はじめに


あなたが絶対中高一貫校に進学するべき、またはさせるべき理由を、中高一貫出身の筆者が

✅メリット

✅デメリット

✅生徒視点所感

を通じて説明しよう。


筆者は私立ド田舎中高一貫出身(共学、日能研偏差値で60、高校はみんなの高校ページにて偏差値72)、入試形式は一般で現在早稲田大学に在籍中の、9月からはアメリカに留学予定の大学生だ。


ちなみに筆者は中学受験も大学受験も失敗している。2つとも第二志望だ(説得力がないかもしれないが日能研は日本1の中学受験塾だ)。

今回、私のバラ色(笑)の人生のキーポイントとなった、中高一貫校に通った所感について書こうと思う。中学受験しようかな、させようかなと迷っている方に是非読んでいただき、ぜひ中高一貫を選んでいただきたい。


もくじ


メリット

1.周りから受ける影響

2.教育の充実

3.かけがえのない仲間

4.高校受験の回避

5.生徒視点所感(設備、文化祭、教員の対応充実)

デメリット

1.金銭感覚

2.外進生について

3.遠い

結論




メリット

                    1.周りから受ける影響


周りの「勉強するのってダサいよな笑」「一生懸命ってダサい」みたいな価値観が超少数派だったことは、今考えると本当に良いことだったなあと感じる。その当時は別に何も思わなかったが、いまこんなに尊敬できる先輩や同期のいる環境で、さまざまな知見に触れ合える豊かな人生を送れているのはほぼ100%、自分の置かれていた環境のおかげだと感じる。


13歳〜18歳という超超超多感な時期に共に過ごす集団は、志が高い、互いを尊重しあえる集団であることが望ましい。

「世間を知るべき、揉まれるべき」という意見もあるし、その意見にある程度の妥当性を見受けられる気もする。

しかし、中高一貫に通った私が感じるのは、

「あの時周りがしっかりやるべきことに集中して取り組んでいたから、自分もなんとなくそうして、いまの自分がある」

ということだ。いじめも(少なくとも私の視点では)無く、皆一定の分別のある人だったと感じる。


どんなに芯がある子でも、思春期で、7日間のうち5日間、1日の大半収容される集団の価値観に影響されないはずはない。中学校など特に、いわばその子にとっての「世界」だ。その「世界」を少しでも将来のために良質なものにしてあげるということ、中学受験とは、まさしく親の愛情に他ならない。 



 2.教育の充実


これは言うまでもないが、やはり教員の質が良いことは私立の大きな強みであると言える。

子供の教育に関心のある家庭が大半なこともあってか、教員のきめ細かい指導が6年間通して印象的であった。ちなみに「この先生ちょっとなぁ」と思っていると次の年教員が差し替えられていたりするので(おそらくしっかり一生懸命な保護者の方々がいろいろやっている)なかなか快適だった。


やる気さえあればどんどんレスポンスが返ってくる環境は、モチベーションを保ち、向上心を持たせてくれた。私はそこまで頭が良いわけではなかったが、勉強を楽しくできて、好きになれた。


数学英語には中学高校を通して6年間教えてくださった先生もいらっしゃり、今振り返ってみてあのような良質な授業を6年間受け続けるなんてなんて贅沢だったんだろうと感じる。同じメソッドで学び続けられて、体系的な理解を深めることができたと感じる。


また、高校3年生で(未熟ではあるが)大人になったつもりの私には、中1から知っている先生方に指導し続けていただけたことも、気持ちの面が様々難しい受験期に大きな心の支えとなった。



 3.かけがえのない仲間


6年間、長い時間を毎日一緒に過ごした仲間たちは、人生を通してかけがえのない仲間となることは間違いない。皆さまざまな道へ進んでいくところを見るのはこれ以上なく嬉しい。修学旅行や遠足など思い出をあげると本当にきりがない。中学校と高校の卒業アルバムのメンツが一緒なことが本当に嬉しい。中学の頃あんなバカなことしたなぁとか、高校の部活帰りみんなであそこ行ったなぁとか、目が潤む……。


 4.高校受験の回避

中学受験とはきわめて平等なものだ。

テストを受けて、何点だったかで評価を受ける。内部進学の存在や推薦の存在がに高校、大学受験に比べて圧倒的に少なく、いわば最後の平等な戦いと言っても良い。

入った後は先生に気に入られて内申をよく保つ必要はなく、ただ学問に励めば良い。


高校受験は中学の内申のスコアが当日点よりも重く評価される(少なくとも私の住む県では)ため、たとえば体育が4だったせいで、たとえば音楽が4だったせいで、たとえば数学の教員とそりが合わず、または他の子が好かれていたせいで、進学先が変わることがありうるのだ。


中学受験を済ませてさえおけば、自分の当日のスコアのみで判断してもらえる。そこはとても大きいメリットだなぁと、内申のことで悩む公立に通う優秀な友人を見て感じた。


 生徒視点所感 5a.設備


設備が綺麗。トイレが新しく綺麗だったのは本当に助かった。小学校は公立に通っていたのだが、子供ながらにトイレが汚くてストレスだったのをよく覚えている。小さなことかもしれないがトイレ問題が解決して、良い匂いのトイレが6年間そばにあって嬉しかった。

