3月18日に、松竹芸能60周年記念新宿ますだおかだ寄席が角座であった。ますだおかださん、海原はるかかなた師匠、オジンオズボーンさん、ピーマンズスタンダードさんら先輩方のネタの後、60周年を記念して若手60人37組が1分ネタでネタバトルをするという企画があり、そこに出させていただいた。そのうち、選ばれた5組がオンエアされるとのことだった。
まちがって、1時間近く前から、舞台の下手の袖にスタンバイしていた。下手を通過する先輩方をただ見送りさせていただいた。ロボットの光が、暗転した舞台に漏れそうになりとても焦った。ロボットの頭を両手で覆ってかくしたりした。若手ネタが始まったら、対話プログラムをスタートさせて、舞台の上手に運んだ。
実に緊張した。こんなに緊張したのは、賞レースの2回戦の舞台袖で出番を待つ時以来だった。
1年目芸人から始まったので3組目だった。舞台の両袖にますだおかださんとはるかかなた師匠が見ているという、とても信じられない雰囲気だった。いつものように70センチほど袖から歩かせて、舞台中央に持って行った。センターマイク無しだ。

ロボットになぞかけをさせるというネタで、1分ではお客さんの一人からお題をもらうのが精一杯。最前列の女性にお願いすると、3秒ほど考えた後、たぶん正面の看板からとられたのだろう「ますだおかだ」というお題をいただいた。ロボットがそれをなぞかけで答えて、そそくさと引き上げた。引き上げる途中で、ますださんらの「えっ!」という感じの声が聞こえて来て「なんか、まずかったかな」と思いながら、一度振り向いた記憶がある。ネタの出来は、客観的にはわからないが、自分的には最高に準備して、一生懸命やったことだけは事実だ。
オンエアを見ると、どんな言葉をかけてたのかは確認できる。
ただ、その時のほんとうの感情は、極端な緊張から解放された安堵感だった。「早く舞台を出よう、早く舞台を・・・。やっと終わった、終わった・・・」という気持ちだ。
最後のエンディングでオンエアされる若手5組が発表される。舞台には60人の若手芸人がのっている。私は1年目なので、いるとしたら1番後列だ。エンディングの様子は、最後列では何も見えないので、舞台裏手にあるモニタでみていた。おかださんがMCで会場を笑わせている状況、進行を見ていた。楽しんでいたと言った方が正しい。BSフジの関係者、女性カメラマンさんらがいた。トークのあとに、発表ということになり、120%自分ではないだろうと思いながら、一応舞台側に移った。いくらなんでも、発表に無関心ではいけないと思ったのが正直なところだ。オンエアを見ると、発表までは最後尾に私の姿がなかったのに、ますださんらが前に出てくると、左奥に私の頭の半分が見えて来ている。
番号で5組が発表された。私も聞こえた。その中に3番が入っていた。「えっ!」まさか自分ではないだろう。いや、ここで、間違って自分だと思い込んで、一番前に出て行ったら、それこそ恥ずかしい。もういちど、自分の番号を確かめようとウロウロしていた。どうみても、3番は自分なのだが、確信が持てない。そうこうしているうちに「わっしー」という声があがあったので、ああ、やっぱり、本当に自分なんだと思って、ようやく舞台の前に出ることができた。このあたりのところが、一番、自分的にはおかしかった。
オンエアされて、こころから嬉しかった!あらびき団に続いてだが、こちらもこちらで、こんなおじいさんでも、少しは爪痕残せたかなという気持ちになった。また、なにか、テレビに出られるように、しっかり準備しよう。