩ニュータウンからは、どこかテレビや聞いた話のバブルのイメージの面影を感じ取ることが出来ます。例えば駅周辺の土台部分には川が通っており、山の上に駅がたっていることが目に付きます。多少強引な開発のように思えます。
都市から離れ、山の中に立つニュータウンは別荘としての趣があります。
しかし大阪から近く、山の中にある土地ということで売れる見込みがあったのか、このニュータウンの計画人口12000人に対して、現人口は6779人のみです。バブル期、別荘を買う人が増えた勢いに乗れなかったのかもしれません。
特徴的な斜行エレベーター。
大きく、山の中にあるそれは異様な雰囲気を醸し出して、目を引かれます。
斜行エレベーター乗ってみて、まるでロープ―ウェーの中のように感じ、景色を楽しめました。乗っていた時間を計ってみて、2分4秒だったのですが、体感はそれ以上にとても長く感じられました。普段から乗っている人からすると、この長さがストレスになりそうです。乗っている方ならまだしも、待つ方なら尚更です。このエスカレーターの先にある山の上のニュータウン、このニュータウンから西宮名塩駅へ真っすぐ向かえる道はこのエレベーターを使うしかありません。エレベーターは2台ありますが、それぞれ乗れるのはせいぜい10人くらいです。私は朝の通勤ラッシュを知りませんが、6000人以上が住んでいる町で働く人が朝、このエレベーターを利用するとして、はたしてどのくらい混むのでしょうか。確かに横に階段はあります。通勤に利用するということで、下ればいいだけかもしれません。しかし、この階段はとても高低差と長さがあり、足が悪い人には利用しづらいと思います。
西宮名塩の魅力は普段家の近く、特に都市部では感じ取れない違和感を感じることが出来ることです。なぜこういう建築がされたのか、なぜここに建設されたか、なぜ人気が減ったか、など現地に立って雰囲気を感じるだけで、想像力が働きます。マニアックな魅力ではあると思います。私は使われなくなった廃駅を見に行くことが好きですが、共に時代が変わって人気が減ったという点で似た背景、似た魅力を感じました。