皆さん、こんにちは
わたつ橋歯科医院、院長浅野の
月いちブログにようこそ
さて、今月のテーマは「総入歯(=総義歯)」の重要さ
これは、齧りかけのアップル…
でも、パソコンやスマホの話ではありません
このリンゴ(…とは言ってもこれはイメージ写真ですが)
先日、参加した『「箸の文化」に適応した総義歯セミナー』での
重要モチーフ、“総義歯で齧ったリンゴ” と、お思い下さい
セミナーの講師は
大分県佐伯市で歯科医院を開業されている
河原 英雄 先生です
河原先生の体験を基にしたお話しと
実際に高齢の患者さんも参加されてのセミナーは
大変インパクトがあり(ここ数年で1番!)
私の治療テーマのひとつ
総入歯の患者さんへの“より良い治療”に
大きな前進をもたらしてくれました
先生のお話を要約すると
食べ物を噛めることで、人の食生活は豊かになり
そのことが、生きる力を増し、高齢者の認知症軽減や
胃ろうを外せるまでの生活改善がもたらされる、ということ
そして、“患者さん各々に合った総義歯づくり”の
ノウハウの伝授、ということでした
例えば、総入歯の作成に欠かせない「咬合器」ですが
今回、推薦頂いたもの(写真の上あご、下あごは、私のもの)は
大変優れもので
患者さんに総入歯をお作りする際は
このように、総入歯型を咬合器に装着して
実際の噛み合わせ(=食物を噛んでいる時は
歯を上下させているだけでなく、奥歯ですりつぶす
前後左右の顎の動きがあること)を踏まえ
上の写真のように、咬合器に固定しておいて
こうして、左右の顎の動き具合や
前後の噛み合わせ具合などを
何度も微調整することで
実際に装着した際の、問題の解決を試みられます
しかし、実際にはその総入歯の装着具合は
患者さん本人に確認しながらでないとできません
その際の、噛むときの患者さんの正しい動きを
いかに、確実に伝えるか、また、受け取ることができるか
その誘導法を教えて頂きました
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今回のセミナー受講は、私の訪問診療先の
「特別養護老人ホーム 喜寿苑」の施設長さんのご紹介で
参加させて頂いたもので
当初予定していた、この時期に開催される
「顕微鏡歯科学会」への参加を見送って参加したのですが
その価値は、しっかりあったと思っています
歯科治療の、ある意味最終形とも言える
「総入歯」装着の患者さん方が
“おいしく・楽しい”食事時間を得られるように
ますます、患者さん一人一人に合った診療を目指して
これからも努力せねば、と思っています