東京六大学春季リーグ戦 ４月27日 神宮球場
早大 ０１２ ０００ ０１１＝５
明大 ０００ ０３１ ０００＝４
開幕カードの立大戦では激闘の末、早大は勝ち点を獲得した。その勢いのままに迎え撃つのは昨春王者・明大。序盤に３点を先取するも逆転を許すが、８回の梅村大和（教４＝東京・早実）の適時打で同点に追いつき、９回の松江一輝（人３＝神奈川・桐光学園）の勝ち越し打で逆転。５－４でカード初戦を勝利で終えた。
先発登板したのは早大のエース・伊藤樹（スポ３＝宮城・仙台育英）。先頭打者・直井宏路（４年）に安打を許すも後続の打者を打ち取り、初回を無失点で切り抜ける。その直後の攻撃、４番・印出太一（スポ４＝愛知・中京大中京）が相手の失策で出塁し、明大の先発・浅利太門（４年）の暴投と６番・田村康介（商３＝東京・早大学院）の二ゴロが進塁打となり２死三塁のチャンスで７番・中村敢晴（スポ４＝大分・筑陽学園）が右前適時打を放ち、先制に成功する。続く３回、先頭の伊藤樹が死球で出塁し、尾瀬雄大（スポ３＝東京・帝京）の左前安打で無死一、二塁の場面、２番・山縣秀（商４＝東京・早大学院）の犠打を処理しようとした浅利の悪送球の間に走者が生還。点差を３点に広げた。
先発の伊藤樹
２回に先制の適時打を放った中村敢
しかし、５回の攻撃で明大打線が牙をむく。１番・直井と２番・飯森太慈（４年）の連打で無死一、二塁となると３番・宗山塁（４年）の右前適時打、そして４番・横山陽樹（４年）の左中間適時二塁打で同点に追いつかれる。続く６回も先頭の７番・小島大河（３年）に四球を与えると、打者２人を挟んで直井が中前適時打を放ち、逆転を許してしまう。
７回は両者無得点に終わるも８回の攻撃、早大が反撃の狼煙（のろし）をあげた。四死球と相手の失策で１死満塁の好機を迎え、打者は代打・梅村。４番手の山田翔太（４年）の投球をしっかり捉え、右前適時打で同点に追いつく。そして最終回、１死で３番・吉納翼副将（スポ４＝愛知・東邦）が四球を選ぶと続く印出主将が左前安打でつなぎ、１死一、三塁のチャンスが訪れる。そして５番・前田健伸（商３＝大阪桐蔭）の代打として打席にた立った松江が右前適時打を放ち、勝ち越しに成功する。この一打は松江にとって２季ぶりとなる大学通算2本目の安打となった。
８回に同点の適時打を放った梅村
９回に勝ち越しの適時打を放ち、ガッツポーズをする松江
この点差を守り抜くべく挑んだ裏の守備、伊藤樹に代わって８回からマウンドにあがっていた香西一希（スポ２＝福岡・九州国際大付）が先頭こそ三振に抑えるも後続の打者に四球２つと安打を許し、マウンドを降りる。１死満塁の状態で勝利を託されたのはルーキー・安田虎汰郎（スポ１＝東京・日大三）。４番・横山、５番・加藤巧也（４年）をきっちり打ち取りゲームセット。５－４で早大が先勝した。
２番手で登板した香西
９回に登板した安田
一時逆転を許すも、投打がかみ合い初戦を劇的な勝利で終えた早大。明日の２回戦も勢いに乗って連勝で勝ち点を奪取し、首位の座を維持したい。
（記事 田中瑠花、写真 梶谷里桜）
◆コメント
松江一輝（人３＝神奈川・桐光学園）
ーー先制をしながらも、中盤に逆転点を許した展開でした。チームの雰囲気はいかがでしたか
自分はベンチで見ていて、暗い雰囲気がなく、逆に勝てるぞ勝てるぞという雰囲気のまま、ずっと1試合通してできていました。そこが勝ちにつながったかなと思います。
ーー今日の試合をチームとして振り返っていかがですか
リーグ戦（東京六大学春季リーグ戦）の前半の山場というのをチームでずっと言っていて、その初戦をこういう総力戦で取れたのは、チームにとってかなり良かったと思います。
ーー９回の勝ち越しの適時打を振り返っていかがですか
正直、自分が打席に立つということは考え全く考えていませんでした。監督から松江行くぞって言わわれた一言に対して、自分は印出さん（太一主将、スポ４=愛知・中京大中京）のところの代走だと思って。ですが、その後しっかりバッターの準備して、グラウンド出ていく際にはチーム全員が送り出して、打てるという気持ちが強いまま打席に入ることができました。結果的にボール球だったんですけど、ヒットになって良かったです。
ーー最後に明日の2回戦の意気込みの方お願いします
どんな形であれ、自分が出た際にはチームに貢献できるように頑張ります。