人生の全てがドレスに凝縮されているのです〜DIOR展へ | 春はあけぼの 女は美学

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50過ぎた女が感じたこと、考えたことを書いてます

こんにちは。

文字つづりすとの伏見美帆子です。


アラフィフオンナが、
感じるままに綴るブログです。

 


 

生まれて初めて「クリスチャンディオール」

という名前を知ったのは、

 

子供の時に読んだ

 

「ハリスおばさんパリへ行く」

 

 

 

という物語だった。

 

家政婦のハリスおばさんが、

コツコツとお金を貯め、

憧れのパリで

憧れのクリスチャンディオールのお店で

ドレスをしつらえてもらう。

 

でもそのドレスは

一度も袖を通すこともなく…

子供心に切ない物語だったけれど

明るく前を向くハリスおばさんと

クリスチャンディオールのドレスの挿絵が

心に残った。

 

後に、映画化されている。

 

 

 

 

きゅっと引き締まったウエストに

フワリと広がったスカート。

 

なんて素敵なんだろう…

 

そんな思いを抱えたまま、

 

今から10年ほど前に

銀座で開催されたクリスチャンディオール展へ。

 

 

 

DIORの歴史を辿るその展覧会で

ハリスおばさんの物語で見た、あのスタイルを

 

ニュールックと呼ぶことを知った。

 

 

そして昨日、

再びそのニュールックを

存分に楽しむひとときがやって来た。

 

 

クリスチャンディオール、

夢のクチュリエ

 

東京都現代美術館で開催されている

クリスチャンディオール展は

世界を巡回し、前評判も高く

チケットを手に入れるのも一苦労だった。

 

本来であれば、

一月に友人と一緒に行くはずだったのが

 

例の流行病に罹患し、

泣く泣くキャンセル…。

 

チケットは

発売日にすぐに完売するほどの人気。

 

わずかな当日券も早朝から多くの人が列をなして

開館前には完売。

 

そんなチケットを、

開催最終月の5月分の発売日の発売時間に

急いでポチして

なんとか手に入れることができた。

 

 

ドキドキしながら入ると

 

まさに、ザ、ディオールとも呼ぶべき

あのニュールックの「バー」が

出迎えてくれる。

80年近く前に発表されたファッションには

とても思えない。

 

 

その後、

日本をこよなく愛していたディオールの、

着物や日本文化をモチーフとした

ファッションや、

 

 

 

ディオール後のデザイナーたち

〜イブサンローラン、ジャンブランコフェレ、

ジョンガリアーノ、ラフシモンズなど〜

の、さまざまな衣装に目を見張る。

 

 

 

 

 

 

 

その衣装のデザインもさることながら

その見せ方。演出も素晴らしい。

 

真っ白なドレスが並んだ真っ白な鏡の部屋…

 

 

 

色ごとに代表的なドレスやバック、小物などが散りばめられた部屋…

 

 

 

 

花に溢れた庭園の中のドレスたち

 

 

 

光の中のドレスたち…

 

 

 

様々な演出で

ディオールの世界観を

これでもかと打ち出してくるが、

 

圧巻は、

 

多くの方々がSNSに投稿している、

階段上に様々なドレスを展示している、

こちら。

 

 

 

 

この展示の前で

我を忘れたように見入っている

魅入られている人たちの

 

なんと多かったことか…

 

ワタシも大きなため息をついた。

失望の吐息ではなく、

感嘆のため息。

 

言葉が出ないほどの素晴らしさ。

 

 

美しいドレスを完成させるには、実際にどのように動くのかを想像し、デザインに取り入れる必要があります。

私のドレスは、女性の身体の美しさを引き出すための儚い建築なのです。

〜クリスチャンディオール

 

そう話すクリスチャンディオールは

もともと芸術家の感性を持っていた。

デザイナーになる前は

アートギャラリーのディレクターだった。

 

計算されたくしていたのか

それとも

感覚から湧き出たものなのか

 

いや、その両方を用いたドレスは

80年経った今でも輝きをさらに増し

 

これからも様々に変化しつつも

その精神は受け継がれていくのだろう。

 

私の知る全ての見たこと聞いたこと、私の人生のすべてがドレスに凝縮されているのです。

〜クリスチャンディオール

 

5月28日まで、

東京都現代美術館にて。

前売券は全て完売。

当日券の有無は、

美術館のTwitterで確認すると便利です。

 

こんな感じで毎日何時に完売したかがわかります。

 

 

 

残り少ない開催期間。

早朝から並ぶのを覚悟したら

見にいくことができるかもしれません。