今日は、『ダニーさんの気づき』上映会&トークに参加した。これは「やさしいまちをつくる会きたく」と「あけび書房」の共催で王子の北とぴあ第2研修室で開催されたものだ。実は、これに先立つ10月7日に渋谷区で行われた「パレスチナ民族浄化をとめろ10・7渋谷マーチ」も後で報告したい。
まずは、上映会はイスラエル人のダニー・ネフセタイさんは、自国の徴兵制で空軍を3年間務めたのち、退役後の日本滞在で若いころヒッチハイクで様々な人たちと交流し、今は埼玉県皆野町で家具職人として働いている。その傍ら、イスラエルのパレスチナ居住区への軍事侵攻に疑問を抱くようになり、今では平和活動家として「軍事力に頼る平和構築」に反対し、どうやって敵をつくらず平和に暮らすことが出来るかと啓蒙活動を日本各地で講演会や上映会を通じて行っている。
そんなダニーさんは40年以上日本で暮らし平和活動や脱原発活動をするようになったのは、自国イスラエルの軍事一辺倒の価値観に疑問を抱くようになったからだという。ダニーさんはイスラエルの農家出身で家族平穏に暮らしていたが彼が12歳のとき、正義感の強かった父親がなぜか自殺してしまう。その理由をダニーさんは今でもわからないという。あれほど正義感の強く誠実な父がなぜ?今でも理由は謎のままだ。その後、青年になった彼は軍隊に徴兵され空軍として兵役を終え、日本で生活するうちに日本人女性と結婚して子供と孫に恵まれるのだが、やがてイスラエルの第二次レバノン侵攻やガザ・難民キャンプ攻撃で非戦闘員である女性や子供たちの多くの虐殺される事実を知り、「軍事作戦で平和を作る」というイスラエルの国是に批判をもつようになる。加えて日本の歴史にも触れた。戦争の加害者の在り方は、過去の軍国主義と現在の日米安保による軍事同盟が周辺諸国に対して脅威にしかならないので常に「敵の攻撃に備えなければならない」などの恐怖に縛られているなかで軍備を常にアップデートしなければならないジレンマにとらわれる姿がイスラエルと似ていて危険な状況にあると述べている。
質疑のとき、私はダニーさんに「イスラエルという国家が無くなりさえすればパレスチナは独立できたし周辺アラブ諸国も罪もない子どもたちが犠牲にならなかったのではないか?との意見もありますがどう思いますか」と、ちょっと意地悪な質問をした。さらに加えて、「シオニズムという思想は悪であると断じる厳しい意見があるが、ダニーさんはシオニズムのなかでよくない点をあげるとしたらどんなことだと言えますか?」と突っ込みを入れたつもりだった。
すると、あっさりとこう返された。
「シオニズム運動は19世紀から「難民が独立国家を持つべき」という運動で、これは「権利運動」として間違ってはいないと思います。ただし、間違った思想が入ってしまったのは確かです。それは排外主義であり、ユダヤ人以外「イスラエルには誰も人が住んでいない・住む権利はない」という噓の情報を当時の人々に植え込んでどんどん移民・入植させたことでした」というものだ。しかし当然、そんなお人よしばかりではないはずで、最初から軍事力で先住のアラブ人社会と衝突するつもりで欧米諸国も軍備や経済支援で後押ししながらイギリス委任統治から直接支配権を引き継いだという植民地主義の残滓を引きずって高飛車な態度でアラブ世界へ侵入する足掛かりとしたことは明白である。
「イスラエル国家が無ければ」という質問には、あけび書房の岡林さんも後から加えて尋ねられたが、ダニーさんはこう答える。「例えば、イスラエル国家がなかったら私はこうして皆さんの前にはいないし、なにより今のような形でパレスチナの虐殺や入植など無いでしょう。しかし、戦争は無くなりません。必ず地球のどこかで戦争は起こります。大切なのは、どの地域のどの問題が起きなければよいというものではなく、自分の隣人を「敵・テロリスト」とみなすのではなく良き隣人として争い事のないような関係作りが大切です」との理想論的な解説であり、具体的な方策は述べられなかった。
ダニーさんの気づき予告編 youtube動画
パレスチナ民族浄化をとめろ!10・7渋谷マーチ
2023年10月7日からイスラエル軍によるパレスチナ・ガザをはじめとする占領強化と虐殺は3年を経た今も勢いを増しながら続いている。パレスチナ・ガザ自治区の支配勢力ハマスがイスラエル入植地の民間人を千人以上殺害した結果も、それ自体がすべての始まりではなくそれに至るイスラエルの支配と虐殺の歴史がパレスチナ民衆をインティファーダや自爆闘争に駆り立て、ついには10・7の武装蜂起へ至ったのである。
今や世界各地でパレスチナ民衆を支持するデモが起きているなか、日本でも東京渋谷でイスラエルへの制裁とパレスチナ解放を求める約1,000人の市民参加による抗議の集会とデモが行われた。













