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「楽聖物語」は何回読んだかわからないほど、くりかえして読みました。

kindleで青空文庫の無料版「楽聖物語」が読めます。

銭形平次で有名な野村胡堂が、「あらえびす」というペンネームで書き上げた名著です。

 

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『楽聖物語』 は、書庫の中を探していた副産物として「発掘」された本の1冊である。

 

私は、小学生のときは合奏部、中学・高校と吹奏楽部、大学ではオーケストラ、社会人になってからは市民交響楽団と、中学校以来、長く「らっぱ吹き」をしていたので、音楽はずっと好きだった。

 

(表紙カバー)

 

(表紙カバー 背)

 

(表紙カバー 後ろ)  残念ながら日焼けしている。

 

(本体)  非常に堅牢な製本である。

 

(ページ見本)  カラーページが豊富で、栞が2本付いている。

 

(帯)

 

(奥付)

楽聖物語
1987(昭和62)年12月15日 初版発行
著者 あらえびす(野村胡堂)
発行人 平山秀雄
発行所 株式会社 電波新聞社
定価:3,900円
<帯>
音楽書の名著 クラシックファン必読の書!
「銭形平次捕り物控」の野村胡堂がのこしたもうひとつの名著!
大音楽家の伝記というものは甚だ少なくないが、誰にでも---音楽に関心も趣味も知識もない人にでも訴えて、その作物に興味を持たせ得る啓蒙的な伝記は甚だ多くない。私の狙いはそこにあった。(序より)
◎本書は、戦前、戦後を通じて音楽書の名著として定評のあった、野村あらえびすの「楽聖物語」を完全復刻しました。
◎列伝音楽家ゆかりの地を取材したカラー写真50頁を加え見て楽しい内容となっています。

 

 

本書を購入したのは、1987年あるいは年明け1988年の読売新聞文化面の記事を読んだことがきっかけだった、と、覚えている。本書の復刻を知らせる記事だった。

この新聞記事を読んで、子供の頃テレビで観ていた、大川橋蔵が主演し、舟木一夫が主題歌を歌った「銭形平次」の原作者 野村胡堂こどうが、音楽に造詣が深いことを知った。

私は小学4年生のとき、配られたリコーダーに夢中になり、自分で運指を覚え、下校時には学校から自宅までの10分足らずの道を、「銭形平次」を吹きながら帰っていた、と、いうことは、以前、ブログに書いたかもしれない。

 

音楽評論家としての胡堂のペンネーム「あらえびす」の由来をウィキペディアから引いておく。

「あらえびす」の由来

1938年発行の『レコード音楽』昭和13年3月号に、読者からの投書に答える形で、次のように述べている。

「ところで震災の前の年から私は美術と音楽のことも書くやうになつた。さうなると胡堂といふ名では少々堅苦しい感じがあるので、何か他の名を考へることにしたのが抑々あらえびすの名の出来るきつかけだつた。有名な浄瑠璃の「袖萩祭文」の中で「奥州のあらえびす……」云々と阿倍貞任が威張るくだりがあるが、胡堂の胡がそのあらえびすに相当するので(えびすに「にぎえびす」即ち熟蛮と「あらえびす」即ち生蛮の二種がある、その荒つぽい方なのである)、斯くして茲にあらえびすの名が誕生を見た次第だ。柔く平仮名で書いた」(『証言―日本洋楽レコード史(戦前編)』掲載)

 

 

当時としては価格がとても高額だった(3,900円は今でも高額だ)が、なんとしても手に入れたいと思い、行きつけの書店に注文した。1988年4月に居住地を離れて、兵庫県にある大学院に入学したときも、本書を持参し、単身寮で読みふけっていたほど気に入った本である。10年ほど前まで、何度も何度も読んだ。

 

今回のブログでは、本書の紹介にとどめ、読後感は後日、ゆっくりと書き始めたい。

 

 

【追記】
本書は、現在、河出書房新社から「クラシック名盤 楽聖物語」(3,024円)として復刊されている。

 

本書は青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/cards/001670/card55088.html) で読める。

また、Kindle版の電子書籍として無料で配信されている。

 

300篇を超える野村胡堂の「銭形平次捕物控」は Kindle版の電子書籍として、すべて無料で配信されている。

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がく せい0【楽聖】
偉大な音楽家をたたえていう称。「―ベートーベン」
[大辞林 第四版]

 

のむらこどう ―こだう【野村胡堂】
人名日本
人名作家・文学者日本-明治以降
(一八八二~一九六三)小説家。岩手県生まれ。本名、長一。「銭形平次捕物控」シリーズなど大衆文学で活躍。「あらえびす」の筆名によるクラシック音楽批評でも知られた。
[大辞林 第四版]

 

あら えびす【荒▼夷】
①都の人が東国人を未開の人と軽蔑して呼んだ語。いみじからむ―も泣きぬばかりに/浜松中納言物語五」
②粗野な田舎武士。東国武士。
[大辞林 第四版]

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