「YOUR TIME」の内容と感想を紹介していきます。

時間の使い方について悩むことが多い自分でしたが、序盤から「時間術を駆使しても仕事のパフォーマンスはさほど上がらない」と、衝撃的でした笑

こんな人にオススメ

  • 冒頭に書いた引用の理由が分からなかった方
  • 全ての方

内容

「時間」とは?

人間には過去も未来もなく「現在」という瞬間しか認識できないという説から、本書では「時間」は以下の二つの要素から構成されているとしています。

  • 予期(過去→現在の変化率の見積もり)
  • 想起(現在→未来への変化率の記憶)

本書ではそれぞれを4つのタイプに分類しています。

  • 予期: 濃さ(現在と将来とのつながりの感じ方)
  • 予期: 量(将来発生しそうと感じるイベントの量)
  • 想起: 記憶の正誤
  • 想起: 記憶が肯定的か否定的か

上記より、予期と想起4パターンずつ、16パターンの時間感覚に分類しています。

この本の公式サイトから自分の時間感覚を調べることができるのでやってみてください。

時間術の効果が出にくい理由

この記事の冒頭で「時間術を駆使しても仕事のパフォーマンスはさほど上がらない」と書きましたが、それは上記のように16通りの時間感覚を持つ人がいるからです。

現代では、本やネットで様々な時間術が紹介されています。

しかしそれらは人によって効果の大きさが異なっており、自分に合う時間術を選んで取り入れる必要があるのです。

ちなみに時間術と仕事のパフォーマンスとの関係についての調査は、本書で紹介されています。

個人的に印象的だった時間術

個人的に役立ちそうだと思った時間術の一部をご紹介します。

参考にしてみてください。

  • 熟慮プランニング(「トラブルが起きたときは立ち止まって対策を考える」と決めておく)
  • 障害プランニング(考えられる障害と対策をリストアップしておく)
  • タイムボクシング(ゴールから逆算して、タスクの開始・終了時刻を決めておく)
  • SSCエクササイズ(社会的価値、緊急性、個人的価値、他の人ができるかの4観点から、タスクの重要度を計る)

感想

時間感覚にこんなに多くのパターンがあるということは意外でしたが、自分に合いそうなもののみを取り入れるという行為は時間術以外にも通ずるところがあると思います。

また、鈴木さんのビジネス書と言うこともありとても読みやすかったです。

 

「自意識(アイデンティティ)と創り出す思考」の内容と感想を紹介していきます。

 

 

こんな人にオススメ

  • 「自分って何者なんだろう?」と考えてしまう方
  • 自分の無個性さに悩んでいる方

こんな本

自意識、自己肯定感は挑戦意欲を削いでいる!?

一般的に自己肯定感(自分に対するイメージ)は高い方が良いと思っている方が多いと思います。

しかし筆者は、自意識が強いことは成功を妨げるとしています。

実際に成功者にはネガティブな方も少なくありません。

また、小学生400人を二つのグループに分けて問題を解かせ、次に解く問題を選ばせるという実験では意外な結果が出ました。

片方のグループの子は問題を解いた後褒められ、もう片方のグループでは何も言われないという条件で実験は行われました。

結果、褒められたグループでは簡単な問題を選ぶ子どもが多かった一方、何も言われなかったグループでは9割以上の子どもが難しい問題を選んだのです。

ここから筆者は自意識によって挑戦意欲が削がれているとしています。

何かを始めるとき、周りからどう見られているかを気にする方(自意識が強い方)は多いと思います。

しかしそもそも初心者が要領を得ていないのは当然のため、それが不格好に見えるのは当然なのです。

自分自身ではなく自分の創り出したいものに集中する

私たちは、自意識が強いと自分に対する嫌な思い込みを持つようになります。

そしてその思い込みを直視しないために、思い込みと反対の「理想」を作ります(「理想」は自分の価値観に基づいているわけではありません)。

この「理想」と現実とのギャップによって嫌な思い込みは強化されていきます。

筆者はこの嫌な思い込みをなくすために、自分自身ではなく自分の創り出したいもの(理想の状態や得たい成果)に集中すべきだとしています。

具体的には「自分は目的にどれだけ近づけているか」と考えることです。

個人的に印象的だったところ

読んでいて自分に当てはまると思ったところは二つありました。

自分がやっていることは本当にやりたいこと?

