格 差 | ナベちゃんの徒然草

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還暦を過ぎ、新たな人生を模索中・・・。

いつの頃からか、マスメディアや特定野党が盛んに〝格差〟を問題視するようになりました。 

曰く、富裕層と貧困層の差が深刻だと。

こういう論調に対して、日本はいつから社会主義国になったのか?と違和感を持つのは、私だけなのでしょうか。

昨日に引き続き、北野武氏の著書・『超思考』(幻冬舎・刊)から、抜粋・編集にて以下に彼の主張をご紹介します。

     ◆     ◆     ◆     ◆

自由競争という資本主義の原則からすれば、世の中が極端な金持ちと貧乏人に二極化されるのは、お天道さまが東から昇るのと同じくらい当然のことだ。

金持ちは持ってる金の力でますます金持ちになり、貧乏人は反対に金をじゃんじゃん吸い取られる。

 

インターネットにしても携帯電話にしても、要するに貧乏人から金を吸い取るシステムだ。

ニートだの引きこもりだの、仕事をしない、税金はもちろん払わないというような奴だって、ネットや携帯電話の費用はなんとか工面する。

これほど効率的に金を集めるシステムはない。 

水は高い所から低い所に流れるけれど、金は低い所から高い場所に吸い上げられるというわけだ。

一部の金持ちは別にして、一般大衆の世論は当然のことながら二極化には大反対だ。

けれど口先では反対しながら、実際には自分自身の行為で二極化を推進している。

安売りの行列に、平気な顔をしてい3時間でも4時間でも並ぶ。

そうかと思えば、詰め放題名人の主婦とかが登場して、ビニール袋にサンマだのミカンだのをたくさん積める裏技をレクチャーするニュース番組まであったりする。

観ているこっちまで恥ずかしくなるような光景だけれど、本人たちはちっともそういう風には感じていないらしい。

名人なんて呼ばれて嬉しそうな顔をしている。
俺に言わせれば、ただ意地汚いだけの話だ。


    北野武超思考

まぁ、そんなことをテレビで言おうものなら、抗議電話が殺到するのは確実だ。

不況で亭主の稼ぎが減ったから、子供たちを必死に喰わせようとしているだけだ。 

 

お前にはその苦労が分からないのか、とかなんとか。

百歩譲ってその通りだとしても、だったら人に知られないようにやれよ、と言いたい。

そもそもそういうバカみたいな安売りが、回り回って自分の亭主の給料を減らし、子供たちの首を締めているのだということを、なぜ考えないのだろう。

安売り合戦でデフレが進んで、200円とか300円でランチが食べられる。 


おかげで助かってます・・・なんて笑ってるけれど、薄利多売のしわ寄せは、最終的には働く人間が背負うことになってる。

貧乏人が貧乏人の首を絞め合ってるだけの話なのだ。
それを見世物にして喜んでいる。

背後にいる金持ちは、素知らぬふりで笑っている。

 

いつの間に、こんな悪趣味な世の中になったのか。

〝襤褸(ぼろ)は着てても心は錦〟という歌の文句があったけれど、今の世の中はその正反対、〝錦は着てても心は襤褸〟というわけだ。

昔の貧乏人は、貧乏人であることを恥じなかった。

それは着ている物が貧乏でも、心の中までは貧乏じゃないというプライドがあったからだ。

ウチの母親は貧乏でさんざん苦労した人だ。

それこそ日雇いの仕事までやりながら、俺たち兄弟を大学にまで通わせてくれた。

1円の金だって惜しかったはずだけど、どれだけ安くても 「持ってけ、泥棒!」 みたいな商売をする店では絶対に買わなかった。

行列に並んで飯を食うなんてあさましい真似を、俺たちにも許さなかった。

金がないのは、金がないというそれだけの話だ。
誰に恥じることもない。 胸を張って堂々と生きていけばいい。

そういうことを俺の母親は教えてくれた。

けれど今の世の中じゃ、そういう話を理解する人間はごく少数派だ。

そういう意味では、不景気のせいで二極化しているのは、人の心だと言った方が正しいのかもしれない。


    ◆     ◆     ◆     ◆

 

個人的には思わず膝を叩いて、「その通りっ!」 と言いたい箇所がいくつもありますが、皆さんはいかがでしょうか?

 

自由主義・資本主義国家が競争社会になるのは必然。

なのに学校の運動会ではお手々つないでみんな一緒に一等賞を取らせ、マスメディアは格差・格差と騒ぐ…これ自体、私に言わせればナンセンス。

そういうことをする教師やマスメディアは、日本を混乱させ弱体化を目指しているのかと疑いたくなります。

そんなに格差がイヤなら、社会主義・共産主義国に移住すればいいのに。

もっともそういう国の方が、格差が酷いのが現実ですが。

我が子を愛し将来の成功を願うなら、その競争社会で強く生き抜く知恵を授け精神力を養わせるのが親の役目でしょう。

襤褸は着てても、心は錦・・・そんな生き方を心がけたいものです。



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