体育会系 | ナベちゃんの徒然草

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還暦を過ぎ、新たな人生を模索中・・・。

今日は、私がお気に入りだった自衛隊出身という異色の俳優、

 今井 雅之 さん

 

の命日・・・早いもので七回忌にあたります。

 

       

今井さんは現在の兵庫県豊岡市出身で、私より3歳年下の1961(昭和36)年生まれ。

 

幼少時から映画やTVドラマ好き、千葉真一さんの熱狂的なファンだったそうで、学校で友達と〝キイハンターごっこ〟をして遊ぶ時は、彼に扮していたそうな。

地元の高校を卒業後俳優を目指すものの、「それだったら自活しろ」と自衛官だった父親に言われ1980年に自衛隊に入隊し滋賀県の今津駐屯地に配属されましたが、1年半後に退官し法政大学文学部に入学。

同大卒業後1986年に演劇デビューを果たすと、2年後に特攻隊にスポットを当てた演劇『リーインカーネーション』に出演。

これが後に彼のライフワークとなった『THE WINDS OF GOD』の下地になりました。

とは言え、.売れない時代にはラ・ボエム1号店で7年間勤めていたそうで、自衛官時代のクセが抜けず大声で客の注文を復唱したため店長の顰蹙を買い厨房に回されたというエピソードも。

おかげで料理が得意になったそうですが・・・。


その後映画『静かな生活』でストーカー役を好演し、1996年日本アカデミー賞・優秀助演男優賞を受賞した翌年に自らエル・カンパニーを立ち上げ、オフ・ブロードウェイでの公演を行いました。

前述した、現代の若者が第二次世界大戦末期の1945年にタイムスリップし、戸惑いながらも神風特攻隊として零戦パイロットになるという、彼自身が脚本・演出・主演を務めた舞台 『THE WINDS OF GOD』 は、国内に留まらず海外公演も成功させるなど高く評価され、1991年度文化庁芸術祭賞を受賞。

    

 

自衛隊出身で身長178cm、スリーサイズがB102・W85・H99と引き締まった肉体に、空手2段・柔道初段・銃剣道初段の彼が監督する演劇や映画の稽古はハードなことで知られ、筋トレ(彼が言うところの肉練)について行けず、倒れた俳優もいたとか。

まさに体育会系だったわけですが、その彼を病魔が襲います。

2014年秋頃から体調不良を訴え病院で診察を受けたものの、「単なる腸の風邪(?)」と言われ薬を処方されましたが、症状は悪くなる一方。

そこで別の病院で再検査してもらったところ、診断は末期症状の大腸がんで余命3日(!)と診断され、即手術。

2015年4月21日にブログで『THE WINDS OF GOD』を降板することを発表、同月30日に記者会見でステージ4の末期がんであることを公表しましたが、その時の今井さんの姿は、とても同一人物とは思えぬやつれ方で、私は大きなショックを受けました。

       

翌月5日には千秋楽の舞台に立って挨拶し復帰への思い語ったものの、その願いは叶わず・・・それから3週間余り経った5月28日、54歳の若さでこの世を去りました。

彼の命は尽きましたが、心血を注いだ『THE WINDS OF GOD』はその後も公演が行われています。

彼のブログは残された関係者によって没後も更新され、公演などの情報が開示されていますので興味のある方はご覧ください。(↓).

 

 

最後に在りし日の元気だった今井さんの映像を観つつ、体育会系俳優の冥福をあらためて祈りたいと存じます。.

 

 

 

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