続・主観的世界観 -9ページ目

君からの手紙

今日のようなひどく寒い日、雨が降った。

傘もないからひどい状態でSの家に転がり込んだ。

たいてい電気を消してからは疲れていたから寝るのは早かったが、その夜はよく話した気がする。

人を信じられないこと、好きなのに自分の気持ちを殺した過去、いまでも愛し方がわからないこと…

すべてじゃないでも、なんとなく僕を知って欲しくて話した。
暗闇だったがSが涙したのはわかった。そして僕も泣いた。



目を冷ますと目の前にそこまで美人ではないが端正なSの顔があった。

距離2cm、よほどキスしてやろうかと思ってやめた。


寝顔をまじまじと見つめる。

布団を抜けて着替えて準備。


「おはよう、ありがとう
いってきます。 亮佑」

メモに書いて、家をでる。




ある日Sの家に、日本語のできない中国人の女の子が転がりこみ住み始めた。

これにはSも困惑気味に迷惑だと語っていた。ちょっとした知り合いで、日本にいる間ちょっと泊めてほしいと言われたらしい。

Sは中国にいた時期があり、中国語が流暢だった。


なんとも可哀想なくらい優しいのだ。Sは。


迷惑な男と気のあわない知り合いにここぞとたかられて。


気まずかった。
中国人の子は俺に対しても淡々と接した。俺は気まずさからか中途半端な中国語でなんとかコミュニケーションしようとしたが最終的にSの通訳を必要とした。


思いの外その子は長い間滞在した。




Sは母と同じ大阪の高校をでていて、僕も彼女と話すときは関西弁で話した。

Sはよくしゃべるほうだった。
しかし決して心のうちを話すことはなかった。やや、僕と似ていた。

なにげない遠回しに何を言いたいのか、なんとなくわかった。

少しずつ暖かくなってきてSの部屋には組立式のようなベッドが仕入れられ、僕らはそれ以来一緒に寝ることはなくなった。

当たり前だ。
罪悪感は既に限界値に達しており、僕を蝕んでいた。

どれだけSを傷つければ気はすむのか。僕は微塵も彼女を愛していなかった。

潮時はとうに過ぎていた。


酔うと優しいSにメールを送って。気がついたらごめん、今日は帰れる、うん帰れる、ごめん。謝っていた。




夏前にはSの家に行くことはなくなった。

新しいイベントの準備に取りかかり、そこのメンバーの家に泊まるようになった。

Sはいつでもおいで、りょうちゃんが来てくれるとな、寂しくなくてええねん。と言った。


会うことも一気になくなった。そのことは一層自分を苦しめた。

優しさを利用するだけしてあとはさっぱり。意識していないのである。最低な男だと思った。


Sが留学すると聞いたのは出発1ヶ月前だ。

久々にあったSは見違える美人になっていた。

「彼女できた?」一言目
「いや、相変わらずだよ」
「そっか」

そのあとSの彼氏ができたという話をしばらく聞いた。

なんだか少しだけ複雑で、でも嬉しくなった。僕は彼女の幸せを心より願った。



元気??
(中略)
早稲田のキティちゃんをな、贈ろうと思ったんやけどなくて…

S

手紙は明るい関西弁で短めに綴られていた。手紙と一緒にブックカバーが入っていた。

そういえばSはプレゼントが好きだった。まわりの人を、友達を愛した。


手紙を読んでちょっと笑った。変わらないな。
たぶんブックカバーに意味はない。贈るという行動と気持ちに意味があるんだと思った。

友達を、誰かを愛せる力を少しだけ教えてくれたね。

僕は少しずつ変わってきている。そのうちSにも見せたい

君からの手紙

掃除をしていたら茶色の封筒が出てきた。中身は覚えている。ある日突然届いたのも、中身の意味がわからなかったのも覚えている。

そして丁寧にペッパーカッターであけられた封筒の中に小さな紙を見つけた。


手紙だった。

