今日は4月9日・・・ということで、語呂合わせから
子宮頸がんを予防する日
なのだそうです。
子宮頸がんとは、子宮下部にある管状の部分・子宮頸部に発症する癌のこと。
子宮にできる癌のうち約70%を占めており、以前は発症のピークが40~50歳代でしたが、近年は20~30歳代と若年化傾向にあり、30歳代後半がピークとなっているそうな。
日本国内では毎年約1万人の女性が発症して約3,000人が亡くなっており、残念ながら2000年以降は患者数・死亡率とも増加しているとのこと。
この癌の殆どは、ヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスの感染が原因。
HPVは男性・女性問わず感染するありふれたウイルスであり、性交経験のある女性の過半数は、一生に1度ならず感染機会があるといわれています。
しかし仮にHPVに感染しても、90%の人は免疫の力でウイルスが自然に排除されますが、残り10%の人ではHPV感染が長期間持続するそうで、このうち自然治癒しない一部の人は異形成とよばれる前がん病変を経て、数年以上をかけて子宮頸がんに進行するとのこと。
症状としては、早期の場合殆ど自覚症状がないそうですが、進行するに従って異常なおりもの、月経以外や性交時の出血、下腹部の痛みなどが現れてくるそうですから、これらの症状がある女性は、早めに医師の診察を受けた方が良いでしょう。
しかしより確実なのは、今日の記念日名にある通り、予防をすること。
その予防に効果的といわれているのが、子宮頸がん予防ワクチン(HPVワクチン)。
現在70ヶ国以上で国家プログラムとして接種が行われています。
現行のワクチン接種により60~70%の発症を抑えられると考えられており、世界保健機構(WHO)はその有効性・安全性を確認し、性交渉経験前の10代前半に接種することが推奨されています。
しかし我が国では、その接種率は僅か1%未満なのだそうな。
その主たる原因は、SNS上などで一部識者や経験者から 「このワクチンには重篤な副作用があり、危険だ」 という指摘がなされたから。
確かに日本では2009年にワクチンが承認され、2013年4月から接種が開始されましたが、接種後に多様な症状が生じたとする報告がなされたため、同年6月から自治体による積極的な接種が控えられているとのこと。
しかしその〝多様な症状〟の原因がワクチンであるという科学的な証拠は示されておらず、厚生労働省専門部会においても因果関係は否定されていますが・・・。
さて、もし皆さんに10代のお嬢さんがいたら、この予防接種を受けさせますか?