いつ、どこで、どれくらいの規模で起きるのか?・・・最新の現代科学をもってしても予知ができない地震。
私の郷里・長野では、かつて5年半もの長きに渡って揺れ続けた、
松代群発地震
がありました。
松代町の位置
世界でも稀といわれるこの長期間にわたる地震では、震度5が9回、震度4が48回、震度3が413回・・・有感地震が累計62,826回も起きたそうですが、その最初の揺れ(震度0)が観測されたのが今から56年前の今日・1965(昭和40)年8月3日のこと。
たまたま震度5の地震が起きた際、自宅の庭にいた当時7歳の私は目の前にあった春日灯篭がフラワーロック(って若い方は知らないか)のようにグラグラと踊るように揺れていた光景を、鮮明に憶えています。
もしアレが私の方に倒れてきていたら・・・と思うと、今でもゾッとしますけどネ。
また当時私が通っていた小学校の校舎は、オンボロ木造2階建て。
群発地震が発生してすぐに、電信柱のような丸太で校舎の両側からつっかえ棒のように補強していたことを、懐かしく思い出します。
そして、この群発地震が私にもたらしたもの・・・それは〝地震慣れ〟。
小学生時代を通して何度も大きな揺れを体験していたものですから、震度2~3くらいの地震では驚きもしなくなり、震度4~5で、「おっ、揺れてるゾ。」 くらいの感覚がすっかり身についてしまったんです。
そのおかげで非常に恥ずかしい思いをしたのは、高校3年のこと。
それは夏休みを利用して上京し、某予備校主催の夏期講習を受けた時の事。
毎晩夕食後に宿泊先の食堂で勉強していたのですが・・・ある日の午後8時頃、突然地震が。
確か震度3くらいだったと思うんですが、私の感覚からすれば全然大した揺れではなかったので、そのまま参考書に目を落としていました。
ところが数秒経ったところで、どうも雰囲気がおかしいことに気づいたんです。
なんか人の視線をビシビシ感じたというか・・・。
で、フッと目を上げてビックリ! 今まで大食堂に50人はいたと思われる受講生が、全員いなくなっていたんです!😨
「えっ、えっ?」 とアセりつつも、よ~く見たら・・・全員が机の下に隠れて、一人だけ平然と座ったままの私をジ~ッと見ていたんです。
(この程度の地震でナニをうろたえているんだ、コイツらは?)
・・・と思ったものの、多勢に無勢。 バツが悪いというか、急に恥ずかしくなった私は黙って本を閉じ、パタパタとツッカケを鳴らしながら食堂を出るしかありませんでした。
後で同室の人間に聞いたら、みんなして 「アイツ、バッカじゃねぇか?」 と笑ってたんだとか。
いやはや、幼児体験の差はこんなところにも出るんですねェ。
以前 『鈍感力』 という本がベストセラーになったことがありましたが、少なくとも地震に関しては鈍感になっちゃいけませんネ。😅