課題を乗り越え東海大に勝利!明日の最終戦へとつなぐ | 早スポオフィシャルブログ

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春季関東大学リーグ戦 5月18日 慶應義塾日吉記念館

 

 春季関東大学リーグ戦(春季リーグ)最終週、10戦目の相手は東海大。早大は先週の2戦では押された場面で雰囲気を立て直せず、連敗を喫した。この課題を克服したい今試合。相手に流れが傾く場面でも堅実な守備で攻撃につなげる。3セット目は相手サーブに押される場面もあり落とすが、4セット目を相手のミスも誘い取り切る。セットカウント3-1(25-20、25-16、19-25、25-20)で勝利し、明日の春季リーグ最終戦へと挑む。

 

 第1セット、相手のクイックが守備の間に落ち、見合ってしまう。その後、早大のスパイクが4連続でブロックに捕まり、序盤から2-6と先行を許す。しかし、ここで押され負けず、反撃に出る。MB板垣慧(政経3=京都・洛南)のクイック、OP畑虎太郎(スポ3=福井工大福井)の鋭いクロスなどで東海大を追いかける。リベロ布台聖(スポ2=東京・駿台学園)が相手のダイレクトに素早く反応し、その球をOH佐藤遥斗(スポ2=東京・駿台学園)が打ち切ると、早大がペースを掴む。佐藤・板垣が連続ブロックを決め同点に追いつく。ここからは佐藤が躍動した。ライトからのスパイク、ネットインしたサーブ、バックアタック、緩めのサーブで1人で4連続得点し、18-14と差をつける。守備も安定し、セッター前田凌吾副将(スポ3=大阪・清風)が相手のフェイントを拾い上げ、布台が二段トスで畑に託す。最後は佐藤のスパイクがブロックアウトし、セットを先取した。

 

佐藤のスパイク

 

 第2セットも攻守ともに落ち着いたプレーで着実に得点を重ねる。序盤、相手が崩れ、ハイセットになったところをMB麻野堅斗(スポ2=京都・東山)と佐藤がしっかりとブロック。前田は万全でない姿勢からもアンダーで正確なトスを上げ、攻撃を途絶えさせない。OH小野駿太(スポ1=静岡・聖隷クリストファー)のスパイクや、ワンタッチを取った畑自らのスパイク等で14-6。その後は互いにサイドアウトを取り合うが、途中、前田の強烈なスパイクで会場を沸かせる。最後は前田のサーブがネットインし、セットを連取した。続く第3セットは麻野のクイックで幕を開けたが、相手が緩急をつけた攻撃でブレイクを重ねていく。相手の強烈なサーブで攻撃の起点を作れず、10-16と突き放されてしまう。畑のスパイク、小野の1枚ブロックなども決まるが、相手サイドの強烈なスパイクから流れを奪うことができず、このセットを献上した。

 

2本目を自らの強烈なスパイクで決めた前田

 

取り返したい第4セット。前田の片手トスを板垣がクイックで決める。ラリーが続く場面でも落ち着いて相手を崩し、ミスを誘う。麻野がクイックをブロックし、今度は自らクイックを決める。畑のバックライトからのスパイクもあり、12-6。その後、またも東海大の強烈なサーブに苦しむが、一度開いた点差は大きく、簡単には埋めさせない。畑・佐藤を中心に得点を重ねていく。前田に代わってコートインした馬渕純(スポ4=岐阜商)と麻野の息の合ったクイックも決まり、最後は相手サーブがネットにかかり、セットを取り返し、勝利を収めた。

 

麻野のクイック

 

この春季リーグを通し、自分たちがやってきたことを発揮することを目標としてきた。先週のようにうまくいかない試合もあったが、そこから立て直し、今試合ではいい形で勝利をおさめられた。早大の強さがまた垣間見えた試合だったのではないだろうか。春季リーグも残るところ明日の1戦のみ。「勝ち負けは関係ない」(佐藤)。明日も自分たちのやるべきことをし、悔いの残らない形でこの春季リーグを終えてほしい。

 

(記事 町田知穂、写真 井口そら、末松花菜)

 

セットカウント

早大3ー1東海大

 第1セット 25ー20

 第2セット 25ー16

 第3セット 19ー25

 第4セット 25ー20

 

スタメン

アウトサイドヒッター 佐藤遥斗(スポ2=東京・駿台学園)

アウトサイドヒッター 小野駿太(スポ1=静岡・聖隷クリストファー)

