スポーツとタイチ(太極拳) 40歳からの大人の体幹トレーニング術 -3ページ目

スポーツとタイチ(太極拳) 40歳からの大人の体幹トレーニング術

障害を持っていたり、身体が動かしにくかったりすることでスポーツをあきらめたくない人へ送るブログ

みなさんこんにちは!

沖乃かえる

です。


スポーツをしている人は

こんなことを言われた経験はありませんか?


「手打ちになってるぞ!」

「手投げになってるぞ!」

「体全体をつかえ!」


これには、前回紹介した呼吸筋が関わってきます。


前回は、呼吸は筋肉の活動で、呼吸筋というのがある。

そして、その呼吸筋の中でも
特に、腹横筋 内腹斜筋 外腹斜筋 横隔膜
体幹を安定させる働きをもっていると
お伝えしました。


これらの筋肉は、

「手投げ」にならず

「手打ち」にならず

「体全体をつかう」ために、

とても大事な筋肉なんです。


参考までに、呼吸筋は下図のとおりです。

(引用 : https://www.ishamachi.comより)

では、呼吸筋が体幹を安定させるためのカギは何かというと、


腹圧の上昇です。


腹圧というのは、腹腔内圧のことです。


腹腔というのはお腹の中の内臓が収まっている空間のこと。

その空間の圧が腹圧です。


筋肉が詰まっていないので、安定させるためには圧を上げることが大事なんですね。


腹圧が上がる利点としては


脊柱の安定、腰痛予防・治療、運動能力向上
排便・排尿・分娩補助


など、素敵な効果が期待できます。


では、

それぞれの筋肉の役割をみてみましょう


<腹横筋>
腹筋というのは、

腹横筋、腹直筋、内腹斜筋、外腹斜筋

の4つの筋肉でできています。

中でも腹横筋は、一番深層に位置して

背中からお腹にかけてコルセットの様に

横に走っています。


(引用:プロメテウス解剖アトラス;医学書院)

腹横筋が働くと,

腹囲が減少し,

腹壁という腹腔を囲んでいる壁の下部が平坦になり、

腹圧が上昇し,

体幹を覆っている筋膜が緊張する。

(Cresswellら1992a,1994,Cresswe11 1993)

これが体幹の安定につながります。

そして、


運動する時、四肢を動かす上で最初に活動するのが腹横筋(Hodgesら 1996)


なんです。


腹横筋が活動し、体幹が安定するから

私たちは手足を自由に動かすことができます。



でも、


腰痛の人はこの腹横筋の活動が遅れる(Hodgesら 2003)

と言われています。

腹横筋が弱い人も同じですね。

体幹が不安定なまま運動することになり、

手足の動きに頼った運動しかできず。

大味な動きになってしまいます。



序盤の文章にもどりますが、

スポーツをしている人は

「手打ちになってるぞ!」

「手投げになってるぞ!」

「体全体をつかえ!」

などなど

よく言われた経験があると思います。


腹横筋などの体幹が使えないと

こう言われるような動きになっても仕方がないんです。


腹横筋に限ったことではありませんが、

指導者は、フォーム指導だけ言うのではなく、

どこをどう鍛えたりストレッチすれば、

良いフォームになるのかを考えて指導しなければいけませんね。

フォーム指導だけでは、フォームを実現するための

根本的な体ができていないので、体が壊れちゃいますよ。


<内腹斜筋>
腹筋の中間層に位置していて
概ね、骨盤の縁や鼠径部(そけいぶ:コマネチする時のライン)からお腹の中央に向かって斜め上に走行しています。


(引用:プロメテウス解剖アトラス;医学書院)

内腹斜筋は、腹横筋と同様に腹圧の調整に関与します。

下の方の線維は骨盤を圧迫し、骨盤の安定性に関与しています。

違いは、体幹の前屈、側屈、回旋にも関与することです。



<外腹斜筋>
腹筋の一番表面に位置していて
概ね、肋骨の外側からお腹の中央に向かって斜め下に走行しています。

(引用:プロメテウス解剖アトラス;医学書院)

腹横筋、内腹斜筋と比べて腹圧への関与は少ないが、

肋骨を安定させて、肩を動かしやすくしてくれます。

多くは、体幹の前屈、側屈、回旋に関与しています。



<横隔膜>
横隔膜は、肋骨と背骨の内側にあって、薄いドーム状に胸腔と腹腔をわける筋肉です。

(引用:プロメテウス解剖アトラス;医学書院)

横隔膜の主な役割は、もちろん呼吸ですが、

腹横筋と同様に、腕の動きに先行して活動が確認されています。(Hodgesら,1997)

腹圧については、腹横筋とバランスがとれていて

息を吸う時に横隔膜はギュッと縮まりながら活動し腹横筋が伸ばされながら活動して

息を吐く時には横隔膜は伸ばされながら活動し腹横筋はギュッと縮まりながら活動しています。

それによって

呼吸全体を通して、腹圧を維持することができます。




この様に、呼吸筋の中には呼吸のための役割だけではなく

体幹の安定のために大事な役割を担っています。

そして、その中には、

手足を動かそうとする前に
手足を動かす筋肉に先行して活動する筋肉があります。

その活動が、手足を自由に使うために大事な活動となります。

つまり、「呼吸筋は手足を上手に使うための基」なんですね。


今回も読んでいただいてありがとうございます。

次回は、呼吸の方法についてのお話になると思います。

また読んでいただけたら嬉しいです。