漏 洩 | ナベちゃんの徒然草

ナベちゃんの徒然草

還暦を過ぎ、新たな人生を模索中・・・。

与党を批判するばかりでやたらブーメランばかり投げている現在の特定野党議員と違い、昔の野党には骨のある国会議員がいました。

以前拙ブログでご紹介した大出俊氏やロッキード事件で名を馳せた楢崎弥之助氏などはその代表例ですが、〝オカッパル〟という渾名をつけられた社会党の岡田春夫氏も、その一人。

その〝オカッパル〟がまさに国会に爆弾を炸裂させたのが、今から55年前の今日のことでした。 いわゆる
 

  みつや  
 三矢研究問題

について防衛庁と政府を追及したのです。

三矢研究とは、その2年前・1963年に自衛隊統合幕僚会議が極秘裏に行っていた机上作戦演習のこと。

正式名称は『昭和三十八年度総合防衛図上研究』であり、この三十八年と毛利元就の〝三本の矢〟の故事にかけ、陸海空の3自衛隊の統合という意味合いからそう呼ばれたといいます。

中身は朝鮮半島で第二次朝鮮戦争が勃発し、北朝鮮軍が38度線を破って南下、在韓米軍の出動やそれに伴う自衛隊の出動、更にはその期に乗じてソ連軍が北海道に侵攻する・・・など、かなり具体的かつ詳細に分析がなされていました。

 

       

岡田氏はこの内容の一部を入手し、1965(昭和40)年2月10日に行われた衆院予算委員会の質疑で三矢研究の存在を暴露。

その上で同研究の全資料の提出を求め、同時に自衛隊の政治介入とシビリアンコントロールの不在を追及したのです。

政府側は虚を突かれた格好で、答弁もしどろもどろ・・・当然左翼メディアは一斉に政府批判を展開。

防衛庁は 「研究であって計画ではない」、「シビリアンコントロールは厳として存在する」 などと反論。

 

しかしこの研究が暴露され国会で問題視されたため、その後有事を想定した研究はタブー視され、停滞を余儀なくされました。

こういうシミュレーションがようやくできるようになったのは、その後40年近く経った2003年に武力攻撃事態対処関連三法が、そして翌年に国民保護法等が成立してから。

三矢研究問題が発覚した時の防衛庁長官が小泉純也氏であり、この法整備がなされたのはその長男・小泉純一郎氏が総理大臣だった時・・・というところに、何とも運命的なものを感じます。

まだ昭和40年代は安保問題を含め戦争アレルギーが残っていたでしょうから、国民が神経過敏になっても致し方なかったでしょう。

しかし国防を考えた時、万一の有事の際自衛隊がどう動くべきかは予めあらゆる想定を練り、それに応じた訓練をしなければ意味がないでしょう。

またそれはトップレベルの国家機密であり、国会の場でベラベラしゃべる筋合いのものではありません。

それを公表せよと政府に迫る野党議員は、国防に関して全く無知か、あるいはそれをどこか別の国に知らしめることを目的としているとしか思えません。

しかしそれよりも私が問題視するのは、そういう防衛庁の機密情報が野党議員に漏れたこと。

数年前にも共産党議員が防衛省の機密情報を入手し国会で追及したことがありましたが、一体同省の情報管理はどうなっているのか?

情報漏洩は、コンビューターのハッキングか内部関係者のリークしか有り得ないでしょう。

まして共産党議員に漏れているということは、彼らと繋がりがある中共やソ連にもダダ漏れであるということ。

こういう事例を見るにつけ、我が国はスパイ防止法の成立が急務だと痛感する次第。

同法成立に反対したり、国家機密を公にしようと画策する国会議員こそ、スパイである・・・私はそう確信しています。うー

 

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