ミドルブロッカー 板垣慧(政経3=京都・洛南)

ミドルブロッカー 麻野堅斗(スポ2=京都・東山)

オポジット 畑虎太郎(スポ3=福井工大福井)

セッター 前田凌吾(スポ3=大阪・清風)

リベロ 布台聖(スポ2=東京・駿台学園)

 

途中出場

馬渕純(スポ4=岐阜商)

伊東昌輝(商2=山梨・日本航空)

大谷陸(スポ2=埼玉・川越東)

菅原啓(教2=山形南)

徳留巧大(スポ1=長野・松本国際)

 

コメント

馬渕純(スポ4=岐阜商)

ーー試合を振り返って

先週2敗してしまってチームとしては落ち込んだ状態で最終週になったので、もう一度一丸となってやっていこうと話していた試合で、勝敗は気にしていなかったのですが、チームとして僕らの中では凄く大事な試合でした。その中でもスタートから最初はリードされた展開ではあったのですが、全員で向かっていこうという姿勢が見えたからこそ1・2セット目はいい形でいけたのかなと思います。3セット目は少し良くなかったのですが、ただ4セット目はもう一度踏ん張り直してできたことはチームとしてよかったと思っていて、もう一度気持ちを切り替えて明日戦っていければなと思います。

ーーほかに4年生がいない中で、コートに入る際にどのようなことを意識していましたか

技術的には全然凌吾に劣っているので、自分にできることは緊張感を和ませることや雰囲気を良くするところだと思っていて、ミスをしてもしなくても笑顔を絶やさず声を出し続けるということはすごく意識していました。4年生でもあるので後輩がここまで頑張ってくれたから勝たせたいというところがあって、気持ちをつくった状態で入りました。

ーー試合中の雰囲気について何か意識していたことはありますか

先週の試合が終わった後にチームでミーティングをして、結構みんな思う気持ちはあったけどバラバラになっていたというところで、3・4年生中心にもう一度チーム作りをやって1週間練習してきて。まだまだ足りないところはあると思うのですが、チーム一人一人が変わろうとしている部分があったからこそ今日いい雰囲気でできたのかなと思います。

ーー試合出場直後にクイックを上げていましたがコンビの状態は好調ですか

自分が長身セッターということもあってミドルにはかなり自信があるので、ミドルからリズムをつくっていきたいところがあって。自分がまずミドルにトスを供給してそこからサイドにっていうリズムで、今まで交代した時もほぼミドルでやっています。やっぱり自分の自信がある強みから勝負していこうと思っています。

ーー最終戦への意気込み

ここに至るまで長い道のりでチームが良くない雰囲気になってしまうこともあったのですが、ここまで頑張ってきてくれた後輩のためにも勝ち負けは関係ないかもしれないけど最後勝って終えたいなと思いますし、もしそれで少し良くない感じになったとしても最後は納得して出し切ったと言える形で、交代で代わる僕を含めたリザーブのメンバーや上で応援している選手もそうですし、チーム全員でもう一度明日に向けて気持ちをつくっていって最後何かを得られたと言えるような春リーグにして締めたいと思います。

 

佐藤遥斗(スポ2=東京・駿台学園)

ーー試合をチームとして振り返って
先週、自分たちの思うような形で試合ができなかったのですが、今日の試合を通して相手に向かっていくというところでチーム全体で一丸となって試合を行えたのですごく良かったと思います。
ーー先週課題として挙げられた押された展開での雰囲気はいかがでしたか
先週は中央大学さんと順天堂大学さんに向かって来られて自分たちは受けてしまっていたのですが、今日はコートの中の人も外の人も全員で一丸となって東海大学さんに向かっていけたかなと思います。
ーー個人としては
1セット目の入りが悪く、最初にミスをはき出してしまったのはこれからの課題なのですが、3セット目にああいう形で終わって4セット目に入った時に二段トスを託された場面で何本か打ち切れたので、それは今後も継続していきたいです。
ーー先週からの切り替え面では
コンディションの調整というところで疲労もある中でなかなか(調子が)上げきれなかったのですが、その中でどうプレーするかというところを、最後に(ボールを)託される身としては疲労があっても打たなければいけないので、そういったところを考えてやってきました。
ーー最終戦への意気込み
勝ち負けは関係なくて、自分たちがどれだけ通用するのかということと、相手チームに向かって来られても受けることなく、自分たちが向かっていく気持ちでチーム一丸となって、全部出して頑張りたいと思います。