小学校の頃、ファミコンのソフトを借りパクされた話
小学生時代、僕にとってファミコンのソフトは「命」でした。
いや、命どころか「魂」。
魂をカートリッジに変換したもの、それがファミコンソフト。
だって当時の僕の所持本数―― わずか3本。
「スーパーマリオ」「ゼビウス」「謎のクソゲー(タイトルすら思い出せん)」
これで一年を回すんですよ?
盆と正月を同じソフトで過ごす虚無感、わかります?
借りパクの悲劇
そんなある日、同級生のタカシが言ったんです。
「おい、マリオ貸してくれや」
僕は人がいいから貸しちゃったんですよ。
しかも、ドラクエとかFFみたいな大作じゃなくて、僕の唯一の希望、スーパーマリオを。
数日後――返ってこない。
一週間後――まだ返ってこない。
一か月後――タカシの家に遊びに行ったら、なぜか彼の妹がマリオで遊んでる。
僕「おい、それ俺のやつやろ!」
妹「え?ウチのやけど?」
……え???????
借りパクあるある① 「記憶の改ざん」
タカシに問い詰めるとこう言うんですよ。
「え?最初からオレんちのやつやで」
うそつけ。お前んち、当初は「ボンバーマン」と「北斗の拳」しかなかったやろ。
しかも北斗の拳、パンチのリーチ短すぎてケンシロウがモブキャラにしか見えんやつやろ。
でも小学生の僕には証拠を突きつける能力なんてない。
悔しい。けど泣き寝入り。
借りパクあるある② 「親がグル」
数週間後、タカシの家に遊びに行ったとき、衝撃の光景を目撃しました。
なんと――タカシの親父が夜な夜な僕のマリオをやり込んでたんですよ!
しかもめちゃくちゃ上手い。ワールド3をノーミスでクリアしてやがる。
僕「それ俺のやつや!」
タカシ親父「いや、ウチのやぞ」
お前までか!
なんで親子そろって借りパクに加担してんだよ!
司法も警察も信用できん状況で、僕は完全に孤立無援でした。
借りパクあるある③ 「謎のすり替え」
最終的に返ってきたのは――僕が貸したマリオじゃなくて、知らん「バードウィーク」でした。
ご存じですか?ひたすら鳥を飛ばすだけの地味ゲー。
タカシ「これやろ?」
僕「ちげーよ!!!」
しかも説明書どころか箱すらない、カセットだけ。
スーパーマリオが、なぜか「鳥育成シミュレーター」に変換されて戻ってくるという怪奇現象。
借りパクのトラウマ
それ以来、僕は人にソフトを貸さなくなりました。
いや、むしろ「貸したら死ぬ病」にかかった。
友達「なあ、ドラクエ貸してや」
僕「いや、これは親父の形見や」
(ウソ。実際はついこの前お年玉で買ったばっか)
だって一度借りパクされたら最後。
返ってくるのはバードウィーク。二度と同じ轍は踏まん。
今だから言えること
大人になった今、冷静に思い返してみると……
あれ、もしかしてタカシの家、経済的にちょっと苦しかったのかもしれない。
だから親父さんまで「マリオはウチのや」って必死だったんじゃないか。
……いや、それでも許さん!
あの時の僕の涙、返せ!!
もし今タカシに会ったら言ってやりたい。
「お前、バードウィークで一生遊んどけ!」
結論
子ども時代の借りパクは、友情を壊す核兵器みたいなもんです。
僕はそれで「人間不信+バードウィーク嫌い」という二重の呪いを背負いました。
でもまあ、今思えば笑える話。
結局こうしてネタにしてるんだから、ある意味タカシには感謝すべきかもしれません。
ただひとつ言わせてください。
タカシ、今からでもいいから返せ。
スーパーマリオは僕の魂なんだよ!!
