しばらくの間、2月の初旬に出かけた北海道旅行の振り返りから離れた内容を書いてましたが、久しぶりに再開していきます。18回目となる記事は…2日間にわたる札幌滞在が終わり、この日は旭川への移動となります。出発前に組み立てた予定は忙しく動かないことを念頭に考えていたこともあり、移動するだけでおしまいになってしまうことが『どうかな~』と思っていたら、同行人のまさまさ氏に『どうなん?』と指摘されました(苦笑)

あ~やっぱりそう思うよね~…と内心で思いながら、持ち込んでいた時刻表を開いて検討し、予定していた出発時刻を大きく前倒しすることにしました。そうなると、いま手元にある札幌→旭川間の特急指定席券が無用のものになります。

 

 

 

「西」だったのか「東」だったのか、はたまた「北」だったのか忘れてしまったけど、前日の夜にみどりの窓口にて指定席券のキャンセルを行いました。回顧録の冒頭でも記したと思いますが、北海道フリーパスは6回まで特急指定席の手配ができます。その特典を行使しての発券でしたから、キャンセルによる払い戻しはゼロ円でした…まぁ、当たり前のことですけど。

ただ、旅行代理店の人に言われたのは『指定席券の発券は、購入した旅客会社でないとできない』ハズだったのに…キャンセルは対象外なのか?でもキャンセルしたことで指定席券を発券する権利は戻ってきたから、もしかしたら企画している旅客会社であれば制約なしで発券できるのか?…だいぶ混みあっていたので、確認はできませんでした。

 

 

 

ホームに上がって、乗車する特急列車を待ちます。

札幌駅は北海道内の各地を結ぶ特急、新千歳空港へ向かう快速、そして通勤や通学の足としての普通列車など、多種多様な列車が次々と発着しています。我々が乗るのは『ライラック5号』…当初は11時ちょうど発の『ライラック13号』としていたので、早朝ならば自由席に座ることは可能であろうという事になりました。先に並ばれている人は10人程度だったので、座席の争奪戦はおきませんでした。

 

 

 

札幌のホテルをチェックアウトした時には感じなかったことですけど、郊外に出て現れた車窓の景色は一面が真っ白な状態でした。天候の変化が目まぐるしいですが、それもそのはずで、天気予報では降雪の予報が出ていました。

 

 

 

約1時間ほどで、留萌本線と接続する深川駅に到着、ここで特急列車を降ります。となりの通過線あるいは待避線には空荷のコンテナ貨車が停車中ですが、夜中のうちに除雪されたであろう雪の小山の先に半分埋もれたようにも見えます…コンテナが搭載されるレベルとホームの高さは同じはずですが、雪が積もっている分があるせいで、そんなに高低差がないように見えるんですよねぇ。

 

 

 

深川駅で降りた理由は、留萌本線の完乗を行うこと…ウィキペディア情報などによれば、1910年に深川~留萌間が、1921年には留萌~増毛(ましけ)間が延伸開業して全通となりました。漁業や炭鉱があったことで人の往来も活発だったのでしょうが、それらの産業が斜陽化していったことで輸送密度は減少の一途をたどり、また過疎に少子化が進んだことや鉄道線に並行して自動車道路に整備が進んだことで鉄道路線の廃止論議が起き、JR北海道と沿線自治体との協議の末、2016年12月に増毛~留萌間が、そして2023年4月に留萌~石狩沼田間が廃止となり、これから乗車する深川~石狩沼田間も2026年3月末をもって廃止することが決まっています。

 

 

 

深川駅を発車したばかりの車内はこんな感じ…乗客は旅人ふたり以外に一人だけでした。この日は土曜日だし、平日だったにしても通勤通学の時間帯からも外れているから、いづれにしても乗客数の変化はなかったかもしれません。本線を名乗っていながら運行時間15分、営業距離14kmほどの盲腸線状態になってしまっては乗客の増加も望めないのかも…なんとも寂しさが漂う車内でした。

それにしても、周囲を見渡すと道路を掻いて脇に積みあがった雪の積もり方も、住宅の屋根に積もった雪の厚みもすごい量となっています。どれくらいの積雪なのか、スマホの防災アプリを立ち上げてみました。

 

 

 

石狩沼田駅周辺は162cmのゾーンのなかにあります。右隅のオレンジ色の区域は100cmとなっていましたから、その中間をとってもプールの水深くらいはあることになります。夜中にも少なからずの降雪があったようで。

 

 

 

駅前の道路をはじめ、石狩沼田へ向かっていた列車の車中からでも、除雪車があちこちで道路の雪を掻いている光景を見ることができました。特急『ライラック』の車窓では曇り空でしたが、深川駅・石狩沼田駅周辺から見える空は晴れて、ほぼ無風でした。

 

 

 

さて、折り返し・旭川行きとなる列車の出発時刻が迫ってきました。そろそろ乗り込もうと思います。

 

…つづく。