嫌な思い込みに関して、理想に近づくために二つのことをします。

アファメーションと体験カタログです(これらの行為で嫌な思い込みは逆に強化されてしまいます)。

体験カタログとは自分の「理想」に当てはまる体験をすることによって、理想の状態であると証明しようとする行為です。

私はこの体験カタログに当てはまるような経験があるので、とても印象的でした。

ダイエットが失敗する理由

一般的に緊張が生じると、それは緩和に向かいます。

ダイエットをしたいと思っている方には「痩せたいのに食べ過ぎてしまう」と「空腹なのに十分に食べられない」という二つの緊張があります。

このとき片方の緊張が解消されてももう片方の緊張が強くなってしまいます。

そのためダイエット→リバウンドのサイクルを繰り返してしまうのです。

感想

根拠が薄かったり言葉尻をとって批判しているように感じるところもありましたが、この本を読んで自分の考え方が大きく変わりました。

特に自己肯定感が成功に逆効果なことは意外に感じました。

また自分が悩んでいることが自意識の強さに起因しているということも分かり、とても勉強になりました。

関連書籍

インスタで鈴木祐さんがこの本を紹介されていました。

そのなかで鈴木さんはご自身の著書「無(最高の状態)」に似ていると書かれていました。

「無」ではより根本的な対処法についても提案されているそうなので、個人的にとても興味を持ちました。

 

 

 

「Quitting やめる力 最良の人生戦略」の内容や感想を紹介していきます。

諦めが悪い方ややりたいことが多すぎてやり切れない方にオススメの1冊です。

やめること、諦めることがテーマの本はなかなかないので、読めてとても良かったです。

こんな人にオススメ

  • やりたいことが多すぎてどれも中途半端で終わってしまうのが悔しい方
  • 諦めが悪く、もっとスパッと諦められるようになりたい方

こんな本

一般的に成功するためには「grit」(諦めないこと)が必要だと考える方は多いと思います。

が良しとされている社会に対して異を唱えているのが本書です。

以下の3つのパートに分かれていました。

  • なぜ「grit」が重要視されるようになったのか
  • なぜ「grit」ではなく「quit」(やめること)が大切なのか
  • 辞められるようになるには

印象的だった部分

個人的に印象的だった部分は以下の3つです。

「辞めなかったら死ぬ」という感覚

人間以外の動物は人間よりも諦めが早いです。

それは自分の命がかかっているからです。

例えばある獲物をうまく捕まえられなかったとしたらすぐに諦めて別の獲物を探します。

筆者は数十人の「辞める」という決断をした人へのインタビューをしました。

その中で、細かい部分は違えどどの人も「辞めなかったら死んでいた」のようなことを話していたそうです。

辞めることを0か100と考えない

「辞める」と聞くと「会社を辞める」のような思い切った決断を想像される方も多いと思います。

しかし筆者は、辞める行為は0か100の世界ではなく、もっと繊細なものだとしています。

例えば初めに思い描いていた「完璧」の基準を下げる、今まで続けていたことを一旦やめてみる、も「辞める」ことに当てはまるそうです。

本書内ではこれを「セミ・クイット」と呼んでいました。

SNSが辞めることを妨げる

SNSが作った自分のキャラによって「辞める」ことができなくなるというのも個人的には印象的でした。

自分の日常を全て共有することで、周りの人が反応できてしまう状況を作ってしまうことが「辞める」ことを妨げているそうです。

現代ではSNSが必須ですが、使い方には気を付けたいですね。

感想

自分がずっと知りたかったテーマでありながら、なかなかこのジャンルの本はなかったので、とても勉強になりました。

すぐに行動を変えるのは難しいかもしれませんが、具体的な方法や考え方は自分でも模索していきたいなと思っています。

 

「苦しかったときの話をしようか」の内容、感想を紹介していきます。

私はこの本を読んだのが2回目だったので、面白いと感じたところが初見の方と異なっているかもしれませんが

 

