先日のブログで「ずいずいずっころばし」と「かごめかごめ」について、辞書を読んだことを書きました。

大辞林四版や国語大辞典のような中型辞書には立項されていました。

ブログを書いたあと、「ずいずいずっころばし」について、それにしても面白い言い回しだなぁと思い、現代の標準語訳を調べてみたいと考えました。

ネットで調べると、様々なサイトで様々に解説されていました。楽しく読ませていただきました。それらの概要をまとめてみました。

まずは元歌の確認です。
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ずいずいずっころばし ゴマ味噌ずい 茶壺に追われてトッピンシャン 抜けたらドンドコショ 俵のネズミが米くってチュウ チュウチュウチュウ おっとさんが呼んでも おっかさんが呼んでも 行きっこなあ~し~よ 井戸のまわりでお茶碗欠いたのだあれ
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次にネットにあった由来をまとめてみました。

◎むかし、宇治から江戸に向かう「お茶壺道中」の一行があった。

(コトバンクから)
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茶壺道中(読み)ちゃつぼどうちゅう
ちゃつぼどうちゅう ‥ダウチュウちゃつぼどうちゅう〔ダウチユウ〕茶×壺道中
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説
江戸時代,幕府が宇治から1年間飲用分の茶を求めた行事。皇室への献上は室町時代から行われていたが,幕府への献上は3代将軍徳川家光の頃から制度化した。立春から 80日目を中心として摘んだ茶を上林家で,江戸から東海道を経由して運ばれた茶壺に詰め,皇室へも献上し,茶壺は中山道を経由して土用の2日前に江戸に着いた。その往復の行列は沿道に負担を与えた。新茶の一般への発売は土用以後。
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◎茶壷道中の一行は、とてもえらそうにしていたので、その行列が来ると、周辺に住む人々は戸を閉めて家に隠れた。

◎大名行列に無礼があると切られてしまうので、子どもに注意するための歌のようだ。

(現代語訳)
ずいずい → どんどん(「ずっころばし」の「ず」の韻を踏んでいる)
ずっころばし → すっ転ろばし
ゴマみそずい → 夏野菜「ずいき」のゴマみそ和え( ごますり接待の掛詞)
茶壺 → お茶壺一行(大名行列)
追われて → やってきたら
トッピンシャン → 戸をピシャン(と閉める)
抜けたら → 一行が通り抜けたら
ドンドコショ → 安心してどんどこ大騒ぎ
俵のネズミ → おさむらいたち(を城に住むネズミに例えて)
米食って → (自分たちが苦労して作り上げた)米を取り上げて
チュウチュウチュウチュウ → (おさむらいたちを揶揄する擬音語)
おっとさんが呼んでもおっかさんが呼んでも → たとえ親が呼んでも
行きっこなあ~し~よ → 外へ出てはいけないよ
井戸のまわりで → (井戸は罪を背負ったときの身投げの場所)
お茶わん欠いたのだあれ → 茶わん割ったのはだれだ

ちなみに、ネットの中には、この歌が、性を意味する歌だという説を唱えるサイトもありました。