  • 音楽の授業で1人1本ずつギター
  • 技術の授業で最新の器具がなぜか導入され
  • 美術室の画材や設備が豪華
  • (私の学校は田舎だったので)ガラス張りのながい渡り廊下と中庭
  • だだっ広い景色のいい広場(ドラマの舞台にもなった)
  • ガーデンと呼ばれる芝生のスペース

などなど嬉しかった。ちなみに制服も良質。

どの思い出も背景が綺麗


 5b.文化祭


中高合計6回楽しい。公立よりもたくさん経験できてお得。私立だから予算も大きく、2.3年に1回、誰もが知っている芸能人や歌手の方を生で、しかもめちゃ近くで見れる、嬉しい。リクエストがもし通れば、自分が1番のファンの状態でその方を迎えることができ、ダンボールとかに「〇〇さん大ファンです」とか書いてガチファンをアピールすると話せたりしてた。


(ちなみにサンシャイン池崎さんが印象的だった。あの方は営業が強いと言われている理由がとてもよくわかった。すごく面白かった。)


 5c.教員対応の充実


メンタル的な問題や友人関係の問題はしっかりと生徒に配慮した形で対応してもらえたりしていた。


また、教員が神!みたいな世界ではないというのは、生徒目線からしたら嬉しかった。度がすぎた生徒ファーストは良くないが、やはり生徒の意見が完全無視、生徒はとにかく黙って従う!みたいなのは生徒側からしたら気に入らない。正直私立だと生徒はクライアントみたいな面も少なからずあるため、教員対応はとても充実していた。


少し話は逸れるが、度がすぎた変な行動をする子が少ないため、校則もまあまあゆるく、髪は一つ結び!とかリュックの色はうんたら!とかその辺のよく分からないものが無くて快適だった。高校生のやりたがる化粧、ツーブロックなども度がすぎていなければ見逃されていた風潮があった。これは私立あるあるなのではなかろうか。



デメリット

 1.金銭感覚


私の通った中高一貫は、卒業後半分以上が医歯薬に進むところだった。同級生の親は半分以上医者で、わりと大半はお金持ちだった。田舎の私立中の親はお金持ちが多い。


わかりやすい例で言えば、

  • ほぼ全員iPhone
  • 中学生で週3スタバ
  • 高校から海外
  • 学校にマークジェイコブズのザトートバッグにお弁当を入れて持ってくる
  • 通学カバンや筆箱がブランドもの
  • 家にお手伝いさんがいることを普通のことだと思っていそうで指摘できない
  • 家族で海外旅行、友達同士でディズニーは普通
  • 修学旅行で当然のようにみんなマークジェイコブズのカメラバッグをお揃いにしよう!と言って普通に持ってくる
  • メディカルラボに通う

といった感じだ。

皆さんまっすぐな目をしている。
早稲田大学に入ってからほっとした。


 2.外進生について


私は内進生だ。内部生からの視点だと、やはり5年間共にした友達と同じレベルで高3でクラスが初めて合流する子と仲良くなるか、と言ったらうーん。と言う感じだ。お互いに多分そう。


いろんなシステムの中高一貫があると思うが、やはり中学3年で高校の内容までやるところが多い、というかそれがメリットだからやる。するとカリキュラム的には外進生は合流するのが、特に国数英などは高3にならざるを得ない。そして高3はみんな大学受験で必死、部活も終わり友達づくりなんて「?」って感じ。

外部生は外部生同士で仲良くしていたイメージ。しかも高1.2は土曜授業が開講されていたり、課題やテスト範囲が異様に広範だったりと苦労していた。人数が少なく、内部生に対して疎外感みたいなものを感じることもあったようだが、正直これは仕方がない部分が多い。

中高一貫に外部生として入学するのはあまりお勧めしない。
大学入試結果を見てもそうだ。
確かに2人ほど外部文系で現役京都大学に行った子もいた。しかし二極化していたイメージだ。トップにも外部はいたが、大半は違った。内部の子の方が結果が出ていた。(完全に個人の感想)


 3.遠い


これはしょうがない。自分で選んだ道。しかし遠かったなぁ。電車で2時間弱を6年間毎日繰り返した。良い思い出…なのか?

高3受験期案外でかいデメリットになったりするから注意。わりと体力奪われるから「この曜日の授業なら自習してた方がいいし家にしよ!」をつづけて単位が危なかった友人がいた。


 結論


比較は正直できない。対照実験のしようがない。
ただ、中高一貫というシステムは本当に素晴らしいものだと感じる。私の場合コロナ禍も重なって、学校対応の素晴らしさが浮き彫りになったこともあり、いまでも出身校には感謝している。

間違いなく私の人生を良い方向に導くのに大きな役割を果たしてくれた。なーんにも将来について考えていない小学生だった私に、そんな選択肢を与えてくれた両親にひたすら感謝

みなさんも中高一貫に入学して、楽しい6年間を過ごしてみては!!


こんなに長い記事をここまで読んでくれてありがとうございます、日能研だいすき🤝🤝🤝🤝