黒鷲旗で初勝利!課題を見つけた大会になった | 早スポオフィシャルブログ

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黒鷲旗全日本男女選抜大会 5月3日 Asueアリーナ

 

 黒鷲旗全日本男女選抜大会(黒鷲旗)3日目、早大は2023年度にクラブチャンピオンに輝いたSUISENと対戦した。序盤から学生らしく積極的に攻撃を仕掛けていくと、要所でブロックポイントもあり、セットカウント3―0(25―11、25―17、25―21)で勝利。グループ戦3位で早大の黒鷲旗は幕を閉じた。

 

 第1セットはスタートからこの日スタメン出場したMB板垣慧(政経3=京都・洛南)のクイックが決まり、早くも流れをつかむ。OH小野駿太(スポ1=静岡・聖隷クリストファー)が、味方ブロックを抜けた相手スパイクをしっかりと拾いあげると、OP畑虎太郎(スポ3=福井工大福井)がスパイクで得点。小野のバックアタック、MB麻野堅斗(スポ2=京都・東山)のクイック、OH佐藤遥斗(スポ2=東京・駿台学園)のパイプ攻撃などでその後もたびたびブレイクを重ねる。途中、相手のクイックも連続で拾い、落ち着いた守備で相手に攻撃のすきを与えない。その後もリベロ布台聖(スポ2=東京・駿台学園)のパンケーキレシーブ、セッター前田凌吾副将(スポ3=大阪・清風)の相手を揺さぶるサーブといった好プレーも見られ、盤石な試合展開。最後は麻野のサーブで崩したところに板垣がダイレクトを打ち込み、25―11の大差でセットを先取した。

 

小野・麻野・畑のブロック

 

 この流れのまま取りたい第2セットは、前田の片手セットからの麻野のクイックで幕を開ける。相手の軟打やフェイント、するどいスパイクといった難しいテンポの攻撃に対応できず得点される場面もあったが、麻野のクイック、畑のスパイクを中心に早大も攻め続ける。11―11と同点の場面で畑の強烈なサービスエースで相手レシーブをはじく。流れが早大に傾き始めたこの場面で徳留巧大(スポ1=長野・松本国際)が連続してスパイクを決める。畑のブロック、麻野のこのセット7得点目となるクイックで22―17とすると、徳留が2連続サービスエースを決め、セットポイントを奪う。最後は麻野のシャットアウトでこのセットもものにした。

 

第2セットで得点を量産した麻野のクイック

 

 第3セットは序盤からブロックが相次いで決まる。その後、小野がディグで攻撃のチャンスを生み、そこに徳留がスパイクを叩き込むなど、1年生コンビも躍動。打点の高い板垣のクイック、小野のバックアタック、前田のダイレクトで3連続得点を決めると、11―4と優勢に。途中、滝谷照(スポ4=宮崎・日南振徳)が今季初出場を果たし、ライトからスパイクを決め、盛り上がりを見せる。その後、早大のミスもあり16―15と1点差まで詰め寄られるが、板垣のクイック、前田・麻野の2枚ブロックで再びリードを奪う。途中出場の菅原啓(教2=山形南)がサーブで相手を崩し、そこを馬渕純(スポ4=岐阜商)がブロックするサーブ&ブロックも決まる。最後は小野が相手守備の穴にボールを落とし込み、このセットも早大の手に。黒鷲旗最終戦をストレート勝利で飾った。

 

 最終戦こそ勝利を収めたものの、この黒鷲旗は早大にとって課題が見えた大会であった。押された場面で自分たちのバレーが展開できず、雰囲気を盛り返すことができなかった。結果は望んだものではなかったが、この大会での収穫も大きいはずである。来週末からまた春季関東大学リーグ戦(春季リーグ)が再開し、さらにレベルの高いチームとの対戦が待っている。今大会での経験を糧に、またチームとして、早大らしいバレーを見せてくれることに期待したい。

 

(記事 町田知穂、写真 井口瞳)

 

セットカウント

早大3―0SUISEN

 第1セット 25―11

 第2セット 25―17

 第3セット 25―21

 

 

スタメン

アウトサイドヒッター 佐藤遥斗(スポ2=東京・駿台学園)

アウトサイドヒッター 小野駿太(スポ1=静岡・聖隷クリストファー)

ミドルブロッカー 板垣慧(政経3=京都・洛南)

ミドルブロッカー 麻野堅斗(スポ2=京都・東山)

オポジット 畑虎太郎(スポ3=福井工大福井)

セッター 前田凌吾(スポ3=大阪・清風)

リベロ 布台聖(スポ2=東京・駿台学園)

 

