昨日で東京の新型ウィルスの感染者は1902人で、今日は多分二千人を超えるだろう。その状況を踏まえて、感染拡大の今の状況についての私の個人的な感想を書いておこう。これも記録だ。

 

状況的にこの持続的拡大は収まりそうにない。爆発的に拡大になるかならないか、どちらの予想もできない。ただ、収まりそうにはない。政府のコロナウィルス対策班が使っているシミュレーターの信頼性がわからない。しかし、長年経済システムのシミュレーションをやってきた人間としては、情報を総合する人間の勘を、数学モデルによるシミュレーターが精度が有意に上回るというのは信じがたい。

 

余談だが、そのシミュレータに人工知能が組み込まれている場合は別だ。ただ、ディープラーニングにしろ、ニューラルネットワーク系のシステムによるものであれば、あるいは強化学習メカニズムが組み込まれている場合は、そのシステムがこの新型コロナウィルス について学習する条件が必要だが、新しい感染症にそのような学習データがそうそう使えるとは思えない。政府のシミュレータは公開すべきだろう。

 

一つ確かなことは、3月初頭から現在までの感染者の変化の事実だ。三月下旬から流れが変わった。新しいフェーズに入ったことは間違いない。持続的増加が始まった。不思議なことは、これが幾何級数的な感染者の爆発になっていないことだ。そこに何かの要因が働いている。ただ単に、人と人が接触し感染者が増えていくだけならば、増え方は幾何級数的になるはずだ。3月下旬から確かに対策は行われた。しかし、それが劇的な人と人との接触を減らしたとは到底思えない。

 

たとえば、感染者が3日に一人新たに感染者を増やしたならば、3日で感染者は倍増する。しかし、すでに感染した人は次々と隔離されたと反論されるかもしれない。その点については、三月下旬からの増加のもう一つの特徴に注目する必要がある。それは、感染源が特定できない感染者が過半数以上を占めるようになっていることである。すなわち、感染者の背景には知らないままにウィルスをばらまいている潜在感染者が多数いるということである。

 

前の記事で書いた、Lineの2400万人アンケートはそれに関する重要な情報を与えてくれる。これについては該当記事を参照してほしい。

 

もし、ニューヨークなどと状況が同じならば、もう爆発的感染拡大になっていいてもおかしくないのだ。なぜ、現在のフェーズが、単なる持続的増加(算術級数的増加)で感染爆発(幾何級数的増加)になっていなかったのかは、感染が収まった後でもいいかから、きちんとしべられるべきである。

 

その未知の抑圧要因は、日本ジニのワクチン接種の種類や履歴かもしれないし、マスク着用をためらわない生活習慣かもしれないし、手洗いなどの清潔さに関する文化的様式に関わるかもしれないし、人と人が無意識に取る社会的距離がニューヨークの人々よりも多少長いのかもしれないし、アジア系人種が持つ遺伝子の働きによるのかもしれないし、よくはわからない。

 

たとえば、幾何級数的増加が抑止されたとしよう。しかし、それが安易に終息に向かうことは直接には意味しない。逆に幾何級数的爆発が起きた場合よりも、感染者の増加が長く続くことも十分にあり得る。もちろん、それでも幾何級数的爆発が起きた場合よりも、社会的被害ははるかに低いだろう。幾何級数的爆発は、この新型コロナウィルス対して社会全体が免疫を持つスピードが早いことを意味している。社会に免疫が浸透してしまったら、コンピュータのマックがウィンドウズよりもウィルス感染しないのと同様に、ウィルスが広まりにくくなる。マック用のウィルスがあっても、感染経路の途中にウィンドウズが挟まるとマック用のウィルスはそこで止まってしまう。ウィンドウズが免疫を持った人だと考えれば良い。AさんからBさんにウィルスが伝染するためには、その経路上のすべての人に活性化したウィイルスが感染しなければならないのだが、その間に一人でも感染しなかったり、感染しても伝染力を持たない人が挟まるとBさんにはウィルスは届かなくなる。

 

政府は、緊急事態宣言の効果は二週間後に現れるというが、二週間というのは最終的にわかるときだ。効果は少しずつ現れるはずであり、今週にも新規感染者の低下にフェーズが変わらなければ、ほぼ二週間後もそのフェーズには入っていないだろう。

 

私の見るところでは、様々な自粛要請は、あるていど不要不急の外出を減らすことはできるだろう。しかし、感染は「内側」に進攻していく。人は、その内側では安心する。たとえば、身近な職場、地域、家族、人はそこについては必然的な安心感を持つ。いままで、安心していた内側にウィルスが進撃してくるのである。その内側を壊していく間は、感染拡大は収まらないだろう。また、必要な外出を人はする。その機会では、感染確率は低いかもしれない。それでも感染確率はゼロではないのである。「外側」から「内側」への感染フェーズの変化がここ1二週間で起こってくる可能性はある。

 

状況を引き続き注視しなければならない。