先日、所用で都心に向かうべく地下鉄に乗った時のこと。
昼前にも拘わらず車内は結構混んでおり、私は中程まで進んで吊革を左手で持つと、右手で本を開いて読み始めました。
暫くして、ふと書面から目を逸らすと、私の前に座っていた4,5歳と思しきかわいい女の子と目が合ったんです。
すると、本を読んでいた私に触発(?)されたのか、彼女は隣に座っていた30歳前後のお母さんに、
「ママ、ご本が読みたい!」
そう言われたお母さんは、膝に乗せていた大きなバッグから絵本を取り出して娘さんに手渡すと、娘さんはページをめくり始めました。
そしてお母さんもバッグから単行本を取り出して、娘さんと一緒に読み出したのです。
今時、電車内では寝ているかスマホをいじっている乗客ばかりで、自分以外に本を読んでいる人を殆ど見たことがない私は、母子揃って本を読む光景に驚いた・・・というより、少なからず感動しました。
おそらくこのお母さんは普段から読書の習慣があり、それを見ている娘さんも本好きになったのでしょう。
そう思うのは、父が本好きだった影響で私も本好きになったから。(↓)
〝親の背を見て子は育つ〟・・・そんな格言が思わず頭をよぎりました。
それから7,8駅間、母子は静かに読書を続け、お母さんの「さぁ、着いたわョ」という声に、娘さんは絵本を手にしたままお母さんと共に立ち上がりました。
その刹那、私は「素晴らしいお母さんですネ!」と喉まで出かかったのですが、見知らぬおっさんにいきなりそんなこと言われたら驚かれるだろうと思い、ギリギリで言葉を飲み込みました。😅
近年、若者が本を読まなくなる傾向にあるそうですが、その大きな原因に親が本を読まないことが挙げられるのではないでしょうか。
子供に本を読ませようと思うなら、まず親が読む姿を子に見せるのが第一。
そりゃあ親が子供をほったらかしにしてスマホいじっていれば、子供だって・・・ネ。😫