今日は朝から土砂降り
さすがにご来店も少ないこんな日は、日頃時間が無くて書けない事を、じっくり考えながら書いてみる
その内容は、飛距離競争の激しいアイアンについて
ここ数年、アイアンの飛距離アップ具合は目覚ましいように感じる
が、それは本当に飛距離が伸びているのだろうか
最近発売された大手USメーカー製アイアンのスペック表を見てみると、
7I/26°
8I/30°
9I/34.5°
PW/39°、、、
もう一機種、国内メーカーの大人気飛距離系アイアンはどうだろう
7I/26°
8I/29°
9I/33°
PW/38°、、、
このブログでもよく登場する至高の削り出しアイアン、Modart CBC T60はオーソドックスなロフト設定で、
7I/34°
8I/38°
9I/42°
PW/46°、、、 となっている、、、、
これらの数値を見ると、単純にロフトが2番手分違う
だから+2番手の飛距離を実現というのはまったくの夢物語であり、7番アイアンに9番の刻印を入れただけと言ってイイ
こんな事は、カタログを見れば普通分かることではあるが、じゃあ何故そんな番手をずらしただけのアイアンに人は群がるのか
自分の考えとお客様の声を総合すると、
1. 番手が小さいクラブを握った方が、気楽に振れる
2. ショートホールで人より小さい番手を使う事で優越感に浸れる
大きくはこの2点
やはり精神的な側面が強いようだ
そして、いずれも「飛ぶ」事に魅力を感じているのが分かる
確かに、楽に飛ぶ事は気持ちいいかもしれない、
しかし、アイアンは狙った距離を打つものであり、飛べばイイというものではない
いくら飛んでも、グリーンをキャリーでオーバーして喜ぶ人はいないでしょう
こういう飛距離系アイアンには揃える番手も難しい
PWで39°というセットを6-PWのセットで揃えるとすると、イメージ的には4-8Iのセットを揃えたの一緒
じゃあ、9IとPWは
結局AWとかASとかGWとかいうクラブを入れなければならなくなってくる
2番手分ずれているので、2本多く入れなければ合わないのだ
結局、購入する本数が増え、余計な出費が増えるという仕組み
メーカーの真意はそこか
また、例えばドライバーの飛距離が220ヤードの方が、「このアイアンだと7Iで180ヤード飛ぶんだよ」というような話をよく聞くが、FWやUTの飛距離はどうなってんのと聞きたくなる
結局、下の番手は1番手辺りのカバーしなければならない距離範囲が大きくなり、150ヤード以下が難しくなってしまうのは必定
番手は短い程、ロフトによる影響が出やすいので、調整したショットが難しいアマチュア程、短い距離を簡単に打ち分けできるロフト設定のクラブをセッティングするべきだと思う
よく、5番と6番の距離が変わらない、という話、聞くでしょ
3Wより5Wの方が飛ぶとか、そんな話もよくあるでしょ
上の番手程飛距離は曖昧になるが、180ヤード以上の距離をビシビシ狙っていこうなんてアベレージには無理な話なので、大体でいい
それよりも130ヤード以下の距離を簡単に打ち分けられるアイアンの方が、スコアは全然良くなると思う
まあ、そんなこんなで、自分は飛距離系アイアンには7:3くらいでデメリットの方が多いと考えます
これは自分の印象なので、もちろん飛んだ方がイイ、という方が多いから流行っているんだろうし、否定をしている訳ではないので悪しからず
ただ、こういう飛距離系アイアンでも、表示番手とロフトをちゃんと把握して、前後のクラブの流れを上手く作って使用できれば、何の問題も無いという事も付け加えておきたい
こういう飛距離系アイアンでも救いがあるのは、番手表示はどんなでもいいので、45~50°位のロフト設定があるモノ
PWが43~44°設定で、その下の設定がないアイアンってちょくちょく見かけるが、単品のウェッジは大体50°~の設定だし、形もストレートネックのアスリート系が多いので、45~50°の距離が空白になってしまう
アイアンとウェッジの形状があまりに違っても打ちにくいでしょ
アイアンは狙った距離を出すものである事、
スコアメイクには、下の番手程重要である事、
ここを意識したアイアン~ウェッジ選びをして欲しいと切に願う