【2021年版】ケトルベルスポーツを始めよう! | ケトルベルリフター渡辺陽介のケトルベルブログ

ケトルベルリフター渡辺陽介のケトルベルブログ

トレーニングやケトルベルの話題等を中心に発信します。

こちらは「ケトルベルスポーツをやってみたい!」「大会に出てみたい!」という方向けの記事です。




「ケトルベルスポーツをやってみたい!大会に出てみたい!けれど、やり方がわからない。」「やってみたいけらど10分間もケトルベルを振ってなきゃいけないなんて怖いなぁ。」と思う方は多いと思います。

たしかにケトルベルスポーツは、一見敷居が高く見えるスポーツですが、実はそんなことはありません!「敷居が高い。」そんな不安を解消しちゃいましょう!

そもそもケトルベルスポーツってなに?

まずはこの動画を観ていただくと雰囲気が掴みやすいと思います!



ケトルベルスポーツとは、ウェイトリフティングの一種で決められた重量のケトルベルを10分以内に何回頭上までリフティングすることができるかを競うスポーツです。他にもGS(ギレヴォイスポーツ)、ケトルベルリフティングなどとも呼ばれています。

1度でも床にケトルベルを置いてしまうとその時点で競技終了となります。なので筋力や柔軟性やパワーよりも、なにより忍耐力と精神力が必要になるスポーツです。

 

スナッチ、ジャーク、ロングサイクルと3種類のリフティングの仕方があり、競技会ではスナッチとジャークの合計回数を競うバイアスロンと、クリーン&ジャークの回数を競うロングサイクル、スナッチの回数を競うスナッチの三種目があります。


では、ケトルベルスポーツの大会に参加するまでの手順をご説明いたします!

【1】どのケトルベルスポーツの大会に参加するか決めよう!
国内大会の場合
日本でのケトルベルスポーツの大会の開催は少しずつ増加傾向にあり、現在国内では数団体が年間に何回か大会を開催しております。

また団体によって独自のルールを採用している大会も存在します。「何回でも持ち替えて良い」というルールや、「10分制ではなく5分制」というルールも存在します。自身にあった大会を見つけて参加すると良いと思います。

しかし、まだまだ定期的に大きな大会を開催しているという団体は少ないです。現在、日本国内で大会を定期的に開催し、また開催数が一番多いのは、日本ケトルベル連盟という団体のが主催するケトルベルチャレンジという大会です。

こちらの大会では独自の「何回でも床にケトルベルを置いてよい」というルールの部門も用意されており、「ケトルベルはまだあまりやったことないけど腕っ節は自信あるぞ!」という方も多く参加されています。

国際大会の場合

日本国外では、ケトルベルスポーツの大会というと毎週世界中のどこかで大会が開催されるほど人気です。

こちらも国内同様、団体によって独自のルールを採用している大会も存在します。「10分制ではなく5分制」というルールや、「持ち替え自由」というルールも存在します。「何回でも床にケトルベルを置いてよい」というルールは国外ではあまり見かけないので、国外では「ケトルベルは床に置かない」というのが前提にあるようです。こちらも自身にあった大会を見つけて参加すると良いと思います。もちろん国際大会なので観光の一環で大会に参加すると思うので、観光したい国で開催される大会に参加するというのも良いと思います。筆者自身は人生で一度は行ってみたかった国のインドでケトルベルスポーツをできたことは非常に楽しい経験となりました。


遠い国でも、言葉の壁があっても、ケトルベルという共通の趣味がある人と合うので不安なことはなにもありません。

こちらは韓国大会。どの国の人もやはり共通のケトルベルという趣味があるのですぐに仲良くなれます。

ただし国外の大会の情報はなかなか日本語では入手が難しいと思いますし、定期的に情報を発信している団体もあまり多くありません。


こちらのIUKLという団体は世界で最も厳格なルールを採用している団体の一つです。ルールはもちろん厳しいですが、世界で1番参加者の多い団体の一つなので、「本気でやるぞ!」という方はこちらの団体が主催する大会に出ることをお勧めいたします。またこちらが主催する大会で出した記録は公認記録として認められるので世界記録を出したい方は是非。(めちゃくちゃ難しいと思いますが。笑)
IUKLが主催する大会でアマチュア部門とプロ部門に分けられており、年齢カテゴリによっては例外もありますが男性はアマチュア部門で24kg、プロ部門では32kg、女性はアマチュア部門で16kg、プロ部門では24kgのケトルベルを使用して競技することになっております。

IUKLが主催する大会も非常に熱くて楽しいです!その模様は是非こちらの動画を参考にしてみてください!

↓こちらは2018年に韓国の釜山で開催されたアジア選手権の様子


↓こちらは2019年にインドのデリーで開催されたアジア選手権の様子




オンライン競技会の場合
現在では新型コロナウィルスの影響により国際大会への参加は難しいと思いますが、現在はオンライン大会等も盛んに開催されております。

特に1番参加者が多いオンライン競技会は上記のTOKCCという大会です。毎月開催されております。こちらはFacebookのTOKCCのページに競技動画を投稿するだけで参加できるお手軽な大会です。競技の動画を投稿すると世界中のいろんな人から「グッジョブ!」「ウェルダン!」のような労いや賞賛のコメントがたくさんつくのも楽しいですよ!また無料で参加できます。

他、有料の競技会で競技終了後に認定証やメダルが届くような厳格な競技会も多数ありますが、ここに紹介しきれないので割愛いたします。

【2】種目を選ぼう!
参加する大会を選んだら次は種目を選びましょう!

