都営地下鉄を利用して峠に来る子は2人いる。
9日始発復旧を目指しているということだったが、結果として9日も開通しなくて、踊場から折り返し運転だという。
ちなみに、おどりばという珍しい名は、昔そこここの飼い猫たちが夜中に家を抜け出して、広場に集り、飼い主の悪口を言ったり、世間話をして、猫おどりをおどったのだという言い伝えによる。
私たちや生徒たちが通表利用している立場(たてば)駅は、踊場の次の次。
そこからバスに乗る。
E君は、火~土、毎日来るので事故後は戸塚で降りて、本数がものすごく少ない車庫行きのバスで来ている。
このバスは、第二教室へ近い(2分)バス停も通る。
だから、第二教室から帰る時は、このバスを利用して、戸塚へ出る。
D君が一緒の時も二人で。
ということは、2人とも戸塚から地下鉄、その逆もよく知っているはず。
心配してなかった。
だが、私の思惑通りにコトは運ばなかった。
7日夜、土曜に来る君母から電話。
「地下鉄止まっちゃってるんで。」
E君もそうしているから、戸塚から車庫行きのバスで来て、と言ったら、Dは戸塚からのバスの乗り方を知らないという。
えー?
おかしいなとは思ったのだが、結局親との話し合いで、一旦横浜駅へ出て、相鉄線でいずみ野駅に出るのが安心、ということで落ち着いた。
で、8日、戸塚バスセンターからD君の電話。
「車庫行きのバスが2時間くらい待たないとないので、これからバスで三ツ境へ行きます。」
と断定的。
こっちは何が何だかわからない。
いつのまにそうなったの?
三ツ境へ行ってどうするの?
なぜそうなったの?
疑問噴出。
でも本人がそういうのだから、しかたない。
予測していたよりも早くたどり着いたのでよかったが、聞いてみて
「何やってんだか……?」。
がんばるにはがんばったのだから、そこの所はほめたけど、バスセンターで近くにいた人に、
「車庫へ行きたいのだけど、と相談したら、三ツ境行のバスがあると教えてくれた。」
何で峠へ相談しなかったの?
思わず出る大声。
三ツ境からこっちへ直通のバスなんてない。
またまた困って近くにいた人(かな?)に、車庫へ行きたいと相談して、いずみ野行きのバスがあるからいずみ野へ出て乗り換えるよう、親切に教えてもらったそうだ。
随分回り道をして、時間もかかって、たどり着いたけど、しなくていい苦労をしている。
電話で、「横浜→相鉄(いずみ野)→車庫行きバス」と話し合って決めたのにどうしてそうなったの?
「僕が戸塚からだとバス一本で行けるからって言って」
だけど峠の人は誰もそのこと知らないよ。
それにお母さんは、Dは戸塚からのバスの乗り方知らないって言ってたし、決めた予定を変更したことも何の連絡もない。
せめて連絡くれていたら、戸塚からのバスの本数が激少のこと、時間調べて合わせて家を出るようにアドバイスできたのに。
知らない人と話すの苦手なD君が、すごーくがんばったのはよくわかるのだが、ちょっと厳しく話をした。
自分の事をお母さんまかせにしないこと、峠や学校であったことは最低限度でいいから家で話すこと、峠に関することならばまず峠へ連絡すること。
などなど、よーく話して
「高校生になったのだから、今までのようにお母さんまかせにしないという気持ちを持って毎日の事をやっていくようにしろ!!!」
今までも舌にタコができるほど言ってきていることだが、今回は、やらなくてもいい回り道をすることになって苦労したのだから少しは身につくといいなと期待を込めた。