待合室は50代~80代と見られる人達が椅子に腰掛け名前を呼ばれるのを待っている。
僕も溶け込むかの様に座ろうとした瞬間に
「一条さ~ん。こちらへどうぞ!」
スリッパの乾いた音が部屋に響く
その時には恐怖はなく、好奇心でもない。
なにかは解らない。
洞窟の入り口を潜るような感覚だったのを覚えている。
診察室ではなく処置室に通された時にはウノでスキップされた気分を味わった。
10分前後で処置が終わり、起き上がると
もう違和感ですよ!
「異物混入事件」が自分のニュースになり、
新聞の一面を飾っている。
一通りの説明を終え家に帰る途中、痛くなりタクシーを拾った。
この時点で少し後悔した自分がいた
「僕はなにをしているのだろうか」
流れる景色を眺めながら自問自答が繰り返される
しかし、今更引き返せないとこまで来ていると。
一度手をつけたモノは最後までやりきる。
タクシーの中で決意した。