JR西日本でものすごい鉄道事故が起きて、ウチの生徒のケイイチ君でさえも、「先生、電車に乗る時は、1番目とか2番目に乗るもんじゃないね」と言っていた。彼はたまにスルドイ感想を述べることがあって、だいぶ前の台風時に、高波にさらわれた人のニュースに「面白がって見に行くからいけないんだよネー」 子どもの頃、父親から、「電車に乗る時は1両目と2両目はやめろ。旅館に泊まる時は、まず非常口をたしかめろ」と、くり返し言われた。非常口はともかくとして、電車はついつい降りる時に都合のいい車両を選ぶことが多い。 まだ中学生だった頃、末の弟を連れて電車に乗ると、必ず一番前の運転室にへばりつく場所でなければならずいっしょに前指し「シュッパツシンコー」などとご満悦だった。この弟、鉄道好きがこうじて、まだ小学生だったのに、近所のチビ共さそって、東京の交通博物館へ、親にだまって出かけてしまったという武勇伝の持ち主だ。 子どもに鉄道好きは多い。どんな思い出、あの無残なテレビ映像を見ただろうか。 事故直後の報道から私は最初事故車両の運転手は、この仕事に不向きな人なのでは?と思った。だが、あとからボロボロと出てくるニュースいろいろで、とんでもなく深い企業の責任が顕わになり、報道でも一斉にJR西日本非難の嵐。 中でも一番驚いたのは、ミスした社員の再教育のやりかた。あれって「再教育」と言えるんですかねェ。あんな方法で改善、又は技術向上などが可能なら、横浜ベイスターズのダイマジンこと佐々木という月給どろぼう……これは、まったくの個人的悪口……だって2軍のブルペンの片スミで、「私はミスをしました」と何百回も唱えれば、無敵のおさえ復活ってことか? バラエティー番組の罰ゲームじゃあるまいし。いや、ミスをしたから罰を与えるという会社の方針がそもそも狂ってる。あれは単なるイジメであり、ある種の「人間の尊厳」を失わせるマインドコントロールだと思う。 そして、「ジャーナリスト」の皆さん。記者会見でJRにつめより、中には口汚くののしる姿も見うけられたけれど、ナニ様?われこそは正義の味方ヅラしないでよと言いたくなる。日本には、労働基準法や労働安全衛生法などいろいろな法律がある。それなのに、大企業であのようなことが行われていたということがそもそも不思議で、われわれ一般人は知り得なくても、ジャーナリストという職業は知り得る立場にあるし、掘り起こしていく立場にあるんでしょ。人が100人以上も死ななければ、表ざたにならないのって、やっぱりおかしい。そして、表ざたになったとたんに、生ゴミに群がるカラスみたいに…………いや、失礼!