清 夜 | ナベちゃんの徒然草

ナベちゃんの徒然草

還暦を過ぎ、新たな人生を模索中・・・。

皆さんは、

〝き~ぃよ~しぃ~、こ~のよ~るぅ~・・・〟

中には英語で “
Silent night, holy night ・・・と学校やご家庭で歌ったことがあると思います。

この、あまりにも有名なクリスマス・キャロル

 

きよしこの夜
Silent night

 

が初めてオーストリア・オーベルンドルフにある聖ニコラス教会で歌われたのが、今からちょうど200年前の今日のことでした。

    
            
現在の聖ニコラス教会・礼拝堂

 

この歌を作詞したのは、ヨーゼフ・モールという若き司祭。

 

        

 

1792年にザルツブルクで未婚の両親の間に生まれた彼は、貧しい幼少期を過ごしましたが、ザルツブルク大聖堂の大司教が彼の才能を見いだし、良い教育が受けられるように取り計らってくれました。

 

そして大学の聖歌隊と、サンクト・ペーター・ベネディクト派修道院で歌手とバイオリニストして活動を開始。

19歳でザルツブルクにあるカトリックの神学校に入学し、1815年に司祭として叙任された彼は、父の故郷であるルンガウ地方のマリアブファール教会の助任司祭に。

この教会にあった 『聖母と東方三博士礼拝の図』 という絵画からインスピレーションを得て、6詩句の 『きよしこの夜(
Stille Nacht )』 を1816年に作ったそうな。

その詩が世に出るキッカケとなったのは、彼がオーベルドルフの
聖ニコラス教会に転任してきて、そこでフランツ・クサーバー・グルーバーという教師と出会ったことでした。

 

         

 

グルーバーは1787年に極貧の農家に生まれました。

家計を支えるため亜麻布を織っていた彼は生来の音楽好きで、その才能を見出した小学校の先生がオルガンを手ほどき。

20歳の時に教員資格を取得すると、教師・教会の管理人として働き始め、やはり聖ニコラス教会で聖歌隊の指揮者兼オルガニストを務めるように。

この2人が、1817年に運命の出会いを果たしたのです。

そして翌1818年12月24日のクラスマス・イヴの日、教会のオルガンがネズミにかじられたことで故障し演奏できなくなったことで
(・・・というエビソードは後年の創作だと言われていますが)、モールは2年前に作った詩にギターで演奏できる曲をつけるよう、友人となったグルーバーに依頼。

その意を受けた彼が徹夜で曲を書き上げ、翌25日に同教会で初演されたのです。

 

    

               グルーバーの自筆譜

 

急遽作られギターの伴奏でささやかに歌われたこの曲が、それ以降世界中で歌われるようになり、2011年にユネスコの世界無形文化遺産に登録されることになろうとは、ご両人とも予想だにしなかったでしょうネ。

では、この名曲をお聴き・・・いや、一緒に英語で歌いましょう。

 

 

 

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