ケトルベルスポーツの種目は大きく3つあります。
・バイアスロン
スナッチとジャークのポイント合計で競います。
・スナッチ
・ロングサイクル

ちなみに残念ながら、多くの大会でジャークオンリーは採用されておりません。
スナッチとジャークとロングサイクルの3つのポイント合計で競うトライアスロンという種目も現在増加しつつありますが、やはりまだ主流ではありません。

女子選手の場合、ロングサイクルはシングルベルかダブルベルを選べます。昔は多くの団体で、女子選手のダブルベルのロングサイクルは採用されておりませんでしたが、現在では多くの団体で女子選手のダブルベルロングサイクルへのエントリーが許されております。またいくつかの団体では女子選手のシングルベルロングサイクルを撤廃した団体もあります。


【3】使用するケトルベルの重量を選ぼう!
参加する大会と、種目を選んだら次は使用するケトルベルの重量を選びます。

使用できるケトルベルの重量は、主催する団体によって異なります。

たとえば、前述のIUKLという団体が主催する世界大会では、男性は24kgか32kg。女性は16kgか24kgしか使用できません。ただし、年齢別のカテゴリによってはこれよりも軽い重量を使用できるカテゴリもあります。

ケトルベルチャレンジでは男性は12kgから(4kg刻み)、女性は8kgから(2kg刻み)から参加できます。また事情によっては(年齢や傷害など)これより軽い重量のベルを使用することができます。

各団体が開催しているオンライン競技会は基本的には自身が持っているケトルベルでの参加が可能です。

自身の体力にあった重量で参加することができて楽しめる大会を選びましょう。


【4】競技中の着衣を揃えよう
競技中の着衣と言っても、靴と普通の洋服があれば最低限ケトルベルスポーツはできます。
とは言え、やはりその種目にあった衣服を用意された方がよいと思います。

グローブの着用や裸足での参加がOKな競技会も世界には存在しますが、多くの場合グローブの着用は禁じられており、またシューズの着用も義務付けられております。

そして、ベルが前腕に当たると痛いという方はリストバンドも用意しましょう。これらは全世界共通で許可されておりますが、プラスチック板が入ったリストバンドの着用は禁じられている場合が多いです。またIUKLのように、リストバンドの長さは10cmまでという規定がある団体もあるので事前にルールは良く確認しておいた方が良いです。

続いて衣服についてですが、下はなるべくならスパッツが良いです。というのもダボっとしたタイプのズボンだと、スナッチやロングサイクル等の時にズボンにベルがひっかかってしまい危ないからです。またひっかかってしまうと、ケトルベルをスイングした時の慣性の力が失われてしまい、クリーンやスナッチも大変になってしまいます。

また多くの団体で膝が覆われる衣服の着用は禁止されております。こちらも事前にルールをしっかり確認しておくと良いでしょう。


ロングサイクルやバイアスロンの場合はトレーニングベルトもあると良いです。ケトルベルスポーツに適したものだと、細くて柔らかいものが人気です。パワーリフティング用のベルトのように太いタイプのものは、ラックポジションがやりづらくなり、あまり好まれません。また団体によってはベルトの太さの規定がある団体もあるので事前にルールを確認しておくと良いでしょう。

シャツに関しては、ジャークやロングサイクルではラックポジションの時に肘が滑ってしまわないように上着を濡らすのが一般的です。そして、その時の摩擦が強い方がラックポジションが安定するので、スベスベした素材のシャツはオススメしません。また、あまりにダボダボしたサイズのものでもラックポジションがやはり安定しないので、大きすぎ小さすぎずのサイズを選んでください。スナッチの場合は、ノースリーブの方がやりやすいという方もいます。またロングサイクルやジャークの場合はシャツの裾をズボンにしまうことをオススメします。というのもシャツの裾が動いてしまうとラックポジションが安定しないのです。これはケトルベルスポーツでは命取りです。スコアを少しでも伸ばしたいのであれば必ずシャツの裾はズボンにしまいましょう。

靴に関しては、なるべく靴底が硬いものを選んでください。靴底の柔らかいものはグラグラして危険ですのでオススメしません。理想は踵の部分が少し高くなっているウェイトリフティング用のシューズです。

最後はチョークです。チョークはうまく使いこなせばスコアがグッと上がります。(うまく使いこなせないと、チョークの摩擦が強すぎて手の皮がむけたり、チョークが溶け出して手のひらがヌルヌルしてしまったりと逆にスコアが落ちます。)チョークは松ヤニが含まれているものは使用禁止です。液体チョークと粉チョークが使用できます。ただしオススメは粉チョークです。粉チョークの方がしっかりとケトルベルのハンドルに馴染みやすいからです。

衣服のルールに関してはオンライン競技会であまり口酸っぱく言われることは無いです。(リストバンドにプラスチックが入ってても絶対にバレないしベルトの太さがオーバーしててもの絶対にバレないで笑)


さぁここまで出来たらあとはエントリーするだけです!ケトルベルスポーツを大いに楽しみましょう!!