こんなレストランでも多少はいつもより空いているのかと思いきや、ほとんど平常どおりの混みよう。
まあ、三人でワイン一本を飲んで食べて一人1500円ぐらいの手軽なランチではあったが、2時間ぐらいかけて積もり積もった(?)よもやま話をしてきて多少は最近の引きこもり生活の鬱憤が晴らせたような感じ。
さて、それでも時間は有り余っているのでまたまた図書館から本を借りてきて読んでいるが、今読んでいるのはなんと「資本論」!
ただ「資本論」と言っても、ホンモノは大学生が真剣に向き合ってもたいがい歯が立たずに挫折するようなしろものなので、そこはそれ、読んでいるのは池上彰の書いた、
高校生からわかる「資本論」

暇つぶしに、と思って借りてきたけれど、これが結構面白い。
マルクス経済学というのはもう昔はやった経済学で、共産党支配の社会主義国が相次いで破綻したことから、今の世界で本当の社会主義国というのはなくなり、共産党一党独裁の中国にしても、はたまたロシアや北朝鮮にしても、今ではこのマルクスの言う社会主義とは似て非なるものになっているのは周知のとおり。
じゃあなぜ今資本論なのか?ということから、この池上氏は分かりやすく丁寧に説明をする。この本は昨年の出版なので、それこそ「なんで今さら?」感があるが、説明を読むとそうなのか、と納得する。
共産主義の衰退を以って「資本主義の勝利!」とか言われるけれど、これが資本主義というよりも、その悪いところをますます拡大したネオリベラリズム(新自由主義)が如何に今の格差社会を作り出したか、という点に関しては多くの本が出ているが、そんな中でのマルクスの資本論の見直しが今さら、というよりも今だからこそ行われている、という風な説明に、なかなかの説得力を感じる。
ただし、この本が本当に「資本論」の真髄を伝えているかどうかは、本文を読んだことがない自分には判断しようがないが、それでも、理科系の工学部出身でながらく電子・通信系の技術者をやってきた身には新鮮でもあり、考えさせられる内容。
「本来」の、マルクスが目指した、というか説いた社会というのは、単なる社会主義でもなく、それにもっとも近かったのは一昔前の日本社会だったのではないか?とも思える。
ただそれへの過程が労働者階級による「革命」でこそ実現できる、という論理展開自体には、今は賛同する人はまずいないでしょうけれど、そうではない形の、民主主義を土台にした資本主義のあり方が、ではどうあるべきか、が今は問われているのでしょう。