2023年4月20日のリブログ。

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足掛け3日かけて第15巻を読了した。本当に面白かった。

第15巻は「特別長編-雲竜剣」となっていて、文庫本1冊が「雲竜剣」の話になっている。これまで読んだ話の中で「平蔵最大の危機」が描かれていた。

「特別長編-雲竜剣」は次のように7つの章から構成されていた。

 

①赤い月
②剣客医者
③闇
④流れ星
⑤急変の日
⑥落ち鱸
⑦秋天清々

 

江戸言葉もかなり登場し、現在の日本語とは漢字が同じでも読み方が違っていて(昔の和語か?)勉強になった。

雲竜剣の使い手は強敵だったが、始めは老齢の医学の素養がある男かと思って読み進めていたが、違った。平蔵は最後の方で違和感がとれて犯人に気づく。そして平蔵は見事に雲竜剣の使い手を討ち果たす。

 

関連サイトから「雲竜剣」の読みどころを引いておく。

◎鬼平シリーズ初の長編。
◎長谷川平蔵宣以の妻・久栄の心配りが心に染み入る一場面がある。
◎佐嶋忠介の心には、的が絞りきれない上に、探索も遅々としているから、焦りが生まれ、疲労がたまってきていた。そこに久栄が現れて、「お茶をひとつ…」と言って去っていく。あっけにとられる佐嶋だが、茶わんにはなみなみと酒が注がれていた。
◎佐嶋忠介が大酒飲みであることを知る者はあまりいない。市中が静穏で非番の日には日中からのみはじめて夜に入るまで、三升ほども飲みあげてしまうことがあるらしい。
◎そのことを知っている久栄の心配りなのである。流石の佐嶋も、久栄の心配りに心を打たれ、涙をこぼす。
◎こういう久栄が平蔵を支えているのだから、部下たる与力・同心も平蔵夫婦のもと一生懸命になるのだろう。
◎平蔵がうなされていた。半年前、平蔵と対峙した遣い手の剣に翻弄されてしまう平蔵なのだ。夢から覚めると、平蔵への報告が来る。それは、同心が殺されたというものであった。
◎平蔵は殺された同心の検分に向かい、切り傷を見た。その切り傷から、半年前の遣い手が頭をよぎる。その時、遣い手がつかった剣筋による切り傷に似ているのである。そして、日を置かずまた同心が殺された。明らかな火付盗賊改方に対する挑戦である。
◎平蔵は、半年前の遣い手が、恩師・高杉銀平から聞いた剣客の話とよく似ていることを思い出していた。高木銀平はその剣客と牛久沼で対戦したのは思い出した。ただ、その剣客がどこの出身だったのかを思い出せないのだ。何とか思い出そうと努力する平蔵だが…。
◎とりあえず、平蔵は岸井左馬之助に頼んで、牛久に赴いてもらうことにした。何か手がかりがつかめるかもしれない。左馬之助が出発した後、平野屋源助が、鍵師の助次郎を見たことを平蔵に報告する。助次郎は常陸の藤代に向かったらしい。牛久と藤代は近い。何かの繋がりがあるのか?