どこのご家庭でも、固定電話を設置していれば無料で配布される
電 話 帳
これが世界で初めてアメリカのコネチカット州ニューヘブンで発行されたのが、今からちょうど140年前の今日・1878年2月21日・・・あのグラハム・ベルが電話を発明してから、僅か2年後のことでした。
前月に電話局が開局してすぐに作られたものですが、その時点での電話加入者は僅か50人。
その殆どは電話会社の社員と局支配人の支援者だけ・・・ということで、ご覧のとおり電話帳と言っても紙1枚でした。(↓)
一方、日本で最初に電話帳が発行されたのは、アメリカに遅れること12年の1890年。
名称は 『電話加入者人名表』。
電話交換業務が始まった時点で開通していた東京・横浜の加入者を番号順に並べた、やはり一枚の紙でした。(↓)
これは電話番号1~269番まで記載されていましたが、当時の番号は申し込み順で割り当てられたため、1番が東京府庁、2番が逓信庁事務局・・・という具合。
それら官公庁や銀行・新聞社などの民間企業に混じって、158番に渋沢栄一、177番に大隈重信、248番に前島密などVIPの名も。
いくら住所なしで電話番号だけの記載とはいえ、個人情報にうるさい現代では考えられない大らかさですネ。
もっとも殆ど個人で電話契約できる人はいませんでしたし、かけそば一杯5厘の時代に東京~横浜間の通話料が5分で15銭(=150厘)
現代の貨幣価値だと、5分で15,000円前後ですから、とてもイタ電などできなかったでしょう。
現在のように横書きのアイウエオ順に掲載されるようになったのは、1926(昭和元)年。(東京のみ1925年。)
そして電話帳に広告の掲載が始まったのが、1931(昭和6)年から。
職業別電話帳の登場が1951(昭和26)年で、50音別電話帳を『ハローページ』、職業別電話帳を『タウンページ』と名称変更したのが、1983(昭和58)年のことでした。
さて皆さんは、最近この電話帳を利用されていますでしょうか?
私はもう何年も開いてませんが・・・。
昔は電話帳の前に名前を掲載させたくて、ア行の社名をつけた・・・なんて話も聞きました(例:アート引越センター)が、最近はどうなんでしょう?
自分の体験を通して、弊社の広告は電話帳に一切掲載してませんが、皆さんは?
携帯電話しか持っていない方や電話帳への番号掲載を拒否する方が増えている中、この歴史ある電話帳は果たして今後も存続するや否や?