利根川河口を臨む居住地は、一部、利根川が氾濫し、防災無線で、3つの中学校が避難所になったことを知りました。
 終日、テレビで、茨城県常総市の鬼怒川決壊の様子が放送され、他人事ではないぞ、と思いながら、流されていく家々やヘリコプターで救助される人々を見守っていました。
 自然災害も含め、国内のありさまを見聞するにつけ、「2020年どころではないな・・・」とつぶやきながら「華やいだ気分の対極」で生きています。

閑話休題

 Salon de Platinum さんが、ブログで「30年来の愛読書の一冊」とお書きになっていた本を探し、北海道の古書店から取り寄せました。
 経年を感じる古書ではありましたが、表紙が半透明の油紙で包まれ、丁寧に梱包されて届きました。大切に読んでいきたいと思います。

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湯川秀樹『自己表現』
自己発見 講談社文庫 C113
1979(昭和54)年8月15日 第1刷発行
著者  湯川秀樹(ゆかわ・ひでき)
発行者 野間省一(のま・しょういち)
発行所 株式会社 講談社
定価:380円(古書価格432円)
2015(平成27)年9月10日 購入
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 初版本でした。昭和54年といえば、私が大学を卒業して、教師になった年です。

 裏表紙に本書の紹介文がありました。
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<人間が忙しく走りまわる文明を、高度の文明だとは思いません> <対立するということではなくて、相待つということを、もういっぺんかんがえなければならぬ>
・・・・・・人間と社会への熱っぽい提言、また古典への深い思い、生き甲斐論、創造的生き方のすすめ等、現代を代表する知性による現代人必読の含蓄深いエッセイ集
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 良い本を知ることができ、とても喜んでいます。

 目次を見ると、24編のエッセイが3章に分類されています。本物の学者という人は、科学しかわからない科学者ではなく、古典を大切にしながら文理に通じる学際的な知恵者であるのだと、感服しました。