元上司 | ナベちゃんの徒然草

ナベちゃんの徒然草

還暦を過ぎ、新たな人生を模索中・・・。

皆さんは、〝2・6・2の法則〟って、ご存知でしょうか?

これは会社など組織内において、有能な人材は2割、無能が2割、そのどちらでもない普通の人が6割いる・・・というもの。

私が損保会社に20年勤務した際、平社員15年間で仕えた課支社長はちょうど10人いましたが、その内訳は見事にこの法則に当て嵌まっており、尊敬できる課支社長は、僅か2人のみでした。

しかもその課長を管理する立場の副部支店長まで有能だったのは、たった1回のみ。

 

それは私が20代後半の頃、本店営業部に配属されていた時のこと。

 

しかし転勤のタイミングがズレていたために、お2人と仕事が出来たのは僅か1年8ヶ月間だけでした。

その時のH副部長とS課長とは、転勤した後はもちろん私が転職して葬儀屋を始めた後も交流が続いているのですが、先日わざわざ関東近県にお住いのSさんが上京してくださり、Hさんと私と3人であのエネゴリ君の店で昔話に花を咲かせました。

    

           H元副部長           S元課長

S課長はその後出世して本社の副社長にまで昇りつめ、H副部長も一番大きな子会社の社長を務められました。

自分が尊敬した上司が出世してくれるのは嬉しいもの。

 

かく言う私はと言えば、20年前に支社長で退職しましたから雲泥の差ですけどネ。あせあせ

それでもこうやって元部下のために上京してくださるのですから、ありがたい限り。

お2人ともかつては会社の中枢にいた方ですから、ここには書けない生臭い裏話も出ましたが、やはり盛り上がったのは一緒に仕事をした本店営業部時代の思い出。

その中でも私が今でも鮮明に憶えているのは、3月初旬のこと。

会社では例年3月初旬の金曜日に4月1日付の人事異動が発表されていたのですが・・・その金曜日の午前中、私はH副部長とS課長を車に乗せて、大口取引先へ挨拶に。

 

その帰り道、車内でこんな会話が。

「副部長、今日の午後人事異動が発表されますョネ。」

「あぁ、多分出るだろうナ。」

「私、本営に来てからちょうど3年でそろそろ転勤時期ですけど、まだここで一緒に仕事できますかネ?」

「大丈夫だょ、ナベちゃん。 ちゃんと人事には出さないように釘を刺しておいたし、出るようなら事前に電話がくるけど、今回はないから。」

「ほっ、それで安心しました~。」

帰社して昼食を摂り、私がデスクワークをしていた午後1時過ぎ・・・

「S課長、ちょっと部長室に来てくれ。」

とH副部長に呼ばれて部長室に入って暫し、ドアを開けて出てきたS課長が鬼のように真っ赤な顔色で険しい表情を浮かべながら、私と一切視線を合わさずオフィスから出て行ってしまったんです。

それを見た瞬間、私は (あっ、オレの異動が出たんだ)と直感。

 

案の定、私は青森支店に転勤となりました。
(でもそれは左遷ではなく、当地最大地銀のメイン担当を仰せつかりましたから、実質的には栄転でしたけどネ。)

その時の思い出を私が披露すると、しっかりお2人とも憶えてました。

「Hさん、何であの時は絶対に転勤しないって太鼓判押したんスか?」

「いやぁ、ホントに人事から連絡なかったんだョ。 
オレもビックリしたんだって。」


「オレもビックリしたんだョ。」

とSさんも懐かしそうに仰いましたけど、

「いやいや、一番驚いたのは私ですって。
Hさん、偉そうな事言ってましたけど、ホントに人事部とそんな太いコネあったんスか?」

「あはは、本当の事言うとネ、そんなコネも力もありませんでした~!」

当時だったら大喧嘩になりそうなこの会話も、30年以上経って全員がリタイアした今となっては懐かしいだけ。

エネゴリ君が作った料理を 「美味いな、コレ!」 とパクついてくれたお二人共々大笑いしつつ盛り上がり、気付けば4時間も店にいました。

今年でHさんは80歳、Sさんは74歳。 そして私は今60歳。

あと何回3人揃って食事ができるか分かりませんが、出来る限りこんな〝戦友会〟をしたいものです。
笑2
 

 

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