2016年1月7日のリブログ。

本書の新版が出て降り、現行の学習指導要領の学習漢字に対応している。

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古書を売ったお金で買った本の2冊目です。
 

漢字をおぼえる辞典
↓ ページ見本

 

ページ構成

 

小学生のための漢字をおぼえる辞典 第四版
1976(昭和51)年3月10日 初版発行
2011(平成23)年2月2日 第四版発行
2013(平成25)年 重版発行
監修   尾上兼英
編者   川嶋優(かわしま・)
イラスト 五味太郎(ごみ・たろう)
発行者 生駒大壱
発行所 株式会社 旺文社
定価:本体1,500円+税
<帯>
イラスト五味太郎
オールカラー
学年別
すべての漢字にふりがなつき!
小学校で習う1006字の漢字が
1年生からたのしく学べる
漢字の宿題にぴったり![新学習指導要領対応]
●小学校で習う漢字1006字を学年ごとにまとめました。
●漢字にはすべてふりがなをつけ、1年生から引けるようにしました。
●漢字のよみかた・いみ・つかいかた・画数・部首・筆順・なりたちなど、学習要素をわかりやすくしめしました。
●1006字すべてに、たのしいイラストがついています。
2016(平成28)年1月4日 購入

私は、長い間、小学校低学年の児童向きの国語辞書と言えども、収録語の配列は五十音順であるべきだ、という考えを持っていました。児童向けの辞書であっても、学生・一般向けの辞書と同じ構成であるべきで、児童向けと学生・一般向けとの違いは、漢字への総ルビの有無と収録語数の多少だけだと思っていたのです。
ですから、これまで、小学生には、低学年であっても漢字辞典を兼ねる学習国語辞典を推奨していましたので、本書のように漢字が学年別に載っている漢字辞書には見向きもせず、手に取ることもしませんでした。

ところが、昨年1月から、縁あって、通所施設から公立小学校に入学した児童Fくんを教えることになりました。Fくんは、大好きな恐竜やウルトラマンのDVDは、観たままそっくり、ナレーターの言葉をまるごと暗誦するという「特技」を持つ子ですが、いわゆる遅進児童のため、出合った当初は、読み書きと算数のたし算・ひき算はほとんどできませんでした。
小学1年の3学期から教え始め、2年の秋から私の所有する小学生向けの学習国語辞典を「触ら」せ、単語と五十音を併せて覚えさせようとしました。しかし、学習国語辞典を読もうとする関心意欲は持ち合わせていませんでした。

それでも学校や家庭の努力もあり、昨年12月、2年生の2学期末には、かけ算九九を全段暗誦できるようになり、たし算の繰り上がり、ひき算の繰り下がりもできるようになりました。4けたの筆算も確実にできるようになりました。
課題だった文章の読み書きは、学校の教科書ではまったく興味を示さなかったのに、大好きなウルトラマン絵本をテキストにして視写(1字1字ていねいにゆっくりと書き写す)を指導したところ、まるで魔法のように次から次へと言葉を覚え、平仮名だけの絵本のテキストを、「ここは漢字で書けるね?」と、習うべき漢字を教えながら視写の指導を続けた結果、きれいな文字で文章を書けるようになりました。Fくんは勉強に対して、相当な自信を得たようです。

話が逸れたまま長くなりましたが、本書を手に取って眺めていたら、Fくんの顔が浮かび、この本ならFくんは楽しく漢字を覚えられるだろう、と思い、買った次第です。

上記のページ見本のとおり、五味太郎さんのイラストが効いています。Fくんには国語辞典の前に、この辞典で漢字や熟語を学ばせたいと思います。
私は、Fくんだけでなく、多くの生徒が本書のような良書に慣れ親しみながら勉強できれば、かなりの「言葉の力」が身に付くものと期待しています。

真面目な話、私の「座右の一冊」になりそうです。