読んだような気もするし、見逃していたのかいまいち覚えていない。


もう会えなくなった今だから、手紙に記された彼女の口調を思い出させる言葉にやたら懐かしくなる。日付は去年だから古いということもない

以後、彼女のことをSと呼ぶ。



寝るときはたいてい俺が先だった。たいてい酒が入っていた。そして起きるのも俺が先だった。


先に寝る俺を見てSはなにを思っていたんだろうか


若干気になる。


冬だった。
次の夏にはイベントの関係で違うやつの部屋に通うようになっていたから、あの冬だ。


雑司が谷の方面に向かって歩く夜道。いまは副都心が走っていて便利だが当時はまだなかった。

綺麗なマンションの横のやや寂れたアパートにSは住んでいた。


階段をあがるとき響く足音が嫌でできるだけ静かにのぼった。階段に責められている気がした。

「ごめん。いや、ほんとに申し訳ない。」
いつも言う。俺は普通に21年間生きていては達成できないであろう数のごめんを言っている。しかしわかっていてほしいのは心の心から申し訳ないと思っているのだ。

「大丈夫、一人だと寂しいから。入って。私もりょうちゃんがいてくれたほうがいいの」

Sが俺を下の名前で呼び出したのはいつだろうか。はじめて会った日、はじめて話した日は覚えている。


とにかく、Sは優しかった。俺はそこにつけこんだ最低なやつだ。


遅くまでいろいろと話した。いやそもそも俺が訪れる時間は遅い。

NewsweekやDaysJapan。国際問題が興味分野。いろいろと音楽もすすめられたが覚えていない。



一部一部、想い出は鮮明だ。
眠かった。うまくはなかったが彼女はよく体によさそうな薄いスープみたいなんをつくってくれた。

うまいと思ったことは一度もない。でも暖かいそれだけでよかった。



綴ることでこれ以上色褪せてもも消えないようにしたい。

人は忘れ行く生き物だから。
言葉は、いいな。

ブルータスお前もかと誰かが言ったのは何年前?


とりあえず綴ります。続

どんな瞬間も存在する意味を求めてしまう

夜は怖い。泣いてしまいそうなくらいいつも孤独と闘わないといけない。

いや、もしかするともう泣いているのかもしれない。

いつでも自分の存在価値を求めてしまう。

宇宙の起源とかそういう話じゃなくてね、

他人に定義してほしいんじゃない。俺が俺である必要をいつも探すんだよ。

意識ある頃からそうさ。
俺である必要がなくなる瞬間がたまにあって。そんときは誰かから必要だって言われようが関係ない。壊れそうになるんだ。
むしろいらない俺なら壊したくなって…

俺はずっと俺におびえながら、見捨てられないように誰とも違うようにかいきようとした。


ほめられたくて俺から逃げたくて努力した。


逃げれる訳ないのに。


夜は怖い。俺と向き合うから。壊されそうになる。



幸せ

僕のね幸せなんて、歌が歌えて、気持ちよく走れれば、ほとんどそれで達成できてしまうのですよ。

不仕合せなことなんて、ほとんどないですよ。人に会えない日が続く時ぐらいですかね。



今日は本当に天気が良くて。

遠くまで走りにいこうと思う。



ああ、でも、

人と一緒に飯を食べるときの幸せ以上のものもないでしょうね。

走りたい。

今日は帰ったら絶対走ろうと決めてた。

雪だったり、怪我で全然走れなかったので、とにかく無性に走りたかった。


走ることに意味があるのかというと、別にない。


ただ走しりたいから走る。そんだけ



昼食べ過ぎて胃が痛かったので2km×3のインターバルにしました。

やっぱ気持ちいい。


すごく走っていると生きている気がするんだ。

空気がうまい。



◆皆川

スキーの皆川選手のドキュメント感動。


不屈って、口で言うほど簡単じゃないよ。

本当に本当に強くないと、挫折してしうよ。