1 マケドニアの台頭
カイロネイアの戦い(前338)フィリッポス2世が全ギリシアを制覇
→コリントス(ヘラス)同盟結成(前337)スパルタ以外の全ポリスが加盟
アレクサンドロス大王フィリッポス2世の子・アリストテレスに師事する
■東方遠征(前334)開始■
イッソスの戦い(前331)
アケメネス朝(ダレイオス3世)破る
エジプト平定、アレクサンドリア市を建設
アルベラ(ガウガメラ)の戦い 撃破(前331)
ダレイオス3世死(前330)アケメネス朝滅亡 ペルセポリス消失
→東進し、インダス川到達…チャンドラグプタと交戦(マウリヤ朝形成促す)
ギリシア世界とオリエント世界を統一、世界帝国の成立
各地にギリシア人植民都市アレクサンドリアを建設 民族融合政策実施
バビロン凱旋後、大王の急死→ディアドコイ(後継者)戦争=帝国の分裂
(イプソスの戦い 前301年)
2 ヘレニズム諸国
アンティゴノス朝マケドニア
プトレマイオス朝エジプト 都:アレクサンドリア 王はファラオとして君臨
セレウコス朝シリア 前3世紀にペルガモン、バクトリアとパルティアが自立
東方遠征の開始(前334)からプトレマイオス朝滅亡(前31年)までの約300年間を、ヘレニズム時代という
3 古代ギリシアの文化 明るく合理的、人間中心的文化。市民が対等に議論するポリスの精神風土。
●オリンポス12神
オリンポス山に住むとされた神話の神々
ゼウス…主神 アポロン…太陽神(デルフォイの信託)
アフロディテ…美と愛の女神 etc
●自然哲学…イオニア地方が中心
タレス…万物の根源(アルケー)は「水」自然哲学の祖
ピタゴラス…万物の根源は「数」
ヘラクレイトス…万物の根源は「火」 万物は流転する
デモクリトス…万物の根源は「原子(アトム)」
●文学
ホメロス…口承叙事詩の伝統を受け継いだ盲目の吟遊詩人『イリアス』『オデュッセイア』
ヘシオドス…『労働と日々』労働の楽しさ『神統記』神々の系譜
●叙事詩サッフォー…女流詩人
●三大詩人
アイスキュロス…『アガメムノン』
アルゴス王アガメムノンの館。王妃クリュタイムネストラのもとに、トロイアからの使いがやってきて、トロイア戦争でのギリシア軍の勝利を報告した。クリュタイムネストラはかねてからの計画の準備にかかる。クリュタイムネストラは、アガメムノンが戦争前に自分の娘であるイフィゲネイアを殺しいけにえに捧げたことを憎み、アガメムノンのいとこのアイギストスとともに、アガメムノン暗殺計画を立てていた。
ソフォクレス…『オイディプス』
何者かに王を殺され、荒廃したテーバイの国。国境には巨大なスフィンクスが立ちはだかり、旅人に謎をかけては答えられぬ者を食い殺していた。放浪の旅を続けていた隣国コリントスの王子オイディプスは、誰一人解けなかったスフィンクスの謎を解き、前王の妻を娶って、テーバイの新しい王に迎えられる。輝ける日々もつかの間、再びテーバイの国を災いが襲った。疫病が蔓延し、アポロンの神の神託は、「前王ライオスを殺した者を探し出し、この国の血の穢れを払え」と告げる。オイディプスは、殺された王の復讐を果たすことを神前に誓い、市民たちに協力を訴える。
案内の者に導かれて現れた盲目の予言者テイレシアスは、王と口論のうちに忌まわしい真実を語り始めた・・・・・・。
エウリピデス…『メディア』
コルキスの王女メディアは夫イアソンと共に互いの故郷を捨てコリントスで暮らしていた。だが、コリントス王クレオンが自分の娘婿にイアソンを望み、権力と財産に惹かれたイアソンは妻と子どもたちを捨て、この縁組みを承諾する。怒りと悲しみに暮れるメディアの元に、クレオンから国外追放の命令が出る。一日の猶予をもらったメディアはイアソンとクレオン父娘への復讐を決意する。
●喜劇
アリストファネス…『女の平和』…ペロポネソス戦争批判に、女たちが男たちへの性のストライキで脅しをかけ、戦争を終わらせようとする話
『女の議会』…寝床で油断させ、男たちの衣装を盗んだ女たちが衣装を盗み、議会への進出をたくらむ。神殿に立て籠もった女たちは、女恋しさに忍び込んできた男を人質にとり、議会への進出をはたす
●歴史
ヘロドトス…『歴史』(ペルシア戦争史 物語風)“歴史の父”
トゥキディデス…『歴史』(ペロポネソス戦争史 実証的)“歴史学の父”
●ソフィスト“知恵ある者”の意。弁論・修辞を教える職業的教師
プロタゴラス…「人間は万物の尺度である」
●三大哲学者
ソクラテス…ソフィストを批判して客観的真理を説く
“無知の知” 「ソクラテスより賢い者は無い」
プラトン…イデア論『ソクラテスの弁明』『国家論』 アガデメイアを創設
アリストテレス…『政治学』“万学の祖”リュケイオンを創設
●医学ヒッポクラテス…“医学の父”
●彫刻フェイディアス…パルテノン神殿再建工事監督
●建築様式
ドーリア式…装飾少なく荘厳 パルテノン神殿代表(パルテノン神殿)
↓
イオニア式…柱頭に渦巻き装飾 優雅(エレクティオン神殿)
↓
コリント式…細い柱 繊細、優美(ゼウス神殿)
4ヘレニズム(ギリシア+オリエント)文化…世界市民主義=コスモポリタニズム普及
ポリス時代…ポリスの一員としてどう生きるかを考える思想が中心
ヘレニズム時代…個人としての真の幸福とは何かを考える思想が中心
《哲学》
ストア派…ゼノンを祖とし禁欲を強調
エピクロス派…エピクロスを祖とし、精神的快楽を追求
《自然科学》
ムセイオン(エジプト・アレクサンドリアに設けられた研究所)を中心に発展
エウクレイデス…平面幾何学の研究
アリスタルコス…太陽中心説(地動説)
アルキメデス…シチリア島出身、浮力の原理の発見
エラトステネス…地球の円周を測定 ムセイオンの館長
《美術》
ミロのヴィーナス ラオコーン群像 サモトラケのニケ 瀕死のガリア人
ヘレニズムは西アジア一帯からインドを経て中国・日本まで及ぶ