12月10日、数学を教えている中学2年生4人に「都道府県名・都道府県庁所在地名・都道府県庁所在地の地図上の位置」を、都道府県の境界のみを記した白地図上に記入させるテストをしました。

 「都道府県名」の記入は、今回2回目で、8月27日に1回目を実施しています。
 今回、面白い(と言っては生徒に申し訳ありませんが)結果が出ました。
 各都道府県名を正確に漢字で記入する、47点満点というわけです。

        8月27日  →  12月10日    誤答数
生徒A   47/47  →  46/47    1
生徒B   47/47  →  44/47    3
生徒C   47/47  →  43/47    4
生徒D   47/47  →  40/47    7

 このように、4人とも、8月末には47都道府県名を白地図上の正しい位置に、正しい漢字で書けていたのですが、3か月半後の12月には全問正解者がいなくなってしまいました。

 彼らは、「都道府県名はもう書けるから、都道府県庁所在地名とその位置を集中して覚えよう」と考えたと話していました。

 結局は、いったんはすべて覚えた都道府県名が、完全には記憶に残っていなかったということがわかり、彼らにとっても、よい勉強になったと思います。

 また、上記の結果は、必ずしも数学の成績と一致していません。これも面白いと思いました。

 彼らに言いました。
「みんなは、小さい頃、初めて自転車に乗ろうとしたときには、ずいぶん練習したでしょう。乗れるようになるまで練習したから、今、自転車に乗れるわけです。勉強も自転車練習と同じ。完全に頭に入るまで、繰り返し練習しないと “忘れてしまう” ことになるわけです。」

 3月末に、3回目のテストをすることを伝えました。結果がどうなるか、楽しみです。

 さて、私は、この3年間、さまざまな学齢・学年の生徒を教えてきました。その結果、気づいたことがありました。それを一言で表現すれば・・・・・・

「学力向上」とは「実感の伴った理解」の蓄積

ということです。言葉にしてしまえば、常識の範疇(はんちゅう)といえる表現ですが、それこそ私にとっては「実感の伴っ」た結論となったのです。このことについては、11月のブログに数回に分けて書いていますので、興味のある方はご覧ください。

 現在は、「学力と暗記力の関係」が2つ目の研究課題になっています。