小学生の頃、何故か一時期切手収集に凝ったことがありました。
〝月に雁〟とか〝見返り美人〟なんてのが希少品だったことを憶えてますが、今日はそんな収集家にとってまず基本と言える切手の記念日・・・
記念切手記念日
なのだそうです。 何だか回文みたいな記念日ですこと。😅
その由来は、我が国で初めて記念切手が発売されたのが今からちょうど130年前の今日・1894(明治27)年3月9日だったから。
※ちなみに逓信省が設立されたのは1890(明治23)年ですが、日本で初めて切手(竜文切手)が発行されたのは、それよりも前の1871(明治4)年でした。
明治天皇・皇后両陛下のご成婚25周年(銀婚の祭典)を記念してのもの。
お目出度いとされる向かい鶴の真ん中に菊の御紋というデザインで、左の赤が国内封書向けの2銭、右の青が外国郵便向けの5銭。
とはいえ、現在発行されているような記念切手とは違い、普通郵便切手のような地味さが漂ってはいますが、当時は 『記念切手』 ではなく 『紀念切手』 だったとか。
なぜなら 『記念』 には 『かたみ』 という意味があり、それを避けたからだそうな。
それが大正・昭和期にかけ文部省が 『記念』 という単語を使用するようになってから、『記念切手』 に変わったとか。
日本初のお目出度いこの 『紀念切手』・・・2年間にわたって販売され、赤色が1,480万枚、青色が100万枚も発行されました。
現在この切手、市場では良質なもので赤が約10,000円、青が約17,000円前後、両方揃って~数万円で売買されているようです。
これだけ発行されたんですから、ご先祖様の遺品を保管されている方は一度確認してみてはいかがでしょう?
昭和初期までは数年に1度しか発行されなかったものの、終戦後は頻繁に発行されるようになり、現在では年に10種類以上も発行されているという記念切手・・・皆さんは、買っていらっしゃいますか?
おそらく買った方の殆どはコレクションとして保管し、まず封書に貼って利用することはないですょネ。
・・・ということは、この記念切手の代金って殆ど日本郵便 (というか国) の丸儲けってこと。
実は冒頭の第1号紀念切手が発行された5ヶ月後には、日清戦争が勃発。
突然この切手の発行が決まった背景には、政府として軍備資金の調達が急務だったことと無縁ではないと思われます。
この紀念切手が2年間にわたって発売され、赤1,480万枚・青100万枚も発行されたそうですが、さぞ政府はホクホク顔だったでしょうネ。
しかしここ数年、記念切手の販売枚数は減少しているとか。
きっと(ずる)賢い官僚や役人が、また国民からカネを引き出させようと違ったアイデアを考えていることでしょう。