親父、カラオケで演歌を歌うはずが自作詩を朗読して大混乱
いやー、親父って恐ろしい生き物ですよ。
普段は「黙って新聞読んでるだけ」のくせに、一度スイッチが入ると人間じゃなくなる。
その日は家族でカラオケに行くことになったんです。
テーマはもちろん「親父に演歌を歌わせて、昭和感を堪能する」でした。
「よし、今日は『北の漁場』をフルスロットルで……」
僕は胸を高鳴らせながら、親父が歌う姿を想像していました。
ところが入店してすぐ、親父の手元に何やら紙が置いてあることに気づいたんです。
タイトルは……
「人生は焼却炉」
え?いや、何そのタイトル。
絶対に歌う内容じゃない。
しかし親父、手にマイクを握るやいなや、唐突に言いました。
「今日はな、演歌は置いといて、ワシの新作詩を朗読するで」
いやいや、カラオケで朗読って何事。
しかもそれが「人生=焼却炉」ってタイトルって何事。
親父、朗読開始
「人生は焼却炉……火をつけて、煙に巻かれ……いや、煙は友達……」
僕「は、はい?演歌は?」
母「やめて……恥ずかしいから……」
でも親父は止まらない。
その朗読の熱量は、完全に演歌を超えている。
まるで火事現場の実況中継のようなテンションです。
「燃やすごみと、心のごみ……両方燃やすべし……」
友人かと思ったら、隣の部屋の客も耳を疑った表情。
いや、これ、カラオケボックス内だけじゃなく世界中に伝播してほしいレベルの混乱。
ハチャメチャ展開
朗読が進むと、親父、突然感情爆発。
「そしてワシは火を消すために……油揚げを顔に押し当てた……!」
僕「はぁ!?親父、それ絶対にカラオケでやる話じゃないだろ!」
母「なんで油揚げ!?」
親父は全く気にせず朗読を続行。
その熱演ぶりは、もはや演歌でも詩でもなく「親父伝説の再現ドラマ」。
「消火器と花火を合体させ、ロケットと化す……ドカーン!」
僕「いや、ロケットも混ざってる!!」
母「もう家族として恥ずかしいレベル……!」
クライマックス
朗読終盤、親父のテンションは最高潮。
「人生は茹でられつつも伸びる麺……いや、伸びる人生……」
僕、思わずツッコむ。
「親父……カラオケで朗読してるだけなのに、なんで世界を哲学してんの?」
親父、ニヤリと笑い、マイクを置く。
そして真顔で一言。
「人生、笑う門には福来るやろ?」
確かに、笑った。
そして平和になった気もした。
教訓
カラオケで親父がマイクを握ったら、演歌どころじゃない。
紙切れ一枚、自作詩一枚で、部屋がカオスに包まれる。
でも、それが親父。
笑い死にしても文句は言えない。
そして世界平和は、親父の朗読があれば少しだけ近づく……そんな夜でした。