途中出場

滝谷照(スポ4=宮崎・日南振徳)

馬渕純(スポ4=岐阜商)

菅原啓(教2=山形南)

徳留巧大(スポ1=長野・松本国際)

 

コメント

滝谷照(スポ4=宮崎・日南振徳)

――試合を振り返って

今年初めてこの黒鷲旗でユニフォームを着させてもらって、3年生の時も着る機会があまりなかったので、チャンスを生かしたいなと思って全力を出そうとしてはいたのですが、思うようにスパイクが決まらなかったので、これを反省として、次のチャンスをいただいた時にはもっと役割を果たしたいと思います。

――出場にあたって意識していたこと

もちろんやってやるという気持ちとか、上級生なので、(コートに)入ったからにはチームをまとめながらも自分のプレーもしっかりとすることが自分の役割だと思ていたので、そこは意識していました。

――出場に向けてどのように気持ちを作りましたか

序盤で体を動かしながら温めて、気持ちの部分ではいつ出ても身いように準備していました。

――ラストイヤーの意気込み

リーグ戦からずっと下級生が中心で出ているので、試合の面ではうまくチームを引っ張れていないのですが、その分違う面でもっとチームをまとめたりして、下級生が何をしたらいいかということを自分たちの行動で示して最後にいい結果で終われるようにしたいです。

 

前田凌吾副将(スポ3=大阪・清風)

―黒鷲全体を振り返っていかがですか

自分たちの思うような結果が出ずに、難しかった3日間だなと思います。やっぱり自分たちがやろうとしていることをレベル高いチームの時に全くできなかったので、そこは反省して来週のリーグに行きたいなと思います。

――チームとして黒鷲で得られた課題や収穫は

相手がミスをしないチームと戦ったときに自分達のリズムがうまく作れなかったり、いつも決まっているボールが決まらなかったりしたので、そういう場面があった後も、点を取れなかったら次のプレーというところをもっとやっていかないと、どんどんリズムが崩れていくなと感じたので、もっと自分たちのバレーができるようにやってきたことをやり続けないといけないなと思います。

――今日の試合を振り返って

今日は前の2試合の反省を生かして落としたらいけないボールだったりとか、やるべきことができたかなと思うんですけど、やっぱりもっともっとレベルの高いことをしていかないと、この先強いところにはうまくできないかなと思ったので、反省してやっていかないと思います。

――メンバーが入れ替わった時に積極的に指示出しをされていましたが、意識していたことは

いつもやってない人と合わせたりとか、普段やってない人が入ってくるとやっぱりリズムも変わるし、やりにくさとかももしかしたらあるかもしれないのですが、チームでやるべき事は一緒なので、あとはそこのコンビだったりとかはしっかりコミュニケーションでやるべきかなと思います。

――春季リーグ後半戦に向けてチームをどのようにしていきたいですか

去年の4年生が結果を残してくれたから、黒鷲旗に出ていいものを得ることができたので、去年の4年生にしっかり感謝して春リーグはあと後半戦があると思うのですが、自分たちのうまくいかなかったときにどうするかというところを表現できればいいかなと思います。

 

麻野堅斗(スポ2=京都・東山)

――黒鷲全体を振り返っていかがですか

自分たちは大学生としてこの黒鷲旗を迎えたのですが、最初の富士通戦から押される形になってしまって、なかなか自分たちのバレーというのを展開できなかったのが課題です。その課題を次の残ってるリーグ戦最終に向けてこの週からまた練習で直して行きたいなと思っています。

――今日の試合を振り返っていかがでしたか

SUISENさんは結構盛り上げてくれるタイプのチームなので、自分たちはまた押されてしまうことなく最初の第1セットから形が作れたので、今日は良かったなと思います。

――以前、課題として挙げていたクイックはいかがでしたか

リーグ戦に比べて、今大会の決定率の高かったと思います。調子はよかったです。

――ブロックはいかがでしたか

ポイントになった部分もあったのですが、まだまだミスが出るなということで、自分自身今大会の課題でもあります。

――相手の攻撃のテンポは難しかったですか

難しくはなかったのですが、ところどころ自分が予測していってしまったので、そこは良くなかったなと思います。

――対戦機会が少ないクラブチームが相手でしたが、やりにくさはありましたか

特に自分自身はやりにくさはあまり感じてないですね。相手が変わってもやるべきことは一緒なので、特に変わりはないと思います。

――春リーグ後半に向けて意気込みをお願いします

今は全勝という形で終わっているのですが、今大会で出た課題の部分を練習でやっていくと共にリーグ戦でしっかりと成績を残せるように頑張っていきたいと思います。