<h2>こんな人にオススメ
  • 就活生の方
  • 就活はまだだけど今のままだと不安な方
  • 王道のビジネス書(キャリア本)を読んでみたい方

著者について

著者の森岡毅さんはP&Gのマーケ出身でUSJの売り上げを爆上げしたことでも有名な方です。

初耳学にも出演されたことがあるので、見たことがある方も多いと思います。

 

 

 

こちらの動画で話されている内容も本書の内容とかなり被っています。

そのため一度動画を見て、面白そうだと思ったら本を読んでみるというのもありだと思います。

こんな本

実は本書は、森岡さんが、当時就活を控えていたお子さんに向けて書いた「就活の虎の巻」です。

「弱みを改善するよりも強みを磨け」というのが本書の軸となっている考え方です。

例えばナスビは立派なナスビになることはできますが、トマトやキュウリにはなることはできません。

このように自分の適性はコントロールできないのです。

そのため本書では自分の強みを理解して伸ばすことが大切だとしています。

ちなみにここで言う強みとは、他人と比較したとき強みではなく自分の中で比較したときの強みのことです。

本書では具体的な強みの見つけ方、見つけた後の自分のブランド設計などについても紹介されています。

個人的に印象的だった部分

2回目に読んでみて個人的に印象に残った部分は二つありました。

自分の弱みの部分は人に頼れ(p.279)

強みばかりをのばしていくと弱みも際立ってきます。

そこで必要になってくるのが、自分の弱みの部分を人に頼ることです。

そのためには自分の弱みを強みにしている人を見極める力(=周りを見る力)が必要です。

この力は本書で紹介されている”L”の力(リーダーシップ)です。

私はこの力は少ないですが、どの人間にもこの力は必要なんだと感じました。

すぐには変われないことを理解して変化する(p.286)

なかなか変われない自分にイライラした経験がある方は多いのではないでしょうか(私はよくあります笑)。

しかし実際は、すぐに変われることは少ないです。

「変わろう」と意識してもそれまでの習慣から、行動の変化までにタイムラグがあるからです。

少しでも変われたところがあるときに認めてあげられることで、気持ちも楽になれるのではないかと思いました。

感想

本書には他に、森岡さんのP&G時代の失敗談も描かれていました。

個人的に森岡さんは「成功者」というイメージがあったのですが、かなり大きな失敗や社内でのいじめを受けており、とても衝撃的でした。

また印象に残った部分が一度目に読んだときと違ったのも面白かったです。

 

 

「東京都同情塔」のあらすじ、感想を紹介していきます。

レビューを見ると高評価が多かったですが個人的には少し難しく感じたので、いつか再読したいです笑

執筆に生成AIを使ったと公表されて話題にもなっているので、興味のある方は読んでみてはいかかでしょうか。

 

 

こんな人にオススメ

  • 物事を深く考えるのが好きな方
  • どうでも良いことが気になってしまいがちの方

あらすじ

新宿御苑の中に「シンパシータワートーキョー」という塔が建てられることになりました。

シンパシータワートーキョーは犯罪をした人を住まわせる建物ですが、刑務所とは違いむしろ快適に暮らせる場所です。

それはとある学者によるものでした。

彼は、犯罪を起こしてしまうのは先天的な要因や環境から受けた影響が大きく、そのような人たちは同情されるべきだと考えていました。

その塔を設計することになったのは建築家の牧名沙羅でした。

しかし牧名はその建物に、ある疑問を抱いていました。

感想

物語の全体像を理解しきれなかった、というのが読んだ直後の感想です。

「犯罪者に同情すべきか」という問い、主人公・牧名の独特なものの見方、AIとの対話など、それぞれのテーマが切り離されているように感じたからです。

また物語には生成AIも登場しますが、わざわざ登場させなくても良かったのではないかと感じました。

 

おわりに

調べていたら面白い考察記事を見つけました。

テーマのつながりや「そこは比喩だったのか」という部分などが分かり本書への理解が深まったので、よく分からなかったという方は読んでみてください。

 

 

「トワイライライト」のあらすじや感想を紹介していきます。

この小説は世田谷区の三軒茶屋が舞台となっており実際の場所の名前も出てくるため、馴染みのある方は2倍楽しめると思います。

タイトルにもなっている"twililight"というブックカフェも実在しているそうです。

 

 

こんな人にオススメ

  • 自分は友達作りがあまり得意な方ではないと思っている方
  • 読書好きの方
  • 三軒茶屋という地名を聞いたことがある方

あらすじ

森谷未明は福島から三軒茶屋に上京し、大学生活を始めます。

しかしコロナの影響でオンライン授業が続いたせいで、1年生のころは友達という友達を作れていませんでした。

そんな未明はある日、ちょっと変わった本屋・トワイライライトを見つけます。

興味本位で入ったトワイライライトをきっかけに未明は、新しい出会いや様々な経験をしていきます。

感想

私は三軒茶屋に行ったことが何度かあるので「こんな場所があったんだ~」と思いながら読んでいました。

設定にコロナが当たり前のように出てくる小説も増えてきましたね。

 

 

「ひきこもりの弟だった」のあらすじや感想を紹介していきます。

家族、子ども、引きこもりなど、様々なことについて考えさせられました。

不安定な時代だからこそ、全ての現代人に読んでほしい作品です。

こんな人にオススメ

  • 自分には子どもを育てられる自信がないと思っている方
  • 両親のことが嫌いな方
  • 家族や友人に引きこもりがいる方

あらすじ

いきなりですが、もしあなたの子どもが引きこもりだったら、どう接していきますか?

*

掛橋啓太はひきこもりの弟でした。

啓太の兄・弘樹がひきこもりだったのです。

幼少期から母は弘樹のことばかりを心配し、啓太には構ってくれませんでした。

中学生になり啓太は「荒治療で良いからとにかく弘樹を外に出すべき」と思うようになりますが、母は「弘樹には弘樹のペースがある」と言い続けます。

家族との亀裂はどんどん広がっていき、啓太は家庭内で孤立していきます。

*

「彼女はいますか?」

「煙草は吸いますか?」

「最後にあなたは...」

社会人になった啓太は、駅のホームで通りがかりの見知らぬ女性に質問をされます。

感想

「子どもが引きこもりになってしまったら、どう接すればよいのか」「自分は子どもを育てられる自信がない」など共感できる部分も多く、とても考えさせられました。

また、自分と似た境遇だと思っていた人が実はそうではなかったと分かったときの絶望感もとてもリアルに描かれており、印象的でした。

 

 

「締め切りを作れ。それも早いほどいい。」の内容と感想を紹介していきます。

やりたいことややるべきことに手を付けるのが億劫だという方は多いと思います。

その悩みは意思の力や集中力に頼らなくても、「締め切り」という仕組みの力によって解決できるのです。

この本では、そんな締め切りを効果的に利用するポイントについて説明されています。

 

こんな人にオススメ

  • いつも課題ややるべきことをギリギリまで先延ばしにしてしまう方
  • やるべきことを余裕をもって終わらせたいと思っている方

内容

締め切りに関する二つの事実

締め切りには以下の二つの事実があります。

  • 締め切りはモチベーションを上げる。
  • 締め切りは操ることができる。

一方で締め切りが設定されたらギリギリまで引き延ばされるという傾向もあります。

学校の課題はギリギリに提出する派だった方が多いのではないでしょうか?笑

効果的に締め切りを利用するポイント

  • チェックポイントを作る→モチベーションや達成感
  • ゴールから逆算して計画を立てる(人間はタスクの期間を短く見積もりがちなので注意)。
  • 本当の締め切りの前にソフトな締め切りを設ける(ソフトな締め切りは形だけの締め切りにならないようにする)。
  • 作業を相互依存(作業内容に自分以外の人が絡むもの)にする。
  • 課題は具体的で難しいものにする。
  • ギリギリまでの先延ばしは、いつ来るか分からない締め切りによってなくなる。

感想

こういう締め切り系のテーマの本はなかなかないので、読めて良かったです。

実用的な内容も多く、自分が何となく感じていたことが言語化されていたのでとても勉強になりました。

ただ具体例がストーリー重視すぎてテーマとのつながりが薄いところが多かったかな?と感じました(これは海外の本あるある笑)。

 

「プロカウンセラーの共感の技術」の内容、感想を紹介していきます。

著者の杉原さんは臨床心理士で、京大でのカウンセラーを経て現在は同大学でカウンセリングルーム室長をされている方です。

メンタルが注目されてから「聞くこと」に関する本は増えてきましたが、個人的にとても学びが多く読んでよかったと思っています。

 

 

こんな方にオススメ

  • 聞くこと、共感することを上達させたい方
  • 周りに悩みを抱えている人がいる方
  • 死ぬことが怖い方

内容

カウンセリングで使う共感の技術について細かく紹介されています。

個人的に学びになったのは以下の2点です。

人は皆、矛盾を抱えている

「一人が好きだけど独りは嫌い」という方は多いと思いますが、このように誰もが矛盾した気持ちを抱えています。

中でも悩んでいる人は強い矛盾を持っています。

例えば「頑張らないといけないけど辛いから休みたい」という人がいたとき、白黒つけようとしてはいけません。

そのようなときは「あなたは〇〇なのですね。同時に...なのですね」とゆっくり受け止めることが大切だそうです。

死への恐れは共感で軽減できる

「自分がいつか死ぬことが怖い」と感じている方も多いと思います。

筆者は、この恐怖は他人に共感することで減らせるとしています。

共感をするということは自分と他人の境界線をなくしていく作業です。

他人との境界線がなくなることで「自分は生命の循環の中のごく一部に過ぎない」という考えが生まれ、死を受け入れられるようになると言います。

感想

このほかにも「心から共感できなくても良い」「共感はスキルであり、自然にできるものではない」など勉強になる部分が多くありました。

また実際のカウンセリングでの会話を引用されていたので、具体的にどんな言葉を書ければ良いかが分かりやすかったです。

ぜひ多くの方に読んでいただきたい1冊です!

 

「作家の収支」のあらすじや感想を紹介していきます。

著者の森博嗣さんは「すべてがFになる」や「スカイ・クロラ」シリーズなどの作品を描かれており、アニメ化やドラマ化、映画化を経験されています。

また現在は作家業を引退されていますが現役時代は多作で、この本が出た当時(2015年)で携わった作品は約100冊だったそうです。

そんな森さんが作家にまつわる収入を細かいところまで紹介してくださっています。

 

 

こんな人にオススメ

  • 小説家(森さん)の収入、支出について興味がある方
  • 森さんが考える小説家の未来について興味がある方

内容

小説家の収入源は?

基本的な収入源は以下の2つになります。

  • 原稿料
  • 印税

前者はどんなに良い作品を書いても悪い作品を書いても変わらず、原稿用紙1枚あたり4000~6000円だそうです。

一方で後者は印刷された本の10~12%(文庫本が10%、単行本が12%)なため、多く印刷されるほど収入が増えていきます。

ここで注意すべきなのは、印税で重要なのは「本がどれだけ印刷されたか」ということです。

そのため極論を言ってしまうと、1冊も売れなかったとしても出版社が印刷さえしてくれれば印税は入ってくるのです。

その他の雑収入としては以下のものが上げられます。

  • 対談
  • インタビュー
  • 講演
  • ドラマ化
  • 映画化
  • 解説(文庫本の巻末にあるやつ)
  • 帯コメント
  • 入試問題で使われる
  • 電子書籍

対談やインタビューは書籍化されると印税が入ってきます。

またドラマ化や映画化がされると原作の宣伝になり、売り上げが増えることもあるようです。

小説家は今後、どうなっていく?

小説家やコンテンツが多様になっている中で大きなヒットが出しづらくなってきています。

その中で売れていくために筆者は2つのことが大切だとしています。

一つ目はマイナーなものを作ることです。

小説はどんどんマイナー化しています。

多数の人にアプローチするのではなく、特定の層に深く刺さる作品が売れていくと筆者は考えています。

二つ目は多作になることです。

作家を目指す方に向けて、賞を取ることも大切だけど、作家になった後の視点(書き続けられるかを考えること)も大切だと書かれていました。

感想

ここでは省略しましたが年ごとの印刷部数も紹介されており、意外と不労所得になっていると感じました。

そのため作家って成功すれば夢のある職業だと思いました。

また小説家の今後について考察されている部分はとても興味深かったです(ページ数は少なかったですが笑)。

特に「どんどんマイナー化していく」という意見は小説に限らずマンガや映画、YouTubeなど全てのことに当てはまると思い、とても共感できました。

 

森さんの著書「小説家という職業」も読んでみたいなと思いました!