マクロ経済学編も読んでいるが、確率・統計編の方が心を揺さぶられたのでこちらについて書きたい。著者の長沼氏は物理の本書と似たような書籍で有名になったらしいが、一応経済学の徒として経済数学の方に手を出してみた。
長沼氏は、難しいことを伝わりやすいように砕き、かつ骨子は決して欠かさないという文章を書く天才だと感じる。
周知の事実だが、学問において、「理論が知っていること」と「理論を理解していること」は全く違う。遊び呆けている大学生などは、理論の知識のみを大量に収集し、理論を理解のフィルターに決して通さない典型的な生き物だろう。理解のフィルターを通さないことに長けていることが大学受験などでは必要である気もする。
長沼氏の書籍は、読者の理解のフィルターをブチ破り、知識の理論をスムーズに理解まで運ばせるようなイメージだ。この体験は読者にとってとんでもない快感となる。そして、今まで理解という行為を知った気になっていた人は、「学問とはこうやって消化していくのか」と初めて気づくだろう。無論私もその1人だ。
「トレンド」「ボラティリティー」「正規分布」
これらのうち1つでも、自分が本当に理解しているのかわからなかったら、ぜひ本書を読んでほしい。わかった気になっている人にも読んでほしい。