ミツコと19番と義母と | 春はあけぼの 女は美学

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50過ぎた女が感じたこと、考えたことを書いてます


こんにちは。渡邊美帆子です。



アラフィフオンナが、
感じるままに綴るブログです。


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ゲランのミツコと、
シャネルの19番を嗅ぐと、
義母を思い出す。

その義母から、
日々の生活や女性としての嗜みを教わった。

もう10年も前に亡くなってしまったが。

母の形見の一つ。ミツコ。
今はもうない擦りガラスの蓋が
アンティークな雰囲気をさらに醸し出して。

結婚前に、
初めてオットの実家に行った日のことは
忘れられない。
多分結婚前の人は皆そうだと思うが、
オットとなる人のご両親に会う、というのは
とてつもなく緊張するものである。

カチコチに固くなっていた私が
夫の家に入った途端、
義母と義父の優しい笑顔と歓迎ぶりに
とても心が和んだ。

丁寧に手入れが行き届いたお宅の中は、
きちんと整理され、
キッチンは磨き上げられていた。


同時に、
家の中に微かに漂う、オリエンタルな香りにも
気がついた。

当時、オットの実家では猫を二匹飼っていた。
まだ、消臭剤など無かった頃。
臭いは香りで消す、そんな風潮があり、
トイレの芳香剤も強力な香を放っていた頃だ。

家の中が猫の臭いがしないか、
いつも気にかけている義母だった。
でも、市販の芳香剤を使うことはなく、
自分がつけていた香水の空き瓶を
部屋の隅に置いていた。

飾り棚の中。
トイレの片隅。
玄関。
引き出しの中。

香水が大好きだった義母は、
香りを生活の中で取り入れれていた。

私がアロマオイルを生活の中で
当たり前のように取り入れているのは、
義母の影響が大きい。

香りで遊ぶ。
そんなことが当たり前にできるような
オシャレな義母だった。

後になってから、
家の中に漂う香りが、
香水の「ミツコ」と「19番」が
融合されてできた香りだったことを知る。

外出しない時にも、
誰か来ても慌てないように、と、
身支度をきちんとして、
薄化粧もしていた。

言葉遣いも優しく上品で、
洋裁も得意だった。
お料理も得意で、
私のレシピで毎回作り方を教えてと言われる
ローストビーフは、
義母から教えてもらったものだ。
女性として、
妻として、
母として、
人として
嗜みを忘れない人だった。

もちろん、嫁と姑として、
小さなイザコザはあったが、
いつも快活に笑って、娘となった私を
そして産まれた孫たちを
とてもとても可愛がってくれた。


親不孝な私は、亡くなった母に会いたいと
一度でも思ったことはないのに、
時々、たまらなく義母に会いたくなる時がある。


お母さま
今どうしてらっしゃいますか?
先日お母さまのお墓参りに行った時
黒い蝶が1匹、ヒラヒラと飛んできました。
あの蝶は、お母さまですよね。
私たちは元気にやっています。
コロナの中、いつも見守ってくださって
ありがとうございます。

義母の形見の一つ。オパールが大好きな義母だった。


【お知らせ】
明日、友人の、魅力ナビゲーター森川恵子さんの
Facebookライブにゲスト参加することに。
「ことのは」の話など色々とまったり。
ぜひ、ご覧ください。
その時に見れない方はアーカイブでも。

K's  ROOM 

6月24 (水)21::00

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