9/1 (土曜日) の新着日本酒情報 | 博多の日本酒王の酒日記 1(和酒処 酒峰)

9/1 (土曜日) の新着日本酒情報

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朝凪 (福岡県) 生一本 純米 1995年醸造

八月上旬、福岡の朝凪酒造が倒産し、福岡の清酒蔵がまた一つ無くなってしまいました。
ここの蔵は、地元で、「捌」という本醸造が人気で、吟醸クラスのレベルで、価格もお手ごろだったので、当店の店のコンセプト上、メニューに載せる事がなかったのですが、他の飲食店にいくと、見かける事がよくあったので、爆発的とはいかないまでも、近年の清酒需要でより、蔵の知名度に拍車をかけるのではと自分自身思っていました。
そんな時期にまさか冬を迎える前になくなるなんて、、。。

業界全体にいえる事ですが、近年、世の中のアルコール需要がどんどん低下しています。
そんな中、日本酒メーカーに限らず、自社の商品を飲んで知ってもらおうと企業努力し、業績を上げているメーカーや蔵もたくさんあります。

しかし、その中でも清酒需要が特に少ないと言われる中、去年震災があり、被災した東北清酒メーカー支援で、東北の酒を飲もうと、みんなで飲んで応援する姿は、とても素晴らしいと自分自身感じていましたし、その経済効果が実際、清酒メーカーに繁栄された話しも聞いています。
改めて、日本人の素晴らしい一面が特に繁栄された行動だと思います。
しかし、その需要のしわよせが、他府県に影響している事を知り、且つ、地元の小さな蔵が本当に無くなるという現実を経験してしまった以上、

(足元を見直す。)

という当たり前の事が出来なかった事が自分自身とても悔やまれます。

飲食店として、アルコールの需要が増えない限り、この様な出来事がまた起こり得ますし、勿論、経済的にもアルコールを提供して商売している飲食店すら激減してしまいます。
経済がより活性化し、アルコールを悪とみなさず需要を増やし、呑む文化を絶やさず繁栄させる事に務めていきたいと改めて感じました。

話しは長くなりましたが、当店では、この1995古酒を、定番古酒として、ずっとオンメニューしていました。
こんな古いお酒自体、なかなか飲む機会がないと思いますが、朝凪の最後の古酒を残り無くなるまで販売します。
希少で貴重なお酒ですので、一人一杯限定で販売します。
よろしくお願い申し上げます。