酒 席 <上> | ナベちゃんの徒然草

ナベちゃんの徒然草

還暦を過ぎ、新たな人生を模索中・・・。

今月から社会人になった皆さんには、新人研修を経てそろそろ配属先に赴任・・・という方も多いことでしょう。

となると、歓迎会から始まって仕事帰りに上司や同僚から、あるいは取引先から 「一杯、どう?」 なんて誘われるケースが出てくるはず。

 

仲間同士で盛り上がっていた学生時代とは違って、ある程度気を使って飲まなければいけませんから、気が重い方もいるのでは?

でも社会人として、それは避けて通れぬ道・・・ってことで、フレッシュマンの皆さんに私のサラリーマン時代の経験を少々ご披露させていただきます。

 

私は損保会社の営業を約20年やってましたが、その間は社内・社外の人とほぼ毎晩飲み会でした。

 

そんな私が見ていて傑作だったのは、某地方支店勤務時代。

当時の支店長・副支店長が2人とも単身赴任だったんですが・・・支店長が無類の酒好きで、毎夕午後5時を過ぎるとソワソワし始め、その晩の飲み仲間を探し始めるんです。

2階に支店長室があり副支店長席は3階だったんですが、支店長が部屋から出てエレベーターで3階に向かうと、2階にデスクを置いていた私が気を利かせて内線で副支店長に

「たった今、支店長がエレベーターでそちらに行きましたょ~!」

と通報(?)。 すると副支店長は

「おっ、そうか。 ありがとう。」

 

と言って電話を切ると、階段を使って3階から一気に1階へ逃走。

少し遅れて支店長が3階から下りてきて

「おい、副支店長はどこに行った?」

とキョロキョロ・・・なんて鬼ごっこを何度もやってましたっけ。😅

我々下っ端はそれを見て笑いをこらえるのに必死でしたが、あまり酒の強くない副支店長はよっぽど誘われるのが嫌だったんでしょうネ。

 

そりゃあ毎日同じ上司と飲むのは、部下にとって苦痛ですもの。 

 

      ウォームハート 葬儀屋ナベちゃんの徒然草

 

他人のことはこのくらいにして、私自身の経験をお話しましょう。

それは入社4年目、25歳頃のこと。

 

最初の勤務地で3年務めた私は、3月に転勤辞令を受け、4月1日に新しい部署へ。

そこで担当した取引先の1人に、非常にお酒の好きな社長・Nさんがいらっしゃいました。

着任早々N社長の事務所へ挨拶に伺うと、開口一番

「渡辺君っていうのか・・・おぅ、ナベちゃん。 キミは飲めるのかい?」

そう聞かれた私は、

 

「はい、学生時代は野球やってまして、バケツでビール飲んだこともありますからバッチリです!」

と即答。 それを聞いたN社長は目を細めて、

「ほほぉ~、それは頼もしいねェ。 楽しみだ。」

とニンマリ。 とりあえず初対面での掴みはOK!?

さてそれから1週間ほど経った頃でしょうか、夕方6時過ぎにそのN社長がフラッと弊社のオフィスにやってきたのです。

「ちょっと近くに来たから寄ったんだけど・・・ナベちゃん、今晩ヒマ?」

その晩は飲み会の先約があったんですけど、直々に足を運んで下さった大口取引先の社長の顔を潰すわけにはいきません。

「はい、大丈夫ですョ。 よろしくお願いします。」

と元気にお返事。 すると社長はニコッと笑って

 

「そうかい。 じゃあ課長、コイツ今晩借りるょ。」

 

それを聞いた課長も、「どうぞどうぞ、煮るなり焼くなりお好きに。」😨

出がけに女子社員にメモを渡して先約の同僚にキャンセルの電話を頼んだ私は、かばん持ちよろしく社長の後をテクテク。

 

N社長のシマは新宿歌舞伎町でした。

まずは居酒屋風の飲み屋で腹ごしらえして、2軒目はスナック。


そこでカラオケを散々歌わされた私は、午後11時過ぎにカウンターで横に座っている社長から

「おぅ、ナベちゃん。 今日はもう遅いから帰っていいョ。」

と言われたんです。

歌い疲れていた私には、まさに天使の囁き・・・さて皆さんだったらこの場面